キリン (漫画)

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キリン』は、東本昌平によるバイク漫画2012年3月に「POINT OF NO RETURN!」編を原作とする実写映画『キリン POINT OF NO-RETURN!』が公開された。

概要[編集]

1987年より1990年まで、『ミスターバイクBG』(モーターマガジン社)にて「POINT OF NO RETURN!」編を連載。 『ヤングキング』(少年画報社)に連載を移し、「The Horizontal Grays」編をスタート。1998年より同社『ヤングキング別冊キングダム』に連載を移し「RUN THE HAZARD」編を連載。2004年11月、『キングダム』の休刊に伴い、2005年より再度『ヤングキング』に舞台を移して連載を継続。「WONDER NET WANDER」編の終了に伴い[1]、単行本第39巻をもって『キリン』としての刊行は完結[2]。続く「The Happy Ridder Speedway」編では[3]、『キリン The Happy Ridder Speedway』として新たに第1巻から単行本が刊行されている[4]

バイクに乗ること、スピードの彼方への焦がれに魂を燃やし続けるバイク乗りたちの群像劇は、バイクを愛する読者に強い影響を与え、「バイク乗りのバイブル」と呼ばれるに至った[要出典]。東本昌平の代表作で、本作の特徴としては、後の作品にも見られる詩的に描かれているコマ・セリフ回しなどが挙げられる。特に「POINT OF NO RETURN!」編が全体を通してその傾向が強い。ジャンルはいわゆる「メカ物」ではなく、「バイク乗りの本質」をメインとしたものであり、これは全編に共通して言える事である(その為、登場する車種で特にこれといった一貫性はない)。ちなみに、本作で出ている「バトル」とは、端的に言うと「追いかけっこ」を意味している。

本作のタイトルでもあり、主人公の名前としても書かれている「キリン」とは、バイクを草食動物、車を肉食動物であると喩え、「キリンは子供をライオンに奪われても、奪還しようともせずただ遠くから見守るだけ」という観点から、「肉食動物にも立ち向かっていける草食動物でありたい」と願う、バイク乗りとしての存在意義に対する考えである[要出典](「RUN THE HAZARD」編では速く走る存在という意味から霊獣麒麟とのダブルミーニングにもなっている[要出典])。つまり「キリン」とはバイク乗りを意味している。そういった意味がキリンという名に込められている為か、車との競争や車とバイクを比較するシーンが多い。

本作品で「キリン」というあだ名をつけられているのは、「POINT OF NO RETURN!」編の主人公と「RUN THE HAZARD」編の主人公、および「WONDER NET WANDER」の主人公・琴吹凛。あだ名は同一であるが、それぞれまったくの別の人物。「The Horizontal Grays」編にはストーリーに直接関与する形では「キリン」は登場しない(ただし、前シリーズの主人公と思われる男性が何度か登場している。)。

あらすじ[編集]

