カミガヤツリ

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カミガヤツリ
Cyperus papyrus6.jpg
カミガヤツリ(Cyperus papyrus
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 単子葉植物綱 Liliopsida
: カヤツリグサ目 Cyperales
: カヤツリグサ科 Cyperaceae
: カヤツリグサ属 Cyperus
: カミガヤツリ C. papyrus
学名
Cyperus papyrus L.
和名
カミガヤツリ
カミイ
パピルス
英名
Papyrus sedge

カミガヤツリパピルスカミイ、学名:Cyperus papyrus L.)は、カヤツリグサ科カヤツリグサ属の多年生の草本。パピルス草ともいい、茎の繊維がパピルスの原材料となる。

分布[編集]

カミガヤツリは中央アフリカのナイル源流付近の原産である。現在でも、コンゴウガンダスーダンエチオピアシチリア島シリア地方のそれぞれ一部地域にてパピルスの自生が確認されている。

特徴[編集]

アフリカ奥地の湖や河畔の浅い緩やかな流れの中に繁茂し、4-5mほどの高さになる。茎の断面は三角形で、最大6cmほどの太さになる。通常、塊茎地下茎)によって増殖するが、晩夏に緑がかった茶色の花房をつけ、ナッツのような形をした茶色い果実も形成する。

熱帯や亜熱帯の地域に生育しており、乾燥した砂漠から湿度の高い熱帯雨林にまで広く適応することができる。通常、一年中気温が20-30度で、pHが6.0-8.5程度の環境に生育している。

歴史、人間とのかかわり[編集]

エジプトには、洪水の際に上流からナイル川デルタ地帯に流れてきた株が自生していた。それを人手をかけて栽培し、記録のための媒体(パピルス紙)はもちろん、儀式祭礼用品や履き物のような生活雑貨、綱、舟の帆や舟そのものの材料として、また若い茎や根を食料としても利用していたものである。そのためエジプトのキリスト教化や、中国からの製紙法の渡来により需要が少なくなるとともに、自然にナイル下流部からは消滅した。現在、エジプトにおいてパピルスは観賞用として栽培されている。

またカミガヤツリは土壌中の窒素やリンを吸収する能力が高く、富栄養化したため池などの水質浄化に利用することができるとされている[1]

脚注[編集]

  1. ^ 水田一枝 , 阿部薫 , 尾崎保夫 (1998) 「有用植物による汚水中の窒素・リンの浄化機能およびその遮光による影響」日本作物學會紀事 67(4), 568-572, NAID 110001726550