カウボーイ & エイリアン (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
カウボーイ & エイリアン
Cowboys & Aliens
監督 ジョン・ファヴロー
脚本 アレックス・カーツマン
デイモン・リンデロフ
ロベルト・オーチー
原案 ホーク・オストビー
マーク・ファーガス
スティーヴ・オーデカーク
原作 スコット・ミッチェル・ローゼンバーグ
製作 ブライアン・グレイザー
ロン・ハワード
アレックス・カーツマン
デイモン・リンデロフ
ロベルト・オーチー
スコット・ミッチェル・ローゼンバーグ
スティーヴン・スピルバーグ
製作総指揮 デニス・L・スチュワート
出演者 ダニエル・クレイグ
ハリソン・フォード
オリヴィア・ワイルド
音楽 ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ
撮影 マシュー・リバティーク
編集 ダン・レーベンタール
製作会社 レラティビティ・メディア
プラチナム・スタジオズ
イマジン・エンターテインメント
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル・ピクチャーズ/ドリームワークス
日本の旗 パラマウント映画
公開 アメリカ合衆国の旗 2011年7月29日
日本の旗 2011年10月22日
上映時間 118分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $163,000,000[1]
興行収入 $167,116,318[1]
テンプレートを表示

カウボーイ & エイリアン』(原題: Cowboys & Aliens)は、2011年アメリカ映画2006年発売のグラフィックノベルカウボーイ & エイリアン』の実写映画化作品である。

ストーリー[編集]

1873年、アリゾナ準州、一人の男(ダニエル・クレイグ)が真昼の砂漠で目ざめた。男は記憶を失なっており、右腹に深い傷を負っていた。身につけているのはボロボロの下着と、左手にはまった奇妙な金属製の腕輪のみ。近くには見知らぬ女性が写った小さな写真が落ちていた。男は死に物狂いで腕輪を外そうとするが、どうしても外れない。そこに3人のならず者達が通りかかり、男が丸腰であるのを見て、追いはぎを行なおうとするが、逆に男は瞬く間に3人のならず者達を殺傷し、彼らの衣服、武器、荷物そして馬を奪う。

キャスト[編集]

役名 俳優 日本語吹替
ジェイク・ロネガン ダニエル・クレイグ 小杉十郎太
ウッドロー・ダラーハイド大佐 ハリソン・フォード 磯部勉
エラ・スウェンソン オリヴィア・ワイルド 小松由佳
ドク サム・ロックウェル 家中宏
ナット・コロラド アダム・ビーチ 遠藤純一
パーシー・ダラーハイド ポール・ダノ 平川大輔
エメット・タガート ノア・リンガー 小林翼
ジョン・タガート保安官 キース・キャラダイン 小島敏彦
ミーチャム クランシー・ブラウン 菅生隆之

製作[編集]

企画とキャスティング[編集]

『カウボーイ & エイリアン』はジョン・ファヴローが監督し、スコット・ミッチェル・ローゼンバーグによる同名のコミックに基づいている。プロジェクトは1997年にユニバーサル・ピクチャーズドリームワークスマリブ・コミックスの社長であったローゼンバーグのコンセプトの映画化権を買い取ったことから始まった。脚本家及び監督として、『ナッティ・プロフェッサー2 クランプ家の面々』を終える計画であったスティーヴ・オーデカークが雇われた。またローゼンバーグは『カウボーイ & エイリアン』やその他のマリブ・コミックス作品を映画化、テレビ番組化するためにプラチナム・スタジオズを立ち上げ、本作にはプロデューサーとして参加することとなった[2]。1998年までにはオーデカークは『秘密兵器リンペット』をジム・キャリーと共にリメイクするために本プロジェクトから離脱した[3]。2004年までにはコロンビア映画が映画化権を買い取ったが、同社は企画を始動させなかった[4]