各シリーズを便宜上、第1部 - 第4部として記述する。

「POINT OF NO RETURN!」編(1 - 4巻)
GSX1100S「カタナ」を操り、自ら「デカ尻女」と名付けたポルシェ・911に再び挑戦する「キリン」と呼ばれる男のバトルを中心に描く。
都内から東名高速へと常軌を逸したバトルを繰り広げる2台に刺激され、途中参加する者たちの中に、第2部に登場するモヒとチョースケの姿もある。
「キリン the REBOOT」
2007年よりモーターマガジン社刊行の月刊ムック誌『RIDE』にて、「POINT OF NO RETURN!」編をフルカラー彩色し『キリン the REBOOT』のタイトルで再掲載。2012年3月公開の映画『POINT OF NO-RETURN!』に合わせ、少年画報社より『キリン フルカラー完全版』と改題して単行本が全3巻で刊行[5]
「The Horizontal Grays」編(5 - 18巻)
峠の走り屋チーム「むてきんぐ」のリーダー格不破マサキと、コーヒーショップ「ランブル」のマスターでもあるモヒと、彼の所属するバイクチーム「バーンストーム・トゥルップス」のメンバーを中心とした、さまざまなバイク乗りたちの交流を描く。
この「The Horizontal Grays」編は、「キリン」が明確に登場する場面は無い。シリーズの途中と最後に「POINT OF NO RETURN!」編の主人公と思しき人物が再登場している。
「The Horizontal Grays スペシャルエディション」(5巻冒頭)
第2部本編のパイロット版であり、登場人物名は一部重複しているが、本編とは別の世界観・時間軸のエピソードとなる(ただし「キリンは泣かない」のフレーズは登場する)。
主人公マサキが、公道ドラッグレースで命を落とした兄貴分のコージの敵討ちの為、彼の形見であるフルチューンのモンスター「カタナ」に乗り、宿敵「ピンク・コルベット」に湾岸線バトルを挑む短編。
「RUN THE HAZARD」編(19巻 - 35巻)
キリンのカタナを受け継いだ若き「キリン」の登場。無軌道に膨張してゆく無頼のバイクチーム「ガルーダ」との確執を描く長編。その争いはとどまることなく、モヒやバイクチーム「グリフォン」等さまざまなものを飲み込み、破滅へと向かう。
ストーリーは時系列順に語られていない為、それぞれの舞台となる場所から便宜上「北海道編」「東京編」として記述する。冒頭の導入部分はガルーダ壊滅後の北海道が舞台(19-21巻)、ガルーダの全盛期からその崩壊を描く東京編(21-35巻)、最後にまた北海道でのエンディング(35巻)という構成になる。また途中で東京編よりさらに過去のエピソード「ゴンボイ」が挿入されている(25巻)。ちなみに第2部の初期には、東京編と北海道編のブランクは5年と明記されるが、シリーズ最終巻である第35巻の展開上は、東京編の最後にガルーダ残党が北海道へ旅立っている。
なお、北海道編においてキリンが乗っているバイクはカタナではなく、GSX-R1100である。この作品において重要な意味を持つ「カタナ」から乗り換えた理由は明らかにされていないが、第35巻でタンクローリーが爆発炎上した際、倒れたカタナを事故現場に放置して立ち去っており、現在所有していない可能性はある。
「ゴンボイ-Go on boy-」(25巻冒頭)
本編(東京編)から遡ること数年前(明確な記述は無い)、キリンと呼ばれる以前の主人公と、モヒカンのマスターの出会いを描く短編。
主人公はまだ少年の面影を残した十代の若者であり、ターミネーターズ仕様のXR600に乗り、オン・オフ問わず単独で走っている。このエピソードでマスターが乗っているのは「カタナ」(第2部で「フジツボまぶし」と呼ばれて保管されていた初代キリンの乗機をレストアしたと思われる)。偶然知り合った二人の交流から、最後に「カタナ」を譲り受ける結末となっている。
「WONDER NET WANDER」編(36巻 - 39巻)
海岸沿いの町で琴吹の姓を持つ「キリン」とその父、祖父、親子3代と750SS(H2)「マッハ」を中心に描かれる物語。祖父から与えられたマッハに乗り、様々な人と関わり合いながら自らの将来を見つめていく。
この「WONDER NET WANDER」編は以前のシリーズと違い、主人公である「キリン」は「カタナ」に乗っていない。
「The Happy Ridder Speedway」編(1巻 - 継続中) ※既刊4巻(2012年11月5日時点)

登場人物[編集]

「POINT OF NO RETURN!」編[編集]

