キョウチクトウ

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キョウチクトウ
W kyoutikutou2071.jpg
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
亜綱 : キク亜綱 Asteridae
: リンドウ目 Gentianales
: キョウチクトウ科 Apocynaceae
: キョウチクトウ属 Nerium
: キョウチクトウ N. indicum
学名
Nerium indicum
Mill.
シノニム
N. oleander L. var. indicum (Mill.) O.Deg. et Greenwell
英名
oleander
白花のキョウチクトウ

キョウチクトウ(夾竹桃、Nerium indicum)とはインド原産のキョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑低木もしくは常緑小高木である。

目次

[編集] 解説

キョウチクトウ(夾竹桃)は葉がタケに似ていること、花がモモに似ていることからこの名がついた(シノニムN. oleander L. var. indicum (Mill.) O.Deg. et Greenwell)。

は長楕円形で両端がとがった形。やや薄くて固い。葉の裏面には細かいくぼみがあり、気孔はその内側に開く。はおよそ6月より残暑の頃である9月まで開花する。花弁は基部が筒状、その先端で平らに開いて五弁に分かれ、それぞれがややプロペラ状に曲がる。日本では適切な花粉媒介者がいなかったり挿し木で繁殖したクローンばかりということもあって受粉に成功して果実が実ることはあまりないが、ごくまれに果実が実る。果実は細長いツノ状で熟すると縦に割れ、中からは長い褐色の綿毛を持った種子が出てくる。ピンク、黄色、白など多数の園芸品種があり、八重咲き種もある。

有毒な防御物質を持つため食害する昆虫は少ないが、日本では鮮やかな黄色のキョウチクトウアブラムシが新しく伸びた枝に寄生し、また新芽やつぼみをシロマダラノメイガの幼虫が糸で綴って内部を食べる。九州の一部や南西諸島ではスズメガ科のキョウチクトウスズメの幼虫が葉を食べて育つ。

乾燥大気汚染に強いため街路樹などに利用される。神奈川県川崎市では、長年の公害で他の樹木が衰えたり枯死したりする中でキョウチクトウだけはよく耐えて生育したため、現在に至るまで同市の緑化樹として広く植栽されている。高速道路沿いにもよく見られる。さらに広島市では原爆で75年間草木も生えないといわれた被爆焼土にいち早く咲いた花と言われ、原爆からの復興のシンボルとして広島市の花にもなっている。またベスト電器広島本店で平成19年2月に当時の駐在役員の指示で、見栄えが悪いという理由で、店舗外周に植えられていたキョウチクトウを伐採したところ、その怨念で業績が悪化し、翌年の平成20年2月11日に店舗が閉鎖、ビックカメラに明け渡すという都市伝説も生んだ。

日本へはインドより中国を経て江戸時代中期に伝来したという。また類似のセイヨウキョウチクトウNerium oleanderも栽培される。

白花は一重咲き、桃色は八重咲きが多い。

[編集] 毒性

キョウチクトウは優れた園芸植物ではあるが経口毒性があり、野外活動の際に調理に用いたり、家畜が食べたりしないよう注意が必要である。花、葉、枝、根、果実すべての部分と周辺の土壌にも毒性がある。生木を燃した煙も毒[1]。腐葉土にしても一年間は毒性が残るため、腐葉土にする際にも注意を要する。

[編集] 中毒症状

中毒症状としては摂取した1時間後辺りに疝痛下痢頻脈運動失調食欲不振などがある。

[編集] 中毒例

  • 枝を箸代わりに利用し中毒した例がある[1]
  • 1980年に千葉県の農場で牛に与える飼料の中にキョウチクトウの葉が混入する事故があり、この飼料を食べた乳牛20頭が中毒をおこし、そのうちの9頭が死亡した。混入した量は、牛1頭あたり乾いたキョウチクトウの葉約0.5g程度だったという。[2]
  • フランスでキョウチクトウの枝を串焼きの串に利用して死亡者が出た例がある[1][3]
  • 家畜がキョウチクトウを食べることで中毒症が問題になる。致死量は乾燥葉で50mg/kg(牛、経口)という報告がある[4]
  • 福岡市では2009年12月、「毒性が強い」として市立学校に栽植されているキョウチクトウを伐採する方針を打ち出した[5]が間もなく撤回している[6]

[編集] アレルギー

  • 環境省によれば1970年に喘息の発生が報告されている[7]

[編集] 薬用

[編集] 薬効

キョウチクトウにはオレアンドリンなど様々な強心配糖体が含まれており、強心作用がある。ほかに利尿作用もある。しかし同種は非常に毒性が強いため、素人は処方すべきでない。

[編集] オレアンドリン

オレアンドリン

オレアンドリンoleandrin C32H48O9)とはキョウチクトウに含まれる強心配糖体で分子量576.73、融点250℃、CAS登録番号は465-16-7である。ジギタリスに類似の作用を持つ。 ヒトの場合、オレアンドリンの致死量は0.30mg/kgで青酸カリをも上回る[8][9]

[編集] 近似種

日本には同属は分布していない。琉球諸島には別属のミフクラギ(別名オキナワキョウチクトウ、Cerbera manghas)が分布する。花は白くてややキョウチクトウに似ているが多肉質の葉や大きな実をつけるので、印象はかなり異なる。

[編集] 関連項目

[編集] 花言葉

  • 用心、危険、油断しない。
  • 8月14日の花。

[編集] 市町村の花・木

下記の市町村で市町村の花もしくは木に指定されている。

このほか佐世保市でも市の花に指定されていたが毒性を理由として指定を取り消されている[6]

[編集] 脚注

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  1. ^ a b c 嶋一徹. “野外活動(野外調査)における安全について (ppt)” (日本語). 岡山大学農学部生態系保全学講座土壌生態管理学. pp. 12. 2009年12月12日閲覧。
  2. ^ 雄鶏社『死に至るモノ百科』柳田岩男・署、ISBN4-277-88075-4
  3. ^ 身の回りに潜む植物毒の恐怖!Research Request No.0230 2002/4/21 日本テレビ、特命リサーチ
  4. ^ Namera, A. et al. 1997. Rapid quantative analysis of oleandrin in human blood by high-performance liquid chromatography. Jpn. J. Legal Med. 51: 315-318. - 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 安全性研究チーム (2004年5月10日). “キョウチクトウ” (日本語). 写真で見る家畜の有毒植物と中毒. 農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所. 2009年12月11日閲覧。
  5. ^ 鈴木美穂; 門田陽介 (2009年12月11日). “キョウチクトウ:「毒性強い」と学校の木すべて伐採 福岡” (日本語). 毎日jp. 毎日新聞. 2009年12月11日閲覧。
  6. ^ a b 学校のキョウチクトウ伐採 福岡市教委、一転見送り 「安易に切らないで」指摘受け” (日本語). 西日本新聞 (2009年12月17日). 2009年12月17日閲覧。
  7. ^ 花粉症保健指導マニュアル-2007年3月改訂版- - PDF
  8. ^ 深山毒草園 毒草:キョウチクトウ
  9. ^ 医薬品情報21(2007/12/10) 夾竹桃(Oleandere)の毒性

[編集] 外部リンク

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