オブリビオン (映画)

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オブリビオン
Oblivion
監督 ジョセフ・コシンスキー
脚本 ジョセフ・コシンスキー
カール・ガイダシェク
マイケル・アーント
原作 ジョセフ・コシンスキー
アーヴィッド・ネルソン
製作 ジョセフ・コシンスキー
ピーター・チャーニン
ディラン・クラーク
バリー・レヴィン[1]
ダンカン・ヘンダーソン
製作総指揮 イェッセ・ベルガー
デイヴ・モリソン
出演者
音楽 M83
撮影 クラウディオ・ミランダ
編集 リチャード・フランシス=ブルース
製作会社 チャーニン・エンターテインメント
アイアンヘッド・スタジオズ
ラディカル・ピクチャーズ
レラティビティ・メディア
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本の旗 東宝東和
公開 アメリカ合衆国の旗 2013年4月12日
日本の旗 2013年5月31日
上映時間 124分[2]
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ロシアの旗 ロシア
言語 英語
製作費 $130,000,000[3]
興行収入 $286,168,572[4]
日本の旗 13.1億円[5]
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オブリビオン』(Oblivion)は、ジョセフ・コシンスキー監督による2013年アメリカ合衆国SFスリラー映画。コシンスキーがアルヴィド・ネルソン英語版と共同で執筆し、ラディカル・コミックス英語版が編集した未発表の同名グラフィックノベルを原作としている[6][7]。出演はトム・クルーズオルガ・キュリレンコアンドレア・ライズボローモーガン・フリーマンメリッサ・レオゾーイ・ベルニコライ・コスター=ワルドーらである[8][9]

ストーリー[編集]

西暦2077年。60年前に起きた異星人スカヴからの侵略を食い止めたものの、核兵器によって荒廃してしまった地球。人類の大半は、土星の衛星であるタイタンへの移住を余儀なくされていた。そんな中元海兵隊司令官、コードネーム「Tech49」ジャック・ハーパー(トム・クルーズ)はヴィクトリア・オルセン(アンドレア・ライズボロー)と共にたった二人で地球に残され、スカヴの残党を始末するため、高度1,000mの上空から地上を監視する役目を担っていた。 ある日、ジャックは地上パトロールの途中で墜落した宇宙船を発見。その残骸から謎の女性ジュリア・ルサコーヴァ(オルガ・キュリレンコ)を助け出す。目覚めた彼女は何故か会った事も無いジャックの名前を口にする。ジャックも断片的な記憶の中に彼女を見るが、そんな中で彼は突然スカヴに捕えられ、連行された先でマルコム・ビーチと名乗る謎の男(モーガン・フリーマン)と出会う。彼にスカヴがエイリアンではなく人類の生き残りであること、タイタンに移民者などいないこと、移民前の一時的な避難先である宇宙ステーションと教えられていた「テッド」という物体こそが人類の敵であることを告げられる。 そして、マルコムに送り出されて「汚染地区」へと向かったジャックは、自分と全く同じ容姿の「Tech52」のジャックと遭遇する。そしてジャックは自分とヴィクトリアが量産されたクローンであり、テッドの手先として人類を抹殺する任務をこなしていることを知る。その後、かつてジャックとジュリアが共に終の住処にしようと語った湖畔の家で二人は結ばれ、戦いが終わったらここに戻ると誓う。 スカヴの基地へと戻ったジャックは、マルコム達の計画に従い、殺人マシンであるドローンを再プログラミングし、テッドへ核爆弾として送り込む準備をする。しかし実行しようとした矢先にテッド側のドローンの襲撃を受け、確保したドローンも再起不能になってしまう。そこでジャックとジュリアは、宇宙船の生存者を連行するよう求めていたテッドの指示を利用し、自分たち自身でテッド内部に特攻する計画を考えつく。 テッドへ進入する際、交信で「嘘をついている声」であることを解析されたジャックは「ジュリアを死なせず、人類を存続させたい」と"真実"を言ってテッドの警戒を解き、おびただしい数のクローンが眠る中枢に乗り込む。ジャックがテッドの前でコールドスリープ装置を開けると中にいたのはマルコム。テッドはドローンを差し向けるが、ジャックとマルコムは爆弾のスイッチを押す。地上のドローンは活動を停止し、ジュリアはジャックとの約束の地で目覚め、空に輝くテッドの光を目にする。 3年後、湖畔で娘と暮らすジュリアの元にスカヴ達とジャックが現れる。彼は汚染地区で出会ったTech52だったが、「"彼"は"自分"だからこの場所を探し出せた」とモノローグ調のナレーションが流れ、エンドロール。

キャスト[編集]

※括弧内は日本語吹替(翻訳:平田勝茂)

その他の日本語吹替

製作[編集]

企画[編集]