キリン
小さな広告代理店に勤める38歳(初登場時)の男性。本名は不明(作中で一度も姓を呼ばれる場面が無い)。同年代の男よりも多い収入を得、引き締まった体もあって女性に不自由していない。
若い頃に未舗装路でのポルシェ911とのバトルに負け(砂煙で視界が悪くなり転倒)、それ以来、ポルシェ911とバトルすることに執着するようになった。38歳のときに「デカ尻女」ことポルシェ911とのバトル中、生死の境を彷徨う重大な事故を起こし、妻と離婚。それから数年経ち、回復してからの平穏な毎日に何処か不満を感じながら暮らしていた。しかし一人の女性と取引先の橋本の所有する「デカ尻女」ポルシェ911に出会い、自分の中に眠っていた闘争心とこだわりに気付く。そしてキリンはこだわりの清算をする為に、所有していたR100RSを手放し、事故を起こす前に乗っていた車種である「カタナ」を買い戻し、橋本に東京 - 浜松間での勝負を挑む。そのバトルに、モヒとチョウスケがそれぞれの思惑から乱入してくる。東名高速に入って早々にクラッチワイヤーが切れるアクシデントに見舞われ、目の前で殺人行為に近い出来事も起こるが走り続ける。由比に差し掛かったところで、ギヤ抜けを起こしてバイクが操作不能となり、側壁を飛び越えてバイクごと海に落ちるも生還した。
「The Horizontal Grays」編でも、同一人物と思われる者がたびたび登場し、BMWK100K1200RSに乗っていた。
モヒ / マスター / 長尾泰三
「バーンストーム・トゥルップス」のオリジナルメンバー。バトルスーツとモヒカンの髪型が特徴。シリーズ中3部にわたって登場する唯一の人物。愛車はCB1100R(1部、3部ランブル焼失後)、GPZ900R(2部前半)、ZZR1100(2部後半)
バイク乗りが集まる喫茶店「ランブル」のマスター。「バーンストーム・トゥルップス」は、ドラッグレースで知り合ったナナハン乗りの男(CB750F)と、若き日のモヒ(RZ250改350ccエンジン)が意気投合し2人で結成したチーム。だが、そのナナハン乗りが桜の咲く結成翌日に事故死してしまったため、モヒがチームを引き継いだ(「バーンストーム・トゥルップス」の実質的なリーダーは、モヒかと思われるが作中では明記されていない)。ちなみにマスターのモヒカン頭もそのナナハン乗りから受け継いだものと思われる。
チャック・チャック・イェーガー」と唱えれば不安は解消すると冗談めかして喫茶店の近所の中学生にアドバイスしたり、火事の際は近所にふれて回るなど、外見はいかついバイク乗りだが普通の市民としての生活をおくっている。作中、実家に帰省した際には着流しを着るなど、バトルスーツからのイメージとは違う姿もある。
チョースケ / 渡辺長介
GPZ900Rニンジャ乗り。
男として円熟の域にあるキリンとの対比キャラクターとして、作品初期の段階ではキリンに対して何かとつっかかる青年であり、若いバイク乗りを体現したキャラクター。後には、若いマサキに対して自らの体験を語る・キリンの思いを語り継ぐキャラクターとなる。「バーンストーム・トゥルップス」のメンバー。キリンに憧れながら、自身のバイク乗りとしてのポリシーを作り上げてゆく。
2部「The Horizontal Grays」で、首都高でスカイラインGT-Rとバトル中、事故に遭いニンジャを失い自身も怪我で入院するが、完治しないまま退院し、当時最速のZZR1100でGT-Rに再戦するが、バトル中に大型トラックと接触し事故死。
橋本
不動産会社に勤める男性。キリンより二つ年下の36歳。
キリンと仕事の取引で知り合った事がきっかけで、浜松までのバトルを繰り広げることになる。筋金入りのポルシェパラノイアで、1973年式カレラRSと、SタイプエンジンをTタイプボディに載せた1984式911カレラを所有する。
穏やかで紳士的な人物だが、心の中ではバイク乗りに対して軽蔑の感情を抱いている。
中村
キリンとバーで出会い、関係を持った24歳の女性。彼女との出会いが、キリンがバトルに復帰するきっかけとなる。バイクについて全くの無知だったが、キリンが見ている世界を自分も見んとして、作中で中型免許を取得した。

「The Horizontal Grays」編[編集]

