カナダ野球殿堂

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Japanese Map symbol (Museum) w.svg カナダ野球殿堂博物館
Canadian Baseball Hall of Fame and Museum
Canadian Baseball Hall of Fame.jpg
カナダ野球殿堂博物館の外観
施設情報
専門分野 野球
開館 1983年
所在地 {{{所在地郵便番号}}}
カナダの旗 カナダ
オンタリオ州セントメリーズ英語版
位置 北緯43度15分5.17秒 西経81度8分37.84秒 / 北緯43.2514361度 西経81.1438444度 / 43.2514361; -81.1438444
ウェブサイト baseballhalloffame.ca
プロジェクト:GLAM
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カナダ野球殿堂博物館Canadian Baseball Hall of Fame and Museum)は、カナダオンタリオ州セントメリーズ英語版にある野球専門の博物館であり、カナダ野球における歴史的な野球資料の保存に取り組み、メジャーリーグベースボール(MLB)やカナダ国内野球で顕著な活躍をしたカナダ人選手や、野球の発展に大きく寄与した人物・球団に対してその功績を称える野球殿堂を総括している。

概要[編集]

石碑に刻まれたカナダ野球殿堂への寄付金額と寄付者名簿

1983年10月、カナダオンタリオ州トロントエキシビション・プレイスに創設。その後にオンタリオ・プレイス英語版へ移転し、更に1994年にはセントメリーズ英語版へ移転している[1]。自身が50年近く前に野球の試合を目撃した記憶をもとにセントメリーズ初期入植者のアダム・フォード博士が「北アメリカの野球の起源は1838年6月4日にビーチビル(セントメリーズから北へ40キロ近く)で、現代に近い野球形式でビーチビルとゾーラによる試合が行われた事による」と主張した1886年5月5日付の「スポルティング・ライフ」誌の記事を根拠としてセントメリーズが選ばれた[2][3][4]

創設以来、2015年度の選考が終了した時点で個人106人、団体6チームが野球殿堂入りしている。カナダ国内の野球発展に寄与したプロ・アマ選手、その他貢献者などが主たるメンバーである。トロント・ブルージェイズモントリオール・エクスポズに所属していた選手、カナダ国内のマイナーリーグチームで指導者として実績を残した外国出身者も殿堂入りを果たしている。エクスポズ在籍時に通算4000本安打を達成したピート・ローズも殿堂入りをするか注目されたが、2015年の選考が終了した時点で未だに選出されていない[1]

殿堂入りの表彰は毎年6月の第3または第4の週末に行われており、黒のジャケットが贈呈される[5]。加えてカナダ野球殿堂は毎年、「野球の最高の理想を守りながら、卓越した成績を残し、チームに貢献したと判断される選手」を称える「ティップ・オニール賞」やメディア分野で貢献した人物を称える「ジャック・グラニー賞英語版」の表彰も毎年行っている[6]。また、1978年から1986年シーズンまで開催され、モントリオール・エクスポズトロント・ブルージェイズが対戦した「ピアソンカップ」のトロフィーも展示されている[7]

ファーガソン・ジェンキンスパット・ギリックゲイリー・カーターアンドレ・ドーソントミー・ラソーダスパーキー・アンダーソンロベルト・アロマーの7人はアメリカ野球殿堂入りも果たしている[1]。ジェンキンスはカナダ出身者としては、2015年度の選考が終了した時点で唯一のアメリカ野球殿堂表彰者である。

選考方法[編集]

殿堂入りの選考基準として、(1)引退後3年を経過している、(2)選考投票で75%以上の得票率を得る、(3)カナダ人でない場合、カナダの野球発展に著名な貢献があると認められるといった条件を満たすルールになっている。また候補者リストには、2年続けて全く投票されなかった場合を除き、最長9年間登録される[1]

殿堂表彰[編集]

各年の殿堂入り競技者表彰・団体表彰は以下の通りである[8]

団体表彰[編集]

年度 表彰団体 備考
1988年 1838年のビーチビル・アマチュアチーム (名誉会員として)記録上でカナダ最古の野球チーム
1838年のゾーラ・アマチュアチーム (名誉会員として)記録上でカナダ最古の野球チーム
1992年 1991年の野球カナダ代表ユースチーム (名誉会員として)第11回AAA世界野球選手権大会で優勝
1998年 カナディアン・AAGPBLプレイヤーズ (名誉会員として)1943年から1954年まで活動していた女子プロ野球リーグのカナダ出身選手たち
2003年 バンクーバー朝日 1914年から1941年まで活動していた日系カナダ人移民2世中心の野球チーム
2011年 2011年の野球カナダ代表チーム 第16回パンアメリカン競技大会野球競技で優勝

