オペラ座の怪人 (1976 ミュージカル)

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オペラ座の怪人』(The Phantom of the Opera)は、ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」を最初に舞台化した、ケン・ヒルによる1976年初演のミュージカル作品である。ぞっとするほど醜い怪人の、無垢で美しい歌手・クリスティーヌに対する妄執愛を描いた作品。

概要[編集]

ケン・ヒルの「オペラ座の怪人」は、ミュージカルで舞台化された最初の「オペラ座の怪人」である。ケン・ヒル版はガストン・ルルーの著名な小説の舞台化版にしては、しばしば過小評価され無視されている。しかしケン・ヒル版のミュージカル作品は、各種の賞を獲得したアンドルー・ロイド・ウェバー版に、多大な影響を与えた作品である(ケン・ヒルは何らの著作権料を受け取ってはいないが)。

このケン・ヒル版は原作小説の非常にユニークな派生作品である。ヴェルディグノーオッフェンバックモーツァルトドニゼッティウェーバーらの既存の音楽(オペラのアリア等)に創造的な詞を作詞し、殺人とミステリーの世界に歌を加え、衝撃的な舞台演出をした。これは、ルルーの小説がもともと持っていながらも、長い間忘れ去られていた知的な物語の再来であった。ルルーのようにケン・ヒルもまた、「怪人」が単なる「芸術家の想像の産物」(creature of the imagination of the artiste)ではなく、むしろ劇場に入場する全ての者の、心の琴線に触れる魂そのものであると感じていた。ケン・ヒル自身は、「舞台を楽しんでくれ。全くもって楽しい舞台だ。ちょっとだけ深刻なものだけどね。人生のように…」(“Enjoy it. It's all fun. Though it has its serious bits. As in life ...”)と話している。


関連項目[編集]