マサキ / 不破雅樹
「The Horizontal Grays」編の主人公的な存在。喫茶店「ランブル」に出入りする若者。レーシングチーム「むてきんぐ」に所属し、地元の峠では最速を誇るナンバー「01」。峠の走り屋時代の愛車はRGV250γ。大型免許取得後にマスターからCB750Fを譲ってもらうが事故で全損。その後、ZZR1100に乗り換えたマスターの以前の愛車GPZ900Rニンジャを譲りうけることになる。1990年代当時、かなり高給取りだったバイク便をしていたが、ニンジャの維持費を捻出するのに苦労していた。
バーンストームのメンバーではないが、第13巻で峠を走っているときにバーンストームのジャケットを着ている姿がみられた。
スペシャルエディションでは、兄貴分の浩司の妹と付き合っており、ドラッグレースで死んだ浩司の仇を討つため、形見のモンスターカタナに乗りシボレー・コルベットとバトルする。
サイコ / 彩子
マサキの同級生。マサキのバイクにタンデムしたときの爽快感、開放感から普通自動二輪の免許取得を決意する。実際はマサキに気があったためと思われる。
愛車はZEPHYR400。チョースケと付き合う。
リュウジ / 竜二
「むてきんぐ02」。愛車はNSR250R
マサキと北海道ツーリングに行った際、ずっとバイクに乗り続けると約束するも、結局車に乗り換えてしまった。第7巻表紙は彼。なぜか最初は名前が「竜一」だった。
ケンジ / 本郷研二
「むてきんぐ03」。のり子と見に行った鈴鹿8耐でレース熱が高まり、ミニバイクレース、250ccレースへ参戦する。
その後5年落ちの250ccレーサーを購入し、レースの世界へ踏み入っていく。
のり子 / 土屋紀子
サイコがアルバイトをしていたハンバーガーショップでの同僚。ケンジと付き合う。
コージ / 浩司
GSX1100Sカタナにこだわる男。マスター、チョースケとのバトルの後つるむようになる。2人から「思い込みだけならキリン並み」と言われる。その時に事故で壊れたカタナを自力で修理しさらに改造を増し、コンプリートモデルとして雑誌に紹介されるほどまでになった。バーンストームのメンバーではないが、死んだチョースケの弔いにバーンストームのメンバーが首都高へ集まった時に顔を出している。
スペシャルエディションでは、埠頭のドラッグレースでスティングレイとバトルし、海に落ちて死んだ。(本編とは関係ない)
ギントメ / 銀留
チョースケ死後にランブルに出入りするようになったZZR1100乗り。当て字で書く「超苦売」がモットー。ドラッグレースでGSX-Rに勝つため70万かけてエンジンを改造したが、エンジンブローでパーになってしまった。ランブルのバイトをしていた娘に好意があったが、娘はマサキと結ばれる。なお、第28巻のカバーイラストでは、グリフォンのジャケットを着ている絵が描かれているが、本編ではグリフォン加入の情報は確認されていない。
以後刊行された雑誌RIDE56の「Black Sand Beach」編では、GSX1300Rを駆り走り続けているギントメの現況が描かれている。
ウィンディ
本名不明。本人が名乗っているわけでなく、目撃したバイク乗りの間での通称。
ピンクのホイールを装着したGSX750Sカタナ(リトラクタブルライト採用の後期型)に乗る女性ライダー。峠道や混んでる道路のすり抜けなどで神業のようなライディングを見せた。重量の大きいナナハンのカタナで、リアを滑らせながらコーナーを曲がるライディングを見せ、それを見た当時RGV250γ乗りだったマサキは大型二輪への限定解除を決意した。
太郎丸
マサキに地蔵峠で勝負を挑んだTZR250Rと、その通称。シリーズ冒頭でマサキに負けたゼファー乗りの友人。
T-REX
マサキに地蔵峠で勝負を挑んだGSX-R400RのSP仕様と、その通称。

「RUN THE HAZARD」編[編集]

