オントロジー

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オントロジー: ontology)は、哲学用語で存在論のこと。ものの存在自身に関する探究、あるいはシステム理論の背後にある存在に関する仮定という意味である。これから派生して情報科学等でも用いられる。

哲学[編集]

情報科学[編集]

人工知能分野をはじめとするコンピュータの世界では、「概念化の明示的な仕様」と定義されることがある。

ウェブをはじめとした文書検索において、従来の方法では単語単位での一致か、よくても類義語を含む文書を検索するのが限度であった。ここにオントロジーの概念を導入する。それぞれの文書の内容を説明する意味情報(メタデータ)を各文書に付加し、メタデータを記述する用語を定義する構造を構築する。この構造がオントロジーとなる。

オントロジーを導入することにより、検索対象となる文書が単なる単語の集まりとしてではなく、文書全体で大きな意味を持ったデータとして扱われ、各文書について統一的な付加情報をもたせることができる。これにより、本当に必要な情報を的確に検索することが可能となる。

このように、メタデータとオントロジーの技術を用い、文書の意味に即した処理を計算機が行うことが出来るウェブをセマンティックウェブと呼び、次世代の検索技術が実現されることなどで期待されている。

バイオインフォマティクス[編集]

さらに上記から派生した意味で、バイオインフォマティクスでも、概念・用語の明示的な仕様のことをいう。

生物学では異なる分野(例えば対象とする生物種が違う)で同じ用語を異なる意味に用いることがあり、また遺伝子相同性が高いからといって同じカテゴリの遺伝子とみなしてよいとも限らない。このあたりを明確化し、将来的にはテキストマイニングなどを用いて自動的に新たな知識を抽出することを目的として遺伝子オントロジープロジェクトが進められている。これは上位概念として生物学・医学関係全般を対象としたオントロジーの一部に位置づけられている。

参考文献[編集]

  • 将来型文書統合システム標準化調査研究委員会(AIDOS)編著 『オントロジ技術入門 - ウェブオントロジとOWL』、東京電機大学出版局、2005年、ISBN 4-501-54010-9
  • 古崎晃司・笹島宗彦・來村徳信 『オントロジー構築入門』、溝口理一郎編、オーム社、2006年、ISBN 4-274-20292-5
  • 溝口理一郎 『オントロジー工学』、オーム社、2005年、ISBN 4-274-20017-5

関連項目[編集]

外部リンク[編集]