2006年、ローゼンバーグは『カウボーイ & エイリアン』をグラフィック・ノベルとして出版し、その翌年にはユニバーサルとドリームワークスが映画化に再着手した [5]。2008年6月、ロバート・ダウニーJrを元北軍銃兵役で出演させるための交渉に入った[6]。ダウニー・Jrは『アイアンマン2』を製作している際、監督のジョン・ファヴローに『カウボーイ & エイリアン』の話を持ちかけた。ファブローはプロジェクトに興味を持ち[7]、そして2009年9月に監督として参加した[8]。2010年1月、ダウニー・Jrは『シャーロック・ホームズ シャドウ ゲーム』への出演のために本作を降板し[9]、代わりにダニエル・クレイグが主演することが決まった[10]。ファヴローはジェームズ・ボンドとしてのクレイグの演技が「特別な妙技を持っている」と述べた[11]。また彼は、クレイグを「彼はこのジェイソン・ボーンタイプであるが、その一方で人間味と弱さがある」と説明した[12]

2010年4月、クレイグの競演にハリソン・フォードが決定した[13]。ファヴローはキャラクターにはややコメディチックな要素があるアクションアドベンチャーの役に最適な俳優だったのでクレイグとフォードをキャスティングした。監督は俳優とその役を「歴史の感覚」を持つとして特にフォードとジョン・ウェインを比較した[11]。『カウボーイ & エイリアン』以前にフォードの唯一の西部劇映画は1979年の『フリスコ・キッド』のみであった[14]

オリヴィア・ワイルドが主役の一人として抜擢され、そしてファヴローはワイルドのキャラクターが映画のカギだと発言した[7]。また、サム・ロックウェルは助演のドク役にキャスティングされた。そのキャラクターは元のスクリプトでは豪放なメキシコ人と設定されていたが[15]、ファヴローと脚本家がロックウェルの映画に対する関心について知ると、彼らはそれを再創造して役割を拡大させた[16]。ファヴローは自分の映画に出演することで知られるが、『カウボーイ & エイリアン』でそれをやると映画のトーンに影響を及ぼすと考え、今回はカメオ出演をしないことにした[7]

エグゼクティブプロデューサーの一人であるスティーヴン・スピルバーグはスクリプトとアートワークを見るために監督と脚本家たちを訪ねた。彼はファヴローにクラシック西部劇映画を提供した[12]。またスピルバーグは、数作の西部劇映画の私上映会に監督と脚本家を招待し、適切なものの作り方のライブ解説をした[17]。その映画は『駅馬車』、『荒野の決闘』、『砂塵』である[14]

脚本執筆[編集]

映画は10年のあいだにいくつかのスタジオの下でプロジェクトが開発され、オーデカークをはじめとする複数の脚本家が異なる脚本を執筆した。ほかの脚本家はデヴィッド・ヘイタートーマス・ディーン・ドネリージョシュア・オッペンハイマージェフリー・ボーム、トンプソン・エヴァンス、クリス・ホーティである[6]。ユニバーサルとドリームワークスが再度手を組んだ2007年、ホーク・オストビーマーク・ファーガスが雇われた[5]。2009年、オストビーとファーガスの後任にアレックス・カーツマンロベルト・オーチーデイモン・リンデロフが選ばれた[18]。カーツマンとオーチは『捜索者』などのアメリカの西部劇映画を鑑賞し、研究した。オーチは、「最初の草稿は多彩なジョークがあり愉快で大雑把で、そして次稿では非常にシリアスになった。あなたはSF映画と西部劇映画が自然に交わるポイントを見つけるまで、両極端とトーンの間で少し揺れ動きます。」と述べた[15]

撮影[編集]

主要撮影は2010年6月30日にニューメキシコ州アルバカーキで始まった[19][20]。ロケ地の一つとして、『ミッシング』、『3時10分、決断のとき』、『シティ・スリッカーズ』、『ヤングガン』、『ローン・レンジャー』などの西部劇映画で「The White Place」として知られるブラザ・ブランカで撮影された[17]。撮影は9月30日に完了した[21]

クレイグ演じるキャラクターが馬から宇宙船に飛び移る場面は、アメリカの西部劇映画で多く見られるカウボーイが列車に飛び移る場面を参考にして撮られた。ファヴローは場面が1981年の映画『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』のトラック追う場面を参照してると述べ、さらに同様の場面が1939年の映画『駅馬車』にも存在したことに注意し、「私たちは絶えずルーツを遡って参照している」と発言した[11]