キリン
2人目の若き「キリン」。「最初のキリン」が残した、青いカタナに乗る(手に入れる前までは銀の外装だったもの)。北海道編での搭乗機は油冷のGSX-R1100。
マスターと出会った頃はXR600ターミネーターズ仕様に乗っていた。オフロードをものともせず、カタナで突っ走るモヒに影響され、後に「キリンのカタナ」を託される。バイクの技術だけでなく格闘技にも精通しており、喧嘩の強さも最強クラスに描かれているがモータースポーツ以外の争いは嫌う。
タンクローリー炎上時、涙を見せたことから、初代キリンの「キリンは泣かない」を覆したとも受け取れる。
カシラ
傍若無人の限りを尽くすバイクチーム「ガルーダ」を率いる男。愛車はZZR1100
北海道遠征の際にはアップハンドルのハーレーに搭乗。
マスター
ガルーダの本拠地となっていたバー「ヴェルベットピーチセブン」のマスター。かなりの巨漢。現役メンバーではカシラに次ぐ最古参で、加藤と並ぶナンバー2的なポジション。若い頃に事故で片足を失い義足を付けている。愛車は1977年式ハーレー。
盟友加藤のケアをする為にチーム脱退を宣言した直後、チーム幹部に不満を持っていたメンバー(蒲生慎亮を殺した人間と同一人物)に路地裏で襲われる。ナイフで滅多切りにされるが応戦、返り討ちを果たすものの、本人も搬送先の病院で死亡する。
加藤(かとう)
ガルーダのナンバー2。現役メンバーではカシラ・マスターに次ぐ古参であり、加入前は初期のガルーダと敵対していたチームのリーダーだった。愛車はGPZ900R
キリンとの格闘戦で完膚なきまでに敗北したショックで麻薬に溺れ、中毒症状を起こす(麻薬はパブがバラ撒いたもの)。その後、敵対組織であった「グリフォン」幹部の協力により、更生施設へ送られ回復した模様。
北海道遠征メンバーの一人。その際はチョッパーハンドルのハーレーに搭乗。
竿師(さおし) / 寺崎(てらさき)
ガルーダのメンバーで、新参ながら中心メンバーの一角を担う。愛車はZ1000MKII
ガルーダの全盛期に自ら売り込みに大阪から上京、カシラに認められてメンバー入りを果たした。関西弁を話し、愛嬌のある憎めない男。腕っ節も相当に強く、やや不利ながらもカトーと引き分けた。武闘派ではあるが抗争などにはあまり興味を示さず、純粋にバトルを求める一面を持つ。痩身ながら精力絶倫のタフガイで、後に特技を生かしてAV男優となる(「竿師」の渾名はそれに由来する)。両肩から胸にかけて刺青を入れており、胸の図柄はギャオスガメラ。キリンを自分のライバルと目し、幾度と無く勝負を挑む。その走り屋としての闘争心は、ガルーダの無法ぶりに辟易するキリンにも伝わり、一定の共感を得る。
北海道遠征メンバーの一人。その際の愛車はNinja ZX-9R。走行中に鹿と衝突し投げ出され、心肺停止状態に陥るも意識は回復し快方に向かう。
ガモウ / 蒲生慎亮(がもうしんすけ)
ガルーダのメンバーで中心人物の一人。チームでは異例とも言える穏健派。記者会見でのスポークスマンを担当した事から「広報部長」の肩書きを与えられる。愛車はGPZ900R
数年前、偶然出会ったチョースケの風貌や考えに影響を受け、「同じ目的、同じ匂いを持つ者達とただ走れればいい」という考えから、ガルーダに加わる。チョースケの名前や「バーンストーム・トゥルップス」のメンバーである事は知らず、単純に当時から有名であったガルーダに入ったと思われる。