コシンスキーはアーヴィッド・ネルソンと共同で執筆したグラフィックノベルの映画化を望んでいた[13]。2010年8月、コシンスキー監督の『トロン: レガシー』を製作したディズニーが『オブリビオン』の映画化権を競売の末に獲得した[14]。ディズニーは家族向けにするためにPG指定にすることを望んだ。そのようなレイティングはプロジェクトを「創造的に握りつぶす」こととなり、そしてディズニーは映画化権を売却した。その後、元々映画化権を買おうとしていたユニバーサル・ピクチャーズが獲得し、PG13での製作を承認した[3]

映画脚本は元々ウィリアム・モナハン英語版が執筆し、その後カール・ガイダシェクにより最初の書き直しが行われた[15]。権利がユニバーサルに移ったあと、マイケル・アーントによって最終的な書き直しが行われた[16]。ユニバーサル側は「それは我々が今まで出会ってきた中で最も美しい脚本の一つだ」と賞賛した[10]

撮影[編集]

2011年5月20日、トム・クルーズのプロジェクト参加が公式に発表された[17]。クルーズと共に主役となる女優を選ぶため、ジェシカ・チャステインオリヴィア・ワイルドブリット・マーリングノオミ・ラパスオルガ・キュリレンコが候補に挙がり、2011年8月27日にオーディションが行われた[18]。その後、2人の主要な女性キャラクターのうち1人はチャステインに決定したが、2012年1月、彼女はキャスリン・ビグローの『ゼロ・ダーク・サーティ』(当時はタイトル未定)にキャスティングされたために降板した。チャステインの役はキュリレンコに回った[19]。もう1人の主要な女性キャラクターにはヘイリー・アトウェルダイアン・クルーガーケイト・ベッキンセイルが検討され、3人は『アウトロー』の撮影中であったクルーズと共にピッツバーグでスクリーンテストを受けた[20]。最終的にその役はアンドレア・ライズブローに決まった。また後日、メリッサ・レオの参加も決まった[21]

2012年3月19日にルイジアナ州で主要製作が開始された[12]。ロケーション撮影は2012年3月26日から4月10日までバトンルージュニューオーリンズで行われた[22][23]。撮影は2012年8月12日まで継続すると予定された[12]

撮影には2012年1月に出荷されたソニーCineAltaF65カメラが使われた[24]

音楽[編集]

Oblivion: Original Motion Picture Soundtrack
M83サウンドトラック
リリース 2013年04月19日 (2013-04-19)[25]
録音 2013
ジャンル サウンドトラックエレクトロニック
時間 1:53:55
レーベル バック・ロット・ミュージック
プロデュース アンソニー・ゴンザレス
ジョセフ・トラパネーゼ英語版
ブライアン・ローソン
M83 年表
Hurry Up, We're Dreaming
(2011)
Oblivion
(2013)
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専門評論家によるレビュー
レビュー・スコア
出典 評価
Consequence of Sound 星5つのうち2つ[26]

サウンドトラック盤は2013年4月9日にバック・ロット・ミュージックより発売された[25]

# タイトル 時間
1. 「Jack's Dream」   1.22
2. 「Waking Up」   4.09
3. 「Supercell」   4.20
4. 「Tech 49」   5.58
5. 「The Library」   3.28
6. 「Horatius」   2.32
7. 「Starwaves」   3.41
8. 「Hydrorig」   2.24
9. 「Crater Lake」   1.28
10. 「Unidentified Object」   2.32
11. 「Odyssey Rescue」   4.08
12. 「Return from Delta」   2.23
13. 「Retrieval」   6.49
14. 「Earth 2077」   2.22
15. 「Revelations」   1.43
16. 「Drone Attack」   3.27
17. 「Return to Empire State」   6.42
18. 「Losing Control」   3.56
19. 「Canyon Battle」   5.57
20. 「Radiation Zone」   4.11
21. 「You Can't Save Her」   4.56
22. 「Welcome Back」   1.47
23. 「Raven Rock」   4.33
24. 「Knife Fight In a Phone Booth」   4.40
25. 「I'm Sending You Away」   5.38
26. 「Ashes of Our Fathers」   3.30
27. 「Temples of Our Gods」   3.14
28. 「Fearful Odds」   3.09
29. 「Undimmed by Time, Unbound by Death」   2.26
30. 「Oblivion (feat. スザンヌ・サンドフォー英語版)」   5.56
合計時間:
1:53:55

公開[編集]

当初は2013年7月10日公開が予定されていたが、『ジュラシック・パーク』の3Dでの再公開が2013年7月19日に決まったため、2013年4月19日に変更された[27]

アメリカ合衆国では2013年4月12日よりIMAX劇場で限定公開され、その1週間後に通常劇場で拡大公開された[28]

批評家の反応[編集]

2013年4月19日時点でRotten Tomatoesでは130件のレビューで支持率は58%となっている[29]

出典[編集]