競技者表彰[編集]

年度 表彰者 出生国 備考
1983年 ティップ・オニール カナダの旗 1887年メジャーリーグベースボール(MLB)史上2人目の打撃三冠王
レスター・B・ピアソン カナダの旗 (名誉会員として)カナダ首相モントリオール・エクスポズ名誉理事
ジョージ・セルカーク英語版 カナダの旗 20世紀前半のカナダ人選手で最もMLBで活躍した
フィル・マーチルドン英語版 カナダの旗
フランク・ショーネシー英語版 アメリカ合衆国の旗
ジョン・デュセイ アメリカ合衆国の旗
1984年 クロード・レイモンド カナダの旗
ジャック・グラニー英語版 カナダの旗 引退後に野球実況を担当し、「ジャック・グラニー賞英語版」制定のきっかけとなった
グッディ・ローゼン英語版 カナダの旗
チャールズ・ブロンフマン英語版 カナダの旗
アンドリュー・ビレスキー カナダの旗
1985年 ジョン・ヒラー英語版 カナダの旗 1973年にMLB新記録更新の38セーブ最多セーブを記録。MLB通算125セーブ
ジャック・ケント・クック英語版 カナダの旗
ディック・ファウラー英語版 カナダの旗
ロン・テイラー英語版 カナダの旗
カルメン・ブッシュ カナダの旗
1986年 レジー・クリーブランド英語版 カナダの旗
ボブ・エムズリー英語版 カナダの旗 引退後に30年以上務めた著名なMLB審判員
オスカー・ジャッド英語版 カナダの旗
ボブ・プレンティス カナダの旗
1987年 ファーガソン・ジェンキンス カナダの旗 カナダ人最多のMLB通算284(226)。1991年にカナダ人初のアメリカ野球殿堂入り
ロッキー・ネルソン英語版 アメリカ合衆国の旗
ジョージ・ギブソン英語版 カナダの旗
ラス・フォード英語版 カナダの旗 エメリーボールを考案し、1910年代前半の5年間でMLBで94勝
1988年 レノ・ベルトイア イタリアの旗
テッド・ボースフィールド英語版 カナダの旗
ジェフ・ヒース英語版 カナダの旗 MLBオールスターゲームに3度選出
ビル・フィリップス英語版 カナダの旗
ロン・ピシュ カナダの旗
1989年 アーサー・アーウィン英語版 カナダの旗
ボブ・ブラウン アメリカ合衆国の旗
1990年 ジミー・アーチャー英語版 アイルランドの旗
1991年 ジャッキー・ロビンソン アメリカ合衆国の旗 (名誉会員として)MLB昇格前にカナダのマイナーリーグ(MiLB)チームに所属
ピート・ウォード英語版 カナダの旗
ジミー・ウィリアムズ英語版 カナダの旗
1992年 トム・バージェス英語版 カナダの旗
1995年 テリー・プール英語版 カナダの旗
1996年 ニグ・クラーク英語版 カナダの旗
フランク・オルーク英語版 カナダの旗
ロナルド・カレン カナダの旗
1997年 パット・ギリック アメリカ合衆国の旗 トロント・ブルージェイズを強豪に育てた敏腕GM2011年にアメリカ野球殿堂入り
ジョン・マクヘイル英語版 アメリカ合衆国の旗
1998年 ジョージ・リー カナダの旗
ロン・ロンセッティ イタリアの旗
1999年 フランク・コールマン英語版 カナダの旗
ボビー・マティック英語版 アメリカ合衆国の旗
ジョージ・スレーマン カナダの旗
2000年 ジム・ファニング英語版 アメリカ合衆国の旗
2001年 ゲイリー・カーター アメリカ合衆国の旗 主にエクスポズで活躍した名捕手2003年にアメリカ野球殿堂入り
デイヴ・マッケイ英語版 カナダの旗
2002年 シト・ガストン アメリカ合衆国の旗 1992年1993年ワールドシリーズ2連覇時のブルージェイズ監督
ドン・マクデューガル英語版 カナダの旗
ポール・ビーストン英語版 カナダの旗
ハリー・シモンズ英語版 アメリカ合衆国の旗
ビル·スラック英語版 カナダの旗
デイヴ・シャリー カナダの旗
2003年 ジョー・カーター アメリカ合衆国の旗 2006年にブルージェイズのDHLホームタウン・ヒーローズ受賞
カーク・マクキャスキル英語版 カナダの旗
リチャード・ベレク カナダの旗
2004年 アンドレ・ドーソン アメリカ合衆国の旗 主にエクスポズで活躍、MLB通算400本塁打・300盗塁達成。2010年にアメリカ野球殿堂入り
ピーター・ハーディー英語版 カナダの旗
ジョセフ・ランニン英語版 カナダの旗
ジム・マッキーン英語版 カナダの旗 引退後に30年近く務めた著名な審判員
