キングスナイト

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キングスナイト
ジャンル フォーメーションRPG
対応機種 ファミリーコンピュータ[FC]
MSX
PC-8801
X1
開発元 スクウェア
発売元 スクウェア
人数 1人
メディア ロムカセット[FC][MSX]
フロッピーディスク[PC-8801][X1]
発売日 [FC]1986年9月17日
[MSX]1986年11月
[PC-8801][X1]1987年3月
対象年齢 CERO:A(全年齢対象)
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キングスナイト』(KING'S KNIGHT)は1986年9月17日スクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売されたゲームソフト。ジャンルはフォーメーションRPGファミリーコンピュータ版は2007年11月27日よりWiiバーチャルコンソールで、2014年2月5日よりニンテンドー3DSのバーチャルコンソールで配信されている。

概要[編集]

4人の勇者がドラゴンにさらわれたお姫様を救い出すという王道的なストーリーである。フォーメーションRPGというジャンルであると製作元のスクウェアが主張しているが、実際には縦スクロールシューティングゲームに近い。1ステージにつき1人の勇者を操作して敵を倒したり、アイテムを取ったりしながら4つのステージを攻略し、ドラゴンのいる最終ステージを目指す。勇者のHPが0になったり、スクロール画面と障害物にはさまれたりするとそのステージはクリア失敗となり、次のステージに進むことになる。最終ステージでは、4人全員が生き残っていないとドラゴンに勝つことはできず、失敗したステージをコンティニューでやり直して全員が生き残るようにしなければならない。

ストーリー[編集]

古代マラルリには、長い間語り継がれている光と闇の伝説があった。それは”勇者の伝説”とも呼ばれている。世界は「現在」「過去」「未来」の時を成す三本の剣により、バランスを保っていた。三本の剣を有する者こそが古より世の覇者になると……。

勇者の証である三本の剣は、ドラゴンの手中にある。そのドラゴンが支配するイザンテ王国、そして隣り合うオルセア王国から、伝説は始まる。オルセア王国のクレア姫がイザンテ王国の暗い岩に囲まれた古城に捕らわれてしまった。オルセア王は、重臣たちを集め、命を下した。「我が血族に、勇士の称号を持つ者がいる。彼らは人里を離れ、人と交わることなく暮らしている。"KING"と印された剣を下げ、杖を持ち、ナイフを投げ、鎧をまとった勇士たちが、必ずやこの難を救ってくれよう」

冷静沈着であらゆる魔法をこなす老魔術師、カリバ!
気は優しくて力持ちの一角獣、バルーサ!
ナイフ投げの名手で生意気な小泥棒、トビー!
四勇士の核となる剣さばき鮮やかな少年騎士、レイジャック!!

彼らを求める声が、勇士たちの胸へと突き刺さり、彼らはそれぞれの里を旅立った。そして姫を救うべく伝説の四勇士は蒼きドラゴンの居城で出遭う……。

キャラクター[編集]

レイジャック
に身を固めたナイト。剣からショットを放つ。バランスに優れた能力で、扱いやすい。
「まんが攻略本」(後述)によると戦った経験がまるでない平民だが、勇敢さに溢れる少年。他の3人同様にオルセアで崇拝される神カーラムの神託を受けた事でクレア姫救出に名乗りを上げた。騎士の装備は城から借り受けたもの。
カリバ
白い髭が特徴の老ウィザード。武器は魔法弾。ジャンプ力に優れる。
「まんが攻略本」によると、かつて関わった戦いで仲間を救う事が出来なかった過去を持つ。クレア姫を誘拐されたオルセアはイザンデとまさに一触即発の状態で、もし自分たちが救出に失敗すれば戦争が勃発して自分が味わった悲劇が繰り返されると考え戦いに臨んでいた。ステージ後半の舞台となる廃墟は、彼にとって因縁の地である。
バルーサ
恐竜のような外見のモンスター。口から炎を吐いて戦う。防御力が高い。
「まんが攻略本」によると弱っていたところをクレア姫に助けられ、以後遊び相手になったという。気弱な性格で、姫が襲われた時はそばにいながら彼女を救えなかった。その事を悔やんでいたが、神託を受けた事で勇気を振り絞って姫の救出に向かう。なおゲームの最終ステージ・イザンデ城において、バルーサを先頭にして使う魔法で出現する龍はバルーサが魔法の力で変身したもの。
トビー
少年シーフ。武器は投げナイフ。動きが素早い。
「まんが攻略本」においては、そばかす顔の少々小生意気な少年。若干の戦闘経験もある事が示唆されていた。盗みの仕事を終えた後、手に入れた宝石を眺めながら「宝石よりも美しい」といわれるクレア姫を一度見てみたいと考えていたところで神託を受け、彼の望みは思いもよらない形で叶えられる事となった。

ステージ[編集]

ステージ1・草原地帯
操作キャラクターはレイジャック。難易度は低い。
ステージ2・廃墟の街
操作キャラクターはカリバ。障害物が多い。
ステージ3・夜の森
操作キャラクターはバルーサ。同じ森だがステージ1より難易度は高い。
ステージ4・砂漠と海
操作キャラクターはトビー。水の中を歩く場面が多く、動き難い。
ステージ5・ガルガチュア城
これまでのステージをクリアしたキャラクターが1つのユニットを形成して登場するが、攻撃は先頭のキャラのみでステータスも先頭キャラのものが反映される。難易度は最高。

アイテム[編集]

命の石(HPアップ)
形状は上向きの矢印。HPを回復させる。
ニセ命の石(HPダウン)
形状は下向きの矢印。HPをダウンさせる。
カーラムの石(???)
世界に2つだけ存在。奇跡が起きる。