初代キリンの影響を強く受けていたチョースケや、キリンのカタナを受け継いだ2代目キリンと接することによって、ガルーダのバイクチームとしての存在意義に疑問を覚え始める。結果的に、暴力的なメンバーの反感を買うことになり、大竹の指示により襲撃されメンバーにより刺殺される。
ガモウ / 蒲生啓亮(がもうけいすけ)
蒲生慎亮の弟。殺害された兄の仇を取るため、ガルーダが限界まで膨張して崩壊に至る過渡期にメンバーとなる。愛車はZEPHYR
チーム加入前はいわゆる「バイカー風スタイル」(黒い革ジャン・革パンの威圧的なファッション)に否定的であり、自身は50年代風のロカビリースタイルだった。
北海道遠征メンバーの一人。その際にはバイクではなくレガシー・ツーリングワゴンに搭乗。
ハチ
ガルーダメンバーで、やや格下の扱いながら中心人物の一人。肩書きは「若頭」(寺崎が指名を断った為に指名された。実際の権限は不明)。愛車はGPZ900R
首に「⑧」(ビリヤードの8番球)のタトゥーがある。キリンを追跡中に白バイと衝突し、投げ出された後、後続車に左足を轢かれる。ガルーダのメンバーは黒尽くめのスタイルである事が多く、ほぼ例外なくヘルメットも黒一色だが、彼のヘルメットにはタトゥと同様に「⑧」のマークがある。
北海道遠征メンバーの一人。その際にはバイクに乗らず、蒲生のレガシーに同乗する。
カツミ
ガルーダメンバー。愛車はBuellライトニング。
北海道遠征メンバーの一人。その際はローハンドルのハーレーに搭乗。
ハッカイ / 河口(かわぐち)
ガルーダの新人メンバー。愛車はV-MAX
元々は松本の知人であり、強引かつなし崩し的に加入を果たす。以前から憧れていたようで、ガルーダに対する思い入れは強い。「ハッカイ」とは大食漢で女好きであることから猪八戒にちなんでカシラにつけられた渾名だが、本人は気に入っていない様子。
北海道遠征メンバーの一人。その際の愛車はYZF-R1
パブ / 大竹(おおたけ)
ガルーダメンバー。享楽的かつ陰湿な性格でチームの好戦派を無軌道な蛮行に駆り立てる張本人。愛車はGPZ900R
本業は麻薬の売人(の元締め)であり、ガルーダへの参加をその隠れ蓑にしている可能性がある。以前から警察にマークされていた事に加え、メンバー殺傷事件への関与にも捜査の手が伸びた事により、累が及ぶのを懸念した麻薬の卸し元であるヤクザに殺害された。
シャケゾウ
ガルーダメンバー。チームの全盛期にはパブと行動を共にすることが多く、好戦派を煽っていた。しかし麻薬の密売やメンバーの殺傷、内部抗争には関与していない様子。愛車はGPZ900R
イットキ
ガルーダメンバー。主にチームメンバーのバイクの整備を担当しており、走り屋である描写は無い。松本の口車に乗り、部外者の彼にチームジャケットを騙し取られて苦労する。イットキのジャケットは松本が偽ガルーダとして騙る際に多用されるが、チーム加入後の河口=ハッカイに現場を見咎められ、無事に持ち主の元に戻った。
品原(しなはら)
ガルーダの新人メンバー。実はグリフォンのスパイであり、ガルーダの実情を探るべく潜入中。愛車はZZR1100
松本善行(まつもとよしゆき)
ガルーダに取り入ろうと周辺をうろつく正体不明の男。貧相な小男で眼鏡とホクロが特徴。愛車はノーマルのニンジャ
「ガルーダをドキュメンタリー映画の題材に」と業界人を装って接近するが、その事実は無いようで詐称である可能性が高い。裏ビデオの卸しや出会い系サイトを運営する怪しいプロダクションに出入りしているなど、本業は不明。ちなみにハッカイはその業者に出入りしていた関係での知り合いであり、また寺崎のAV男優業も松本の紹介。
