キジムナー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
キジムナー(キジムン)は、沖縄及び周辺の諸島で伝承されてきた伝説上の生物、妖怪で、樹木(一般的にガジュマルの古木であることが多い)の精霊。沖縄県国頭郡大宜味村の喜如嘉(きじむか)が伝承の発祥の地と言われ、その地名を取って「きじむなー」の名で呼ばれることが多いが、沖縄本島でも地域によってこの類の精霊を全く別の呼称で呼ぶことも多い。なお、民俗学上、八重山にはキジムナーの伝承は確認されないが、現在では沖縄の妖怪・精霊として、全県的に定着している。
目次 |
[編集] 容姿
鳥取県境港市・水木しげるロードのキジムナー像
- 主に「体中が真っ赤な子供」或いは「赤髪の子供」の姿で現れると言われており、沖縄を代表する精霊ということで、これをデフォルメしたデザインの民芸品や衣類なども数多く販売されている。
- 妖怪作家水木しげるのイラストでは、フクロウをデフォルメしたような外観。水木の故郷である鳥取県境港市には、水木のイラストを元にした妖怪のブロンズ像が随所に設置された「水木しげるロード」という商店街があるが、ここに水木のイラストを立体化したキジムナーの像も設置されている。
- 米子と境港を結ぶ西日本旅客鉄道(JR西日本)境線各駅には妖怪名を採った愛称が付されており、馬場崎町駅が「キジムナー駅」に当たる。
[編集] 特徴
- キジムナーは多くの妖怪伝承と異なり、極めて現実の人間らしい生活スタイルを持った妖怪として扱われることが多いのが特徴。
- 一般的に子供の姿で現れることが多いと言われるが、男女の性別があり、大人になって結婚もすれば、子供と一緒に家族連れで現れる、或いは人間の家に嫁ぐこともあるなど、極めて現実の人間らしい妖怪として扱われる。
- 好物は魚介類全般。自ら海に潜って漁をする。特に魚の目玉が大好きで、目玉だけがない魚の死骸があったら、それはキジムナーの食べ残しと伝えられる。
[編集] 人間との関係の伝承
基本的に人間と共存するタイプの妖怪と伝えられることが主流。魚介類を主食とするため、人間の船に同乗して漁を共同で行うと伝えられ、その他でも人の作業の手伝いをするなどして褒美に馳走をいただく、夕食時にはかまどの火を借りに来る、年の瀬は一緒に過ごすなど、人間とは「ご近所」的な存在である伝承がなされていることが多い。
人間と敵対することはほとんどないが、住みかの古木を切ったり虐げたりすると、家畜を全滅させたり海で船を沈めて溺死させるなど、一たび恨みを買えば徹底的に祟られると伝えられる。
東北地方の座敷わらしに近い伝承もあり、キジムナーに気に入られた家は栄え、反対に嫌われた家は滅びるとも伝えられる。
手は木の枝のように伸びている。一瞬みると老人のように見えるがよく見ると木そのものである。グルクンの頭が好き。はねるように歩く。
[編集] 類似する妖怪
- 子供の様な姿や人間との関わりという共通点から、キジムナーは沖縄版の河童とも言われる。
- アフリカのモシ族は巨樹にキンキルシなる人型の精霊が宿ると考え、アロンエウェ族はバオバブの樹にはフィティなる精霊が、イチジクの仲間の巨樹にはトロウォという水辺に住む精霊が宿ると考えている[1]。
[編集] キジムナーが登場する作品
[編集] 民謡
- チョンチョンきじむなー(照屋政雄)
[編集] テレビドラマ
[編集] ゲーム
[編集] 小説
[編集] 漫画
[編集] テレビアニメ
[編集] アニメ映画
[編集] 実写映画
- ウンタマギルー(1989年)
- ホテル・ハイビスカス(2002年)
- 八月のかりゆし(2003年)
- アコークロー(2007年)

