カンムリガメ

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カンムリガメ
カンムリガメ
カンムリガメ Hardella thurjii
保全状況評価
VULNERABLE
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
Status iucn2.3 VU.svg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 潜頸亜目 Cryptodira
上科 : リクガメ上科 Testudinoidea
: イシガメ科 Geoemydidae
: カンムリガメ属 Hardella
Gray, 1870
: カンムリガメ H. thurjii
学名
Herdella thurjii (Gray, 1831)
和名
カンムリガメ
英名
Crowned river turtle

カンムリガメ(冠亀、Hardella thurjii)は、動物界脊索動物門爬虫綱カメ目イシガメ科カンムリガメ属に分類されるカメ。本種のみでカンムリガメ属を形成する。

目次

分布 [編集]

インド北部、パキスタン南東部、バングラデシュインダス川ガンジス川ブラマプトラ川水系

形態 [編集]

最大甲長61cm。オスよりもメスの方が大型になり、オスは最大でも甲長17.5cm。背甲はドーム状に盛り上がり、上から見ると細長い楕円形。椎甲板にはあまり発達しない筋状の盛りあがり(キール)がある。背甲の色彩は黒や暗灰色、暗褐色、暗緑色。肋甲板縁甲板の継ぎ目(シーム)には黄色い筋状の斑紋が入る。縁甲板の外縁は黄色い。腹甲の色彩は黄色や黄褐色で、甲板ごとに黒い斑紋が1つずつ入る。

頭部は中型。吻端はあまり突出せず、上顎の先端は凹む。嘴の外縁は鋸状に尖り、咬合面は幅広い。これにより植物を噛み切ることに適している。頭部や四肢、尾の色彩は黒や褐色で、側頭部に左右に3本ずつ黄色い筋模様が入る。

卵は細長い。孵化直後の幼体は甲長5.4-6.2cm。幼体は椎甲板のキールや後部縁甲板の突起が明瞭だが、成長に伴い消失する。

メスはオスに比べると背甲が幅広く甲高が高い。またオスの成体は腹甲の中央部がわずかに凹むが、メスは腹甲の中央部がわずかに突き出る個体もいる。オスは尾が太くて長く、尾をまっすぐに伸ばした状態では総排泄口全体が背甲の外側にある。メスは尾を細くて短く、尾をまっすぐに伸ばした状態でも総排泄口全体が背甲よりも内側にある。

  • H. t. indi インダスカンムリガメ

肋甲板に破線状のキールがある。

  • H. t. thurjii ガンジスカンムリガメ

肋甲板にキールがない。

分類 [編集]

成長に伴う形態の変化として、亜種を認めない説もある。

  • Hardella thurjii indi Gray, 1870 インダスカンムリガメ
  • Hardella thurjii thurjii (Gray, 1831) ガンジスカンムリガメ

生態 [編集]

流れの緩やかな河川や、などに生息し、底質が泥で水生植物の繁茂した環境を好む。乾季に干上がる一時的な水場や河口汽水域に生息する事もある。水棲傾向が強く、産卵を除いて上陸する事はまれ。しかし乾季に水場が干上がると、陸伝いに別の水場に移動したり泥中に潜り乾燥をやり過ごす。水面に浮かびながら日光浴を行うこともある。

食性は植物食で、主に水辺の植物の葉(スゲ属キシュウスズメノヒエなど)や水草藻類などを食べる。

繁殖形態は卵生。4-7月に浅瀬でオスは前肢で音を出し、頭部をメスの頭部に摺り寄せて求愛する。水辺の砂地に後肢で穴を掘り、1回に14-19個の卵を産む。

人間との関係 [編集]

生息地では卵も含めて食用とされることもある。

開発による生息地の破壊、食用の乱獲などにより生息数は激減している。

ペットとして飼育されることもあり、日本にも輸入されている。水場を広く取ったアクアテラリウムで飼育される。飼育下ではオスや幼体は動物質を食べた例もある。飼育下では上陸して日光浴を行うため流木やレンガ、市販の水棲カメ専用のプラスチック製の浮島などで陸地を用意し、屋内で飼育する場合は局所的で水に強い暖房器具などで皮膚や甲羅を乾かすことのできる環境を作る必要がある。また紫外線照射量の多い爬虫類専用の照明器具などを一定時間点灯する。餌として野菜や果実、水草などを与える。飼育下では人工飼料にも餌付くが、植物質が多く含まれる植物食の魚類や爬虫類専用の人工飼料を与えることが望ましい。メスは大型化するため、大型のケージが用意できない限り一般家庭での飼育には向かない。

関連項目 [編集]

参考文献 [編集]

  • 海老沼剛 『爬虫・両生類ビジュアルガイド 水棲ガメ2 ユーラシア・オセアニア・アフリカのミズガメ』、誠文堂新光社、2005年、13頁。
  • 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、203頁。
  • 安川雄一郎 「バタグールガメ属グループの分類と生活史1」『クリーパー』第28号、クリーパー社、2005年、83、118-123頁。

外部リンク [編集]