キサントプロテイン反応

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Xanthoprotein-Reaktion.jpg

キサントプロテイン反応(キサントプロテインはんのう、xanthoprotein reaction)とは、タンパク質の検出に用いられる化学反応のひとつ。濃硝酸によりタンパク質変性し、次いで黄変する性質を利用しており、呈される黄色は、ベンゼン環ニトロ誘導体の色である。手指に硝酸がかかると黄色く変色するのは、この反応のためである。

なお、キサント(xantho-)とは、ギリシャ語で黄色を意味する。

概要[編集]

タンパク質を構成するアミノ酸のうち、チロシンフェニルアラニントリプトファンなど、ベンゼン環を持つもの(芳香族アミノ酸)がニトロ化されることで呈色が起きる。この反応は加熱することで促進される。下図に、参考としてチロシンのニトロ化の反応式を示す。

チロシンのニトロ化

黄変したものを冷やしてから、さらにアルカリまたはアンモニアと反応させることで、黄橙色へ変化する。

なお、実際には、フェニルアラニンベンゼン環は比較的安定性が高く、単に濃硝酸を加えて加熱したぐらいでは、ほとんどニトロ化されない。一方、チロシンのベンゼン環は、パラ位に存在するヒドロキシ基のもつ配向性(オルト-パラ配向性)により、比較的容易にニトロ化される。

ゼラチンコラーゲンなど、芳香族アミノ酸をほとんど含まないタンパク質は、キサントプロテイン反応もほとんど陽性を示さない。

関連項目[編集]