古代の宝[編集]

ステージ1~4に4つずつ配置され、1つ取るとレベルが1つあがる。

力の石(ジャンプ力UP)
形状はスプリング。素早くジャンプできるようになる。
速さの靴(スピードUP)
形状は靴。移動速度をアップさせる。
力の水晶(攻撃力UP)
攻撃力がアップ。弾の数も増える。
守りの楯(防御力UP)
形状は楯。防御力がアップ。

勇者の魔法[編集]

ステージ1~4に1つずつパーツが配置され、1つ取るとレベルが1つ上がる。パーツを全て揃えることにより、ステージ5で1回ずつ使用可能となる。1つでも欠ければ使用することはできない。

ネイザス
火を象徴する魔法。画面内にいるカッパを焼き払う。
バルバス
土を象徴する魔法。画面内のモノリスを破壊できる。
セチューン
水を象徴する魔法。一角獣を龍に変身させる。(無敵状態・攻撃不可)
ザイネン
風を象徴する魔法。ファミリーコンピュータ版はペガサスを召喚する(無敵状態・攻撃可能)、MSX版は敵を金縛りにして攻撃させないようにする。

ローテーション[編集]

ステージ5に配置されたアイテムで、取るとフォーメーションが変わる。

ライト
フォーメーションが時計回りに1つ変更される
レフト
フォーメーションが反時計回りに1つ変更される
ランダムチェンジ・ライト
フォーメーションが時計回りにランダムで変更される
ランダムチェンジ・レフト
フォーメーションが反時計回りにランダムで変更される。なおMSX版ではランダムチェンジ・ライト、レフトの区分は無く、ランダムチェンジのみ用意されている

勇者の剣[編集]

ステージ5に配置されている3本の剣。単体では効果を成さないが、全て集めるとボスのトルフィダンの撃破が可能となる。

レッドアース
まんが攻略本においてがトビー使用。
シルバームーン
まんが攻略本においてカリバが使用。
グレートサン
まんが攻略本においてバルーサが使用。
聖剣フィクサー
3本の剣が集まった聖剣でまんが攻略本においてレイジャックが使用。

関連書籍[編集]

飛鳥新社が2種類の攻略本を発売した。共に企画・編集はマイクロデザイン出版局(現:マイクロマガジン社)で、奥付記載の発行日は1986年10月。従来までと同じゲーム画面の写真をふんだんに使用した攻略本「ファミリーコンピュータパーフェクト攻略本(1) キングスナイト パーフェクト攻略本」はアイテムの位置を克明に記したマップも掲載され、最終面の攻略記事については袋とじという形で掲載した。プロローグからゲーム中の展開、そしてエンディングまでをも漫画で表現した「キングスナイト まんが攻略本」は、作画を当時マイクロデザイン出版局での仕事が多かった漫画家のおおやま黎が担当(但し作者名の明記はない)。各キャラクターのバックボーンが描かれていたり、全体の流れを漫画ならではの躍動感溢れる作画で表現しているなど、コミカライゼーション版としても楽しめる。

当時流行していたゲームブックも発売されている。タイトルは「キングスナイト クレア姫を救え!」で、著者はMDクラブ。この名前からも分かる通りこちらもマイクロデザイン出版局の企画・編集だが、本文の執筆はフリーのライターが担当。発売は1986年6月2日と、ソフト自体より3ヶ月早かった。スクウェア自ら発行した形で「スクウェアゲームブックス」というシリーズ名も冠されてはいるが、当時スクウェアは出版事業を手がけていないため実際にはマイクロデザイン出版局の販路で流通させていたと思われる。こちらはレイジャックを主人公としたオリジナルストーリーで、ゲームからはクレア姫とトビーが登場。設定や展開はゲーム版と比べて大幅に異なっている。

以上の様にマイクロデザイン出版局との繋がりが深い本作だが、これは同社の親会社である広告代理店・マイクロハウスが本作の広告を手がけていた事と関連している。

関連作品[編集]

MSX
基本的には同内容だがビジュアル面の性能が必ずしも高いとはいえなかったハードの為、キャラクターが2色表示になっているなど見た目の印象はファミコン版と比べて劣る事は否めない。
ただし画面右に情報ウインドゥが設けられ、各種アイテムをどれだけ取ったか(すなわち各能力値がどれだけ向上したか)と魔法アイテムを確保したかが一目で分かるようになっている。これはファミコン版よりもユーザーフレンドリーで、よりRPGらしさを感じさせる工夫といえるだろう。
しかしゲーム自体の完成度はお世辞にも高いとはいえず、広告で強調された「4ドット単位でのスクロール」(MSXゲームでは8ドット単位でのスクロールが主流だった)も、実際には、スクロールのたびにゲームの処理が止まり、自キャラ・敵キャラ共に金縛りにあうことが延々と繰り返されるというお粗末なものであった。
コンティニュー機能はあるがバグもある。ファミリーコンピュータ版とMSX版とではマップが微妙に異なる。
パッケージイラストはファミコン版と同じものが使用された。
NECPC-8801mkIISRシャープX1
『キングスナイト・スペシャル』のタイトルで発売された。MSX版同様、画面右に情報ウインドゥが設けられている。ステージ毎に迷宮が追加され、様々な仕掛けやファミコン版にはないアイテムがあり、それらの謎を解いていく必要があるなど、よりRPG的な内容強化が図られている。
ビジュアルシーンも追加されている。パッケージイラストはアニメーターの塩山紀生の手によるもので、明らかに宮崎駿の影響が伺えるファミコン版のパッケージイラストと比べて、重厚なイメージになっている。
その他
MSX2版、および富士通FM-7版「スペシャル」も開発されていたが、発売中止となった。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]