カーテナ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
1820年に描かれたスケッチ。中央の剣がカーテナである。

カーテナ[1]英語: Curtana, Cortana, Courtain)とは、イギリス王家に代々伝わる聖剣の名称である。カータナクルタナコルタナ[2]コルタンクールタンなどと音写されることもある。この名称はアングロフランス語の curtein, 遡ればラテン語の curtus(短くされた、詰められた)に由来し、その名の通り切っ先が無い形状をしている。無先刀無鋒剣などと訳されることもある[3]

慈悲の剣 (Sword of Mercy) とも呼ばれ、天界正義の剣 (Sword of Spiritual Justice), 俗界正義の剣 (Sword of Temporal Justice), 献納の宝剣 (Jewelled Sword of Offering), 国剣 (Great Sword of State) などとともに、連合王国の戴冠宝器(クラウンジュエル, en:Crown Jewels of the United Kingdom)の一つに数えられている。ピューリタン革命で一度失われたが、チャールズ2世の代に作り直された。1953年にエリザベス2世戴冠式で使用された。現在はロンドン塔の宝物館に展示されている。

トマス・ブルフィンチは、カーテナを中世フランス武勲詩に登場する英雄オジェ・ル・ダノワの剣とする伝承を紹介している。伝承中ではローランの剣デュランダルシャルルマーニュの剣ジュワユーズと同じ材料、同じ製法で鍛えられたとされている[4]。さらにそれ以前は、『トリスタンとイゾルデ』や『アーサー王物語』に登場する英雄トリスタンの剣であったとする伝承も存在する。オジェに与えられた際に、オジェに合わせて「短く詰められた」ため「カーテナ」と呼ばれるようになったという[5]

脚注[編集]

  1. ^ 『クラウン・ジュエル』の表記。
  2. ^ 『シャルルマーニュ伝説』p.341, 344, 361, 370 などにみられる表記。
  3. ^ 小学館ランダムハウス英和大辞典』など。
  4. ^ 『シャルルマーニュ伝説』p.314.
  5. ^ [1] Gardner, Edmund Garratt. Arthurian Legend in English Literature. -- Temple Press, Letchworth, Hertfordshire. 1930. -- p. 172. Retrieved 6 December 2010.

参考文献[編集]

外部リンク[編集]