2005年 デイヴ・スティーブ アメリカ合衆国の旗 主にブルージェイズで活躍、チーム最多のオールスターゲーム7回選出
ポップ・スミス カナダの旗
スティーヴ・ロジャース英語版 アメリカ合衆国の旗
ハロルド・ユンカー アメリカ合衆国の旗
2006年 トミー・ラソーダ アメリカ合衆国の旗 選手時代にカナダのMiLBチームに所属。1997年にアメリカ野球殿堂入り
ロン・ヘイター英語版 カナダの旗
ラリー・マクリーン英語版 カナダの旗
ロン・ステッド カナダの旗
2007年 スパーキー・アンダーソン アメリカ合衆国の旗 選手時代にカナダのMiLBチームに所属。2000年にアメリカ野球殿堂入り
シェリー・ロバートソン英語版 カナダの旗
ジョン・ハー カナダの旗
2008年 トニー・フェルナンデス ドミニカ共和国の旗 主にブルージェイズで活躍、MLB通算2276安打
ビル・ハリス英語版 カナダの旗
グラッドウィン・スコット カナダの旗
ピーター・ウィドリントン カナダの旗
2009年 ラリー・ウォーカー カナダの旗 カナダ人最多のMLB通算2160安打・383本塁打・1311打点、カナダ人初のMVP受賞
アーニー・ウィット アメリカ合衆国の旗 WBCの過去3大会含め、長年野球カナダ代表監督を務める
ロイ・ミラー カナダの旗
バーニー・ソーリアー カナダの旗
2010年 ロベルト・アロマー プエルトリコの旗 ブルージェイズなどで活躍した名二塁手。2011年にアメリカ野球殿堂入り
カルビン・グリフィス英語版 カナダの旗
ポール・クアントリル カナダの旗
アラン・ロス カナダの旗
2011年 ジョージ・ウッド英語版 カナダの旗
トム・ヘンキー英語版 アメリカ合衆国の旗
アラン・シンプソン カナダの旗
2012年 ダグ・メルビン英語版 カナダの旗
ラスティ・スタウブ アメリカ合衆国の旗
レアール・コーミエ カナダの旗
2013年 ティム・レインズ アメリカ合衆国の旗 主にエクスポズで活躍、MLB歴代5位の通算808盗塁
ジョージ・ベル ドミニカ共和国の旗
ロブ・デューシー カナダの旗
ナット・ベイリー英語版 アメリカ合衆国の旗
トム・チーク英語版 アメリカ合衆国の旗
2014年 ティム・ウォーラック アメリカ合衆国の旗
マレー・クック英語版 カナダの旗
デイヴ・ヴァン・ホーン英語版 アメリカ合衆国の旗
ジム・リドリー カナダの旗
2015年 マット・ステアーズ カナダの旗 カナダ人史上2人目のMLB通算200本塁打達成者
コーリー・コスキー カナダの旗
カルロス・デルガド プエルトリコの旗 主にブルージェイズで活躍、MLB通算2038安打・473本塁打
フェリペ・アルー ドミニカ共和国の旗 エクスポズの監督を10年間務める
ボブ・エリオット英語版 カナダの旗

脚注[編集]

  1. ^ a b c d Canadian Baseball Hall of Fame” (英語). Baseball Almanac.com. 2014年1月4日閲覧。
  2. ^ A Canadian Ball Game of 1838” (英語). MLB.com. 2014年1月4日閲覧。
  3. ^ Why St. Marys, Ontario?” (英語). BaseballHallofFame.ca. 2014年1月4日閲覧。
  4. ^ カナダの野球殿堂、米国の“本家”と大違い (3/4ページ)”. Sanspo.com (2012年11月27日). 2014年1月4日閲覧。
  5. ^ カナダの野球殿堂、米国の“本家”と大違い (4/4ページ)”. Sanspo.com (2012年11月27日). 2014年1月4日閲覧。
  6. ^ Inside Museum Awards”. BaseballHallofFame.ca. 2015年5月4日閲覧。
  7. ^ Articles in the Trophies Pearson Cup”. BaseballHallofFame.ca. 2015年5月4日閲覧。
  8. ^ Inductees By Year” (英語). BaseballHallofFame.ca. 2015年5月4日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]