カンチョー

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カンチョーとは、日本の子供が行う悪戯。両手の人差し指を伸ばした状態で他の指を組み、相手に気付かれない様にしてお尻の穴(肛門)にその人差し指を突き差す遊び。

概要[編集]

カンチョーという名称は、大便の排出を促したり栄養を補給したりするために肛門に薬物を注入する浣腸に由来しているが、目的は全く別である。

通常、カンチョーは人差し指のみで突き差す方法が主流だが、それに中指を加えた4本の指で行うことも多い。場合によっては、全ての指を伸ばして両手もしくは片手で行うこともある。

大抵の場合「カンチョー」との掛け声と共に、威勢は良くも怪我をしないように相手の肛門に人差し指を思いきり突き差す。しかし場合によっては指を骨折したり相手の肛門を傷つけたりといった危険を伴う。狙いが外れて尾てい骨を突かれてしまったりすると、数週間におよぶ激痛に苛まれることもあり、大変危険である。

主に無邪気な幼い子供が好むが、日本のプロ野球の珍プレー集では、スポーツ選手がコミュニケーションのひとつとして行う場面が見られることもある。ファッションヘルスで、全裸の女性従業員に行う人もいて、ローションなしだと激痛を与えてしまい、出入り禁止などのトラブルにつながる。

無邪気な幼い子供同士による、怪我や必要以上の苦痛に至らないカンチョーは、単なる悪戯と言う面では大目にみられる。責任能力が認定される少年や大人の行為は、お互いの同意がある場合を除き、暴行罪傷害罪セクハラもしくは性的暴行に該当する看過できない重大な犯罪行為である。

世界のカンチョー[編集]

日本のほかにアジア各国でも行われているが、近年アニメ作品の『NARUTO -ナルト-』によってさらに有名となった。韓国では、カンチョーは「トンチム」または「ドンチム」(똥침, 糞針)と呼ばれる。フィリピンでは、尾骶骨を意味する「トゥンボン」から、「ベンボン」または「ピデョク」と呼ばれる。

前述のとおり子供の悪戯でも冗談でも暴行の類型ではあり、韓国では見知らぬ主婦を知人と勘違いし、カンチョーを行った会社員が逮捕される事件が起こっている[1]。アメリカには、ウェッジー(下着を引っ張り上げ尻に食い込ませる)やグージングという、カンチョーに似たいたずらがある。

漫画作品におけるカンチョー[編集]

  • 漫画『トイレット博士』では、メタクソ団が「七年殺し」としてカンチョーをする場面がよく登場する。しかし、「七年殺し」の場合は、犠牲者の肛門から両手を挿入し、直腸内で手を開く行為が描写されている。この場合は、「カンチョー」と言う定義を超えている。
  • 1970年代の永井豪作品には、カンチョー描写が多く、少年誌に相応しくないSM的描写が多く用いられていた。
  • マカロニほうれん荘』では、きんどーさんがトシちゃん・クマ先生・姫野かおりに巨大な浣腸器を使用してカンチョーをしている。
  • SLAM DUNK』では、陵南高校バスケ部の監督、田岡茂一が桜木花道によるカンチョーに襲われたことがある。
  • NARUTO -ナルト-』では、はたけカカシ(後に、主人公のうずまきナルトも)が「木ノ葉隠れ秘伝体術奥義・千年殺し」という名で、痛烈なカンチョーをする。
  • 浦安鉄筋家族』では、穴川ションジーが「44カンチョー」という名の、44マグナム並の恐るべき威力のカンチョーをする。
  • 劇場版『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』では、主人公の野原しんのすけが敵を倒すためにカンチョーをする。
  • かつての『コロコロコミック』掲載のギャグ漫画にはカンチョーを得意技とする登場人物が多数出演する作品が多かった。
    • 超人キンタマン』では、キンタマンがヒヨコに何度か浣腸器でカンチョーをしている。
    • おぼっちゃまくん』では、御坊茶魔が角状の頭で「ぜっこーもん」と言いながらカンチョーをしている。
  • 漫画『わたるがぴゅん!』において、主人公の与那覇わたるは人差し指と中指に加えて薬指まで使った「六本指カンチョー」というカンチョーをする。
  • 漫画『行け!稲中卓球部』の作中に、「カンチョーワールドカップ」なる大会が開催され、稲中の前野・伊沢・田中が出場する。

プロレスにおけるカンチョー[編集]

プロレスにおいては主に前座のコミカルな試合で、しばしばカンチョーが攻撃技として使用される。

主な使い手[編集]

その他[編集]

カンチョーマン
1971年-1972年にTBS系で放送された『テレビはこれだ!ドラマが3つも』にて堺正章が演じたキャラクター。日本初のバラエティヒーローと言われる。
決め台詞は「カンチョーしちゃうから」。
イワンのばか
筋肉少女帯のアルバム「月光蟲」に収録された楽曲。ロシアを舞台に、カンチョー(3年殺し)をされてちょうど3年目を迎えたイワンという男のことを唄っている。曲名は同名の小説のパロディ。

脚注[編集]

  1. ^ 『朝鮮日報』2007年4月14日付A9面。