カンイ

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カンイ

カンイ: Kanni)とは、インド原産の珍しいサイトハウンド犬種である。カンイという犬種名は現地の言葉で「少女」をあらわしている。

歴史[編集]

南インドで作出された古い犬種で、同じくインドを原産とするキャラバン・ハウンドムドホル・ハウンドと、中東原産のサルーキなどのサイトハウンドタイプの犬種をかけ合わせて作出され、長い期間をかけて洗練した犬種である。カンイは他の犬種では類を見ない、とても珍しい仕事を任せられている。それは新婚の女性に送られる、花嫁道具となる事である。結婚直前、または直後の女性に親しい親せきからカンイの仔犬がプレゼントされ、夫婦に幸せと良縁を運んでくる、いわゆる「招き犬」として大切に飼われることがカンイの役目である。これはかつて新婚夫婦の共同作業として狩りをさせていた名残であるが、現在は行われず、招き犬としてのみ飼われている。

多頭飼いも許されているが、特に結婚するときに花嫁道具としてプレゼントされたカンイはとても大切にされる。

通常えさは朝に搾りたてのミルク、夜にはオートミールがゆを与えられているが、肉は週に一回、歯磨きとアゴの刺激を兼ねた硬いガムは一ヶ月に一回与えられる。そのためかアゴは細くてあまり丈夫でなく、狩猟で獲物を取る事は出来ない。毎日欠かさずコートはブラッシングされ、常に家族のもとに置かれて室内で一生を過ごす。カンイが亡くなると、感謝の気持ちを表すため丁寧に手厚く葬られて供養される。

また、カンイは縁を運んでくる犬とされているため親しい人同士や友好の気持ちを持たない人同士の間での交配・譲渡は一切行われていないため、他国はおろか他地域ですら見ることが出来ず、つい近年まで謎の犬種と言われていた。絶滅寸前であるといわれているが、このように大切に扱われているためにその心配はないと考えられている。しかし、近年インドでテロが多発していることから、他のインド原産犬種とともに絶滅の危機があるという専門家もいる。

特徴[編集]

サイトハウンドの中でも最も美しく洗練されたボディを持つ犬種である。マズルは先細りで細長く、凛とした顔つきをしている。耳は先が細く下を向いた垂れ耳である。首も長く細く、ボディもスリム。脚も細長く、コートはなめらかなスムースコートで、毛色は ブラック・アンド・タン、茶、ホワイト、クリーム。尾は飾り毛のないサーベル形の長い垂れ尾である。性格は温和で忠実で、子供とも遊ぶ事が出来る。健康面での問題は老後の白内障を注意すれば問題が無い。足が細いわりにはそれほど骨折しやすいわけではないので飼育は大型犬にしてはとても飼いやすい。体高は雄25インチ前後、雌22インチ前後で、体重はそれぞれの個体で軽くお腹のあばら骨が浮き出る程度とされている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]