ガルーダとグリフォンの確執に目をつけ、グリフォンのメンバーの立ち回り先でもあったランブルに放火し全焼させる。イットキからチームジャケットを騙し取り、行く先々でガルーダの正規メンバーを騙る。嘘で塗り固められた発言と短絡的で無責任な行動は、幼稚な自己顕示欲に基づくものと思われる。
グリフォン・ゴースト
本名は不明。バイクチーム「グリフォン」の元メンバー。愛車はGPZ900R
チームの仲間が襲撃された事やランブルへ放火(の疑い)から、ガルーダを敵視して攻撃を仕掛ける。グリフォン幹部による敵対行動の禁止を無視した為、チームから脱退させられた。その後も迷彩柄の上着と鉄パイプをトレードマークに「グリフォン・ゴースト」と名乗り、ガルーダを執拗に襲撃、その怒りの矛先はデビルドッグスへも向けられる。
「グリフォン」
40年以上続く老舗バイクチーム。キリンとの確執からバーンストーム・トゥルップスに目をつけたガルーダが、見境なしに似たスタイルのバイク乗りを襲撃した挙句、一時敵対することになった。
「スリー・セイジ」・「セブン・スターズ」と呼ばれる10人の幹部を頂点とする秘密結社的な集団で、上層部の決定に対してメンバーは絶対的な服従を求められる。ガルーダとのトラブルに関しては、一方的に被害を受けても係わり合いにならないとの方針を打ち出し、命令に反したメンバー(グリフォン・ゴースト)を脱退させる一方で、品原をガルーダに潜入させて情報を収集していた。ちなみに、「キリン」の父親はグリフォンの幹部の一人である。
「デビルドッグス」
浜崎を拠点とするというバイクチーム。リーダーの九鳴(くぐなり)以下、ポチ、タカシの3名しかいないものの、弱小ながら悪名を轟かそうと志だけは高い。全員モヒカンカットで黒いニンジャに乗る。
当初はガルーダへ友好的な交流を申し込んだがあっさり断られる。その逆恨みと、世間の注目を集めるガルーダへの嫉妬から、敵対組織として襲撃を繰り返す。崩壊しつつあるガルーダに対して、主にスクーター乗りの若者を配下につけて勢力を拡大していく。なお、時折「デビルドッス」と称している場合がある。メンバーはそれぞれ背中にチーム名とエンブレムの刺青を入れている模様。しかしタカシの刺青は「DELVI DOC」とスペルが間違っている。
プリン
風俗嬢。源氏名であるが自分でもプリンと名乗っている。九鳴が店長をやっている風俗店「アリス」に所属しており、その関係でデビルドックスの面々とも交流がある他、客として接触したハッカイらガルーダのメンバーとも面識がある。
曰く「イイ男に目がない」そうで、キリンの噂を聞きつけて一方的な好意を寄せる。通勤用にフュージョンに乗っていたが、キリンを追う為にXL1200を入手。ちなみに無免許。ガルーダ崩壊と同時期、北へ向かったというキリンの噂を頼りに、前後して店を辞めて北海道ツーリングに出る。本人の弁によれば、行きのフェリーでキリンと同船していたとの事(前述の作中の時系列上の問題から真偽は不明)。
ムチャ
北海道編に登場。CRM250に乗るドレッドヘアの男。「猿沼野営場」で長期キャンプする若者の中ではリーダー格。
ジロウ
北海道編に登場。SR400に乗る金髪の若者。ムチャの弟分。
モヒ
北海道編に登場。猿沼でキャンプする若者の一人。バイクは不明だが壊れてしまったらしい。ランブルのマスターである「モヒ」とは、渾名が同じだけでまったく無関係の別人。

