カムナガラ

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カムナガラ』は、やまむらはじめによる漫画1999年から2006年に『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)で連載された。単行本全10巻。他に外伝1巻。

概要[編集]

『ヤングキングアワーズ』(少年画報社)2000年1月号から2006年4月号に連載。現代の日本を舞台にした伝奇アクション。2001年から2003年に、本編の前史を描いた「カムナガラ外伝」が『ヤングキングアワーズ増刊』に掲載された。

あらすじ[編集]

平凡な高校生活を送っていたひたかは、ある日突然、正体不明の化物に襲われ、自分の手から現れた「剣」によって難を逃れる。その場に現れた同級生・かなたから、化物は実体を持たずに人間を乗っ取る異世界の侵略者で、ひたかは侵略者からこの世を守る「剣の一族」の最後の生き残りだと告げられる。侵略者に育ての親である伯母が殺されるなどして、戦わざるを得なくなるひたか。しかし、自らが出現させる「剣」のことなど前世の記憶が一切思い出せない。そこへ侵略者の斎野翼紗が現れ、状況を正しく把握していないとひたかを嘲笑し、侵略者の襲撃を「さとがえり」だと言う。

登場人物[編集]

剣の一族[編集]

九谷 日嵩(くがや ひたか)
高校生。はるか古より「さとがえり」と戦い続けてきた「剣の一族」の末裔。右腕より顕現する聖なる「剣」で「さとがえり」と戦う剣士。かつて剣士の長であったトウマの生まれ変わり。
武弥 香奈多(たけみ かなた)
日嵩の恋人。「剣の一族」の末裔。「さとがえり」を送り返す封印の「鏡」を持つ鏡女。トウマの妻であった月美の生まれ変わり。
鳴神 遥日(なるがみ はるか)
日嵩の通う高校の教師。「剣の一族」の末裔。ひたかの叔母が殺害された後は、彼の身元引受人となり、次第にひたか達の戦いに巻き込まれていく。彼女の剣の腕は相当なもので、戦いの際には鬼神のごとき戦闘力を発揮する、本作品における最強人物の一人。

匣の住人[編集]

斎野 翼紗(さいの つばさ)
「さとがえり」の長。生きた人間の肉体を乗っ取り、宿主の名前で行動している。匣の封印を破り、現世に復讐するため画策する。匣の主、匣の長などと呼ばれる。
納見 行依(のうみ ゆくえ)
翼紗の相棒。殺し合いを好む戦闘狂。

その他[編集]

春日 瑞葉(かすが みずは)
宮内庁鎮守職の「柱」の巫女。
天野 崇史(あまの たかし)
宮内庁鎮守職の儀式官。震災事変の折に失脚した天野の曾孫で、「柱」の封印を行う鎮守職とは別の思惑のために瑞葉に近づく。

刊行情報[編集]

単行本