こうま座アルファ星

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こうま座α星
Alpha Equulei
星座 こうま座
変光星型 なし
分類 連星
位置
元期:J2000.0
赤経 (RA, α) 21h 15m 49.43s [1]
赤緯 (Dec, δ) +05° 14′ 52.2″ [1]
視線速度 (Rv) -16.2±2 km/s [1]
固有運動 (μ) 赤経:60 ミリ秒/年[1]
赤緯:-94 ミリ秒/年[1]
年周視差 (π) 17.51±0.89 ミリ秒[1]
距離 186±9 光年
57.1±2.9 パーセク
絶対等級 (MV) 0.71 / 1.18 [2]
物理的性質
半径 9.2 / 2.6 R[2]
質量 2.3 / 2.0 M[2]
スペクトル分類 G7III / A4m [2]
光度 52 / 26 L[2]
表面温度 5,100 / 8,150 K [2]
明るさ(可視光 太陽の 45 / 29 倍
色指数 (B-V) 0.87 / 0.13 [2]
色指数 (U-B) 0.52 / 0.15 [2]
年齢 7.4億年[2]
軌道要素と性質
離心率 (e) 0 [2]
公転周期 (P) 98.8098±0.0018 [2]
別名称
別名称
キタルファ, こうま座8番星, Alf Equ, 8 Equ, HIP 104987, HD 202447, HR 8131, BD+04 4635, FK5 800, SAO 126662, GSC 00536-02354 [1]
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こうま座α星は、太陽系から190光年離れた位置にある連星系で、こうま座4等星として輝いている。

名称[編集]

固有名は、キタルファ (Kitalpha) 。

性質[編集]

こうま座α星はスペクトル型G型の巨星と、より高温で半径の小さいA型の主系列星から構成されている。2つの天体の質量太陽質量の2倍程度で、公転周期99日の円軌道で共通重心を周回している。伴星は化学特異星の一種であるAm星にも分類される。恒星進化論に基づく推定では、系が形成されたのは現在から7.4億年前とされている[2]

1897年、こうま座α星が連星であることが発見された。20世紀中期ごろには巨星である主星の方が質量が小さいと考えられており、これは質量の大きい恒星ほど寿命が短いという恒星進化論に矛盾していたため、2つの天体の間で質量の輸送が起きた可能性が論じられていた。しかし、この現象が起きるには連星間の距離が離れ過ぎているなど不可解な点があり、さらに1978年のPikeらの研究[3]で主星の方が質量が大きいことが示されたため、現在ではこうま座α星の恒星の間に質量の輸送が起きていたとは考えられていない[2]

主星がG型の巨星である点や、離心率の低い軌道を100日程度の周期で公転する連星系であるという点では、ぎょしゃ座の1等星カペラに類似している[4]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g SIMBAD query result”. SIMBAD, CDS. 2010年1月1日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m Griffin, R. E. M. & Griffin, R. F. (2002). “Composite Spectra Paper 11: α Equulei, an astrometric binary with an Am secondory”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 330: 288-306. doi:10.1046/j.1365-8711.2002.05030.x. http://ads.nao.ac.jp/abs/2002MNRAS.330..288G. 
  3. ^ Pike, C. D. (1978). “Radial-velocity variations of alpha Equulei and HR 6684 deduced from PDS scans”. Monthly Notices of the Royal Astronomical Society 184: 265-270. http://ads.nao.ac.jp/abs/1978MNRAS.184..265P. 
  4. ^ Deutsch, A. J. (1954). “Alpha Equulei: Another Capella”. Publications of the Astronomical Society of the Pacific 66 (389): 58. doi:10.1086/126654. http://ads.nao.ac.jp/abs/1954PASP...66...58D.