キム・ホユン

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キム・ホユン(:김호윤)は、朝鮮民主主義人民共和国(以下、北朝鮮と記す)の指揮者。現在万寿台芸術団三池淵楽団の指揮者。

経歴[編集]

1965年平壌直轄市生まれ。父は平壌音楽舞踊大学(現:金元均名称音楽総合大学)学長を務めたキム・ヒジュン。10代の頃に、学校の合唱部に入部して音楽活動をスタートし、平壌学生少年芸術団の一員として外国公演にも参加。1978年平壌音楽舞踊大学にチェロ専攻で入学。

平壌音大在学中の1983年指揮に転向し、1984年から1989年にかけて、国費で東ドイツハンス・アイスラー音楽大学ベルリンに留学。ハンス・アイスラー音楽大学総長を1986年まで務めていた指揮者オラフ・コッホに指揮を師事した。

留学中に、ゲッティンゲン・ヘンデル音楽祭に出演した。

1990年に平壌音大を卒業。

活動[編集]

大学卒業後は、朝鮮民主主義人民共和国国立交響楽団尹伊桑管弦楽団で指揮活動を開始し、2002年には朝鮮国立交響楽団准首席指揮者に就任。2008年7月には国立交響楽団のポストを退いて、尹伊桑管弦楽団の常任指揮者に就任した。その後2016年11月に行われた万寿台芸術団三池淵楽団の公演で指揮者を務めた。

民族統一コンサートにたびたび出演。

2002年9月21日に、平壌の烽火芸術劇場で開かれたKBS交響楽団と朝鮮国立交響楽団の合同演奏会に出演。また、同年はドイツハレ中国北京上海オーケストラに客演した。

また、2005年10月17日、平壌で行われた第27回尹伊桑音楽会で、アメリカ合衆国ニューイングランド音楽院に在籍中の韓国のチェロ奏者コ・ボンインと共演し、尹伊桑管弦楽団を指揮して尹伊桑のチェロ協奏曲を演奏した。

2005年1月に、功勲芸術家称号を授与された。

録音[編集]

2005年に、北朝鮮のCDレーベル『KMC』から、ショスタコーヴィチ交響曲第7番『レニングラード』の録音をリリースした。これは、北朝鮮のレーベルが初めてリリースしたクラシック音楽CDとなった。

出典[編集]