デザインと効果[編集]

オーチとカーツマンが製作した『スター・トレック』での仕事に基づき、スコット・チェンブリスが美術監督として雇われた[22]。視覚効果はインダストリアル・ライト&マジックが作り上げ、ロジャー・ガイエットが視覚効果スーパーバイザーを務めた[23]

本作は3Dでは公開されない。ドリームワークスが3D化を持ちかけたが、ファヴローは西部劇はフィルムだけで撮るべきであると述べ、興味を持たなかった[24]。「それは白黒で撮影し、着色するようなものだろう」と彼は結論付けた[25]

公開[編集]

2011年7月23日にサンディエゴコミコン・インターナショナルで初公開された[26]。7月29日にはアメリカ合衆国とカナダの映画館で一般公開された[1]。ファヴロー監督の作品がIMAXで公開されるのは『アイアンマン2』に続いて2度目である[27]

興行収入[編集]

公開初日となる2011年7月29日金曜日の興行収入は約1308万ドルであり、約1326万ドルの『スマーフ』に次いで2位であった[28]。週末3日間の興行収入は3643万ドルであり、3561万ドルの『スマーフ』を抑えて1位であった[29]

批評家の反応[編集]

批評家の反応は賛否様々で、Rotten Tomatoesでの支持率は177個のレビューで45%[30]Metacriticのスコアは50となった[31]CinemaScoreの調査による平均評定はBであった[32]

参考文献[編集]