「WONDER NET WANDER」編[編集]

キリン / 琴吹凛
三人目の若き「キリン」。これまでの「キリン」との関係は一切ない。搭乗機は750SS(H2)。
琴吹凛太郎
凛の父親。「琴吹輪業」の跡継ぎ。愛車はZ2
若い頃、凛蔵をおちょくった際、凛蔵の乗るマッハに時速200キロで追い駆け回され死ぬような思いをして以来、マッハを嫌っている。
琴吹凛蔵
凛の祖父。「琴吹輪業」の創設者。
凛にマッハを与えたその人。若き頃は自作した「コトブキ麒麟号」をひっさげ、「コトブキ・モーター」をホンダに並ぶバイクメーカーにしようと躍起になったが失敗し、いちバイク屋に身を転じる。

「The Happy Ridder Speedway」編[編集]


「こっち側」と「向こう側」[編集]

作中では、「こっち側」とは現在バイクに乗っている者、「向こう側」とはバイクに乗っていない者を指す。過去にバイクに乗っていたが、何らかの事情でバイクから降りた、「向こう側へ行ってしまった人」に対しては特に冷たい対応をする人物が多い。高速PAなどでバイクについて話しかけられても無視か、暴言を吐くなどといった具合に、一般人からすると想定外の対応をする。 ただ、最終的には同じバイク好き仲間として、好意的な対応をする場合もある。

バイクを降りる理由としては、怪我や病気で乗れなくなった場合を除き、バイクへの興味が無くなったか、結婚などによる家庭の事情をあげる者が多い。バイクは自分の意思で乗ったり降りたりするもので、他人に影響されるべきではないという「こっち側」の最極端にいる人間からすれば、後者は特に受け入れがたいものであるようだ。

パロディ[編集]

ミスターバイクBG誌にてパロディ版が企画された[要出典]


映画[編集]

キリン POINT OF NO-RETURN!
監督 大鶴義丹
脚本 大鶴義丹
原作 東本昌平『キリン』
製作 樋上幸久
出演者 真木蔵人
亜矢乃
久保田悠来
音楽 東野克
照屋宗夫
芳野藤丸
主題歌 『東京ララバイ』青山テルマ
撮影 沖芝和彦
編集 小美野昌史
製作会社 ミューズ・プランニング
配給 インターフィルム
公開 日本の旗 2012年3月3日
上映時間 106分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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「POINT OF NO RETURN!」編(1 - 4巻)の実写映画

2012年3月3日池袋シネマ・ロサを封切りに全国順次ロードショー

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

  • 企画・脚本・監督 - 大鶴義丹
  • 製作 - 樋上幸久
  • エグゼグティブプロデューサー - 新田博邦
  • 原作 - 東本昌平
  • プロデューサー - 山崎将直
  • 宣伝制作プロデューサー - 森田一人
  • 撮影監督 - 沖芝和彦
  • 編集 - 小美野昌史
  • ライディングアドバイザー - 宮崎敬一郎
  • マシン・プロデューサー - 杉本卓弥(テクニカルガレージRUN
  • 協力プロデューサー - 清水孝教 
  • マシン・アドバイザー - 和久井維彦(Bull Dock)
  • カースタント・コーディネーター - 炭竃浩司
  • 制作統括 - 杉本健一郎
  • 助監督 - 早川喜貴
  • 照明 - 藤田貴路
  • 録音 - 治田敏秀
  • AP - 中野亮
  • 整音 - 星一郎
  • 効果 - 伊藤克己
  • テーマ音楽 - 芳野藤丸
  • 音楽 - 東野克・照屋宗夫
  • 製作 - ミューズプランニング
  • 配給 - インターフィルム
  • 協力 - 少年画報社モーターマガジン社ケイダッシュ

エンディングテーマ曲[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 少年画報社 - ヤングキング(バックナンバー) - ヤングキング 2010年07号(2010年03月08日 発売)
  2. ^ 少年画報社 - comics - キリン 第39巻 東本昌平
  3. ^ 少年画報社 - ヤングキング(バックナンバー) - ヤングキング 2010年19号(2010年09月13日 発売)
  4. ^ 少年画報社 - comics - キリン The Happy Ridder Speedway 第1巻 東本昌平
  5. ^ 少年画報社 / comics - キリン フルカラー完全版 東本昌平

外部リンク[編集]