  1. ^ Kit, Borys (2012年1月19日). “'W.E.' Star Andrea Riseborough, Olga Kurylenko Join Tom Cruise's Sci-Fi Thriller”. The Hollywood Reporter. 2012年3月21日閲覧。
  2. ^ Oblivion (12A)”. British Board of Film Classification. 2013年4月3日閲覧。
  3. ^ a b Fleming, Mike (2011年5月20日). “Tom Cruise Commits To $100 Million Universal Sci-Fi Pic ‘Oblivion’ For Fall”. Deadline. 2012年3月21日閲覧。
  4. ^ Oblivion”. Box Office Mojo. 2013年9月15日閲覧。
  5. ^ 2013年(平成25年)全国映画概況日本映画製作者連盟 2014年1月28日
  6. ^ Steve Suno (2010年7月22日). “CCI: KOSINSKI ILLUMINATES "OBLIVION"”. comicbookresources.com. 2010年7月22日閲覧。
  7. ^ Matt Goldberg (2010年8月4日). “Disney Locks Down OBLIVION for TRON: LEGACY Director Joseph Kosinski”. Collider.com. 2010年8月4日閲覧。
  8. ^ Trumbore, Dave (2012年1月19日). “Olga Kurylenko and Andrea Riseborough Join Tom Cruise in Untitled Sci-Fi Pic”. Collider.com. 2012年3月21日閲覧。
  9. ^ Chitwood, Adam (2012年3月15日). “Universal Moves Sci-Fi Film OBLIVION Starring Tom Cruise Up to April 26, 2013”. Collider.com. 2012年3月21日閲覧。
  10. ^ a b Breznican, Antony (2012年4月27日). “CinemaCon 2012: Tom Cruise dives from heaven to hell in Oblivion footage”. Entertainment Weekly. 2012年5月8日閲覧。
  11. ^ Carp, Jesse (2012年2月9日). “Morgan Freeman Cast Opposite Tom Cruise In Joseph Kosinski's 'Oblivion'”. Cinema Blend. 2012年5月8日閲覧。
  12. ^ a b c Talent Search for Lead Role in Feature Film Starring Tom Cruise”. Lead Casting Call. 2012年3月21日閲覧。
  13. ^ Steve Sunu (2010年7月22日). “CCI: KOSINSKI ILLUMINATES "OBLIVION"”. Comic Book Resources. 2010年7月22日閲覧。
  14. ^ Fleming, Mike (2010年8月4日). “Disney Acquires Joseph Kosinski’s Graphic Novel ‘Oblivion’”. Deadline. 2012年3月25日閲覧。
  15. ^ Kit, Borys (2011年3月16日). “Karl Gajdusek Tapped to Re-Write Disney’s Horizons (Exclusive)”. The Hollywood Reporter. 2012年3月21日閲覧。
  16. ^ Roper, Dave (2012年1月24日). “Olga Kurylenko and Andrea Riseborough Added To Tom Cruise Sci-Fi Project”. Hey U Guys. 2012年3月21日閲覧。
  17. ^ Tom Cruise Joins Oblivion, Joseph Kosinski's Sci-Fi Film”. The Huffington Post (2011年5月21日). 2012年5月8日閲覧。
  18. ^ Rich, Katey (2011年8月25日). “Joe Kosinski's Oblivion Renamed Horizons Again, Five Hot Actresses Testing For Roles”. Cinema Blend. 2012年3月21日閲覧。
  19. ^ Eisenberg, Eric (2012年1月19日). “Jessica Chastain Out, Andrea Riseborough And Olga Kurylenko In For Joseph Kosinski's Next Science Fiction Film”. Cinema Blend. 2012年3月21日閲覧。
  20. ^ Cruise's Oblivion Eyes Leading Lady”. IGN (2011年10月26日). 2012年5月8日閲覧。
  21. ^ Fleming, Mike (2012年3月23日). “Melissa Leo Joins Tom Cruise Pic ‘Oblivion’”. Deadline. 2012年3月29日閲覧。
  22. ^ Plaisance, Stacey (2012年2月3日). “Tom Cruise movie headed for Louisiana”. Deseret News. 2012年3月21日閲覧。
  23. ^ Current Productions UPCOMING PROJECTS”. Film New Orleans. 2012年3月21日閲覧。
  24. ^ Giardina, Carolyn (2012年4月15日). “NAB 2012: Sony Launches $10,000 Super Slow Motion Camcorder With 4K Sensor”. The Hollywood Reporter. 2012年10月9日閲覧。
  25. ^ a b Oblivion - Original Motion Picture Soundtrack”. Amazon UK. 2013年4月11日閲覧。
  26. ^ . (2013年4月8日). http://consequenceofsound.net/2013/04/album-review-anthony-gonzalez-and-joseph-trapanese-oblivion-original-motion-picture-soundtrack/ 
  27. ^ Lussier, Germaine (2012年3月15日). “Joseph Kosinski’s Tom Cruise Vehicle ‘Oblivion’ Moves To April 2013”. /Film. 2012年3月21日閲覧。
  28. ^ McCue, Michelle (2012年8月11日). “Universal Pictures’ OBLIVION To Be Released One Week Early, Exclusively In IMAX, On April 12, 2013”. WeAreMovieGeeks.com. 2012年8月13日閲覧。
  29. ^ Oblivion (2013)”. Rotten Tomatoes. Flixster. 2013年4月19日閲覧。

外部リンク[編集]