  1. ^ a b c Cowboys & Aliens (2011)”. Box Office Mojo. 2011年8月12日閲覧。
  2. ^ Fleming, Michael (1997-05-19). “D'Works, U lasso 'Cowboys'”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1116678219. 
  3. ^ Fleming, Michael; Karon, Paul (1998-02-01). “'Limpet' nets Oedekerk, hooks Carrey”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1117467279. 
  4. ^ Staff (2004年5月12日). Cowboys & Aliens & Movies”. IGN. http://movies.ign.com/articles/514/514013p1.html 2011年6月9日閲覧。 
  5. ^ a b Fleming, Michael (2007-06-20). “'Cowboys & Aliens' hits bigscreen”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1117967323. 
  6. ^ a b Fernandez, Jay A.; Kit, Borys (2008年6月16日). “Downey saddling up for 'Cowboys'”. Reuters. http://www.reuters.com/article/2008/06/16/film-downey-dc-idUSN1640687020080616 
  7. ^ a b c Amaya, Erik (2011年4月5日). “WC 11: 'Cowboys & Aliens' Invade WonderCon”. Comic Book Resources. http://www.comicbookresources.com/?page=article&id=31713 
  8. ^ Fleming, Michael (2009-09-01). “Jon Favreau roped into 'Aliens'”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1118008003. 
  9. ^ Sperling, Nicole (2010年1月12日). “Robert Downey Jr. opts out of 'Cowboys & Aliens' for 'Sherlock Holmes sequel'”. Entertainment Weekly. http://insidemovies.ew.com/2010/01/12/robert-downey-jr-sherlock-holmes-2/ 
  10. ^ Jaafar, Ali (2010-01-13). “Daniel Craig circles 'Cowboys'”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1118013752. 
  11. ^ a b c Breznican, Anthony (2011年2月7日). “'Cowboys & Aliens' director Jon Favreau on Super Bowl sneak, nude Olivia Wilde, and his serious sci-fi/western mash-up -- EXCLUSIVE”. Entertainment Weekly. http://insidemovies.ew.com/2011/02/07/exclusive-cowboys-aliens-preview/ 
  12. ^ a b Kaye, Don (2010年12月13日). “Go West”. msnbc.com. http://movies.msn.com/paralleluniverse/cowboys-and-aliens-editing/story/across-the-universe/?icid=MOVIES2&GT1=MOVIES2 
  13. ^ McClintock, Pamela (2010-04-08). “Ford mulls role in 'Cowboys and Aliens'”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1118017409. 
  14. ^ a b Boucher, Geoff (2011年4月25日). “'Cowboys & Aliens' star Harrison Ford: Most special-effects films are soulless now”. Los Angeles Times. http://herocomplex.latimes.com/2011/04/25/cowboys-aliens-star-harrison-ford-most-special-effects-films-are-soulless-now/ 
  15. ^ a b Maytum, Matt (2010年6月22日). “Cowboys & Aliens: Everything We Know”. Total Film. http://www.totalfilm.com/features/cowboys-aliens-everything-we-know/jon-favreau-has-been-reading-comics-again 
  16. ^ Kit, Borys (2010年5月4日). “Sam Rockwell saddles up for 'Cowboys and Aliens'”. Reuters. http://www.reuters.com/article/2010/05/04/us-rockwell-idUSTRE6430S720100504 
  17. ^ a b Davis, Erik (2010年11月29日). “'Cowboys & Aliens' Set Visit: 10 Things To Get You Excited About the 2011 Blockbuster”. Moviefone. http://blog.moviefone.com/2010/11/29/cowboys-and-aliens-preview/ 2011年6月10日閲覧。 
  18. ^ Fleming, Michael (2009-11-04). “'Big One' reeled in at DreamWorks”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1118000850. 
  19. ^ Wilde, Olivia (2010年6月23日). “Open Casting Calls for "Cowboys & Aliens" in Albuquerque, New Mexico”. Extra Casting. http://www.extra-casting.com/2010/04/casting-call-for-cowboys-and-aliens.html 2010年11月26日閲覧。 
  20. ^ Idelson, Karen (2010年6月24日). “New Mexico: Billions served”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1118021017 2010年11月18日閲覧。 
  21. ^ Wilde, Olivia (2010年9月30日). “That's a Wrap”. Twitter. http://twitter.com/oliviawilde/status/25967233569 2010年11月26日閲覧。 
  22. ^ Caranicas, Peter (2009年10月6日). “Hamlisch tunes in to 'Informant's' p.o.v.”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1118009621 2010年11月18日閲覧。 
  23. ^ Cohen, David S. (2010年11月15日). “ILM's very special effect”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1118027466 2010年11月18日閲覧。 
  24. ^ Cieply, Michael (2010年8月3日). “Pushed on 3-D, Some Directors Say It's a Dimension Too Many”. The New York Times 
  25. ^ Graser, Marc (2010-07-24). “Harrison Ford pleases Comic-Con crowds”. Variety. http://www.variety.com/article/VR1118022145. 
  26. ^ Boucher, Geoff (2011年6月13日). “'Cowboys & Aliens' world premiere will be at Comic-Con International in San Diego”. Los Angeles Times. http://herocomplex.latimes.com/2011/06/13/cowboys-aliens-world-premiere-will-be-at-comic-con-international-in-san-diego/ 
  27. ^ Vlessing, Etan (2011-07-12). “'Cowboys & Aliens' On Imax Screens Internationally”. The Hollywood Reporter. http://www.hollywoodreporter.com/news/cowboys-aliens-imax-screens-internationally-210101. 
  28. ^ Box office update: 'The Smurfs' stuns 'Cowboys & Aliens' with $13.3 mil on Friday, and 'Potter' prepares to hit $1 billion worldwide
  29. ^ Weekend Box Office Results for July 29-31, 2011”. Box Office Mojo. 2011年8月12日閲覧。
  30. ^ Cowboys and Aliens (2011)”. Rotten Tomatoes. 2011年8月12日閲覧。
  31. ^ Cowboys & Aliens”. Metacritic. 2011年8月12日閲覧。
  32. ^ McClintock, Pamela (2011年7月30日). “Box Office Upset: 'Smurfs' Beats 'Cowboys & Aliens' on Friday”. The Hollywood Reporter (Prometheus Global Media). オリジナル2011年7月31日時点によるアーカイブ。. http://www.webcitation.org/60aHoLONs 2011年7月31日閲覧。 

外部リンク[編集]