オニキンメ

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オニキンメ
Anoplogaster cornuta iceland.jpg
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: キンメダイ目 Beryciformes
: オニキンメ科 Anoplogastridae
: オニキンメ属 Anoplogaster
Günther, 1859
: オニキンメ A. cornuta
学名
Anoplogaster cornuta
(Valenciennes, 1833)
和名
オニキンメ(鬼金目)
英名
Fangtooth
頭部に比べ、体が小さい。

オニキンメ(鬼金目、学名:Anoplogaster cornuta)は条鰭綱キンメダイ目に属する深海魚

分布[編集]

分布域はほぼ全世界の外洋。幼魚は表層でプランクトンとして生活するが、成魚は水深500-3000 mの深海に生息している[1]

形態[編集]

背鰭は16-20軟条臀鰭は7-9軟条、胸鰭は13-16軟条、腹鰭は7軟条。脊椎骨数は25-28。幼魚はや長い鰓耙を備えているが、これらは成魚では縮小する。形態の差異が大きいため、幼魚と判明する前はCaulolepis属に分類されていた。現在ではこれはシノニムとされている[2]

本種はキンメダイのグループに属し、深海に生息している共通点があるものの、多くのキンメダイ科の魚とはかけ離れたイメージをもっている。

和名の由来は幼魚にある角状の突起で、これは成長すると無くなってしまう。また、幼魚のうちは色がうす桃色で、目が大きいなどキンメダイ科の特徴の多くを残しているが、成魚になると、漆黒の異様な風貌になってしまう。

成魚になると目は幼体の頃と大きさが変わらず、深海魚の特色の1つである目が大きくて目立つという方向にはならず、体の脇の側線が切り裂かれた溝のように他の魚に比べて目立っている。

しかし、成魚の異様さはなんといっても長大な牙であり、長く鋭利な歯を上下に片側3-4個持ち、これによって深海で捕らえた獲物に牙を突き立て、相手を逃がさないようになっていると言われているが、あまりにも長く伸びすぎた牙の為に、その構造上口を閉じることが出来ない。

本種以外にもそういった牙が大きく、口を閉じることが出来ない構造の深海魚はいるものの、本種はその中でも飛び抜けた印象がある。

頭部は体の1/3にも及び、硬い骨盤状となって、厳つく異様な容姿だが、恐ろしげな外観に似合わず、体長は普通10cm大で、最大でも16cmほどにしかならない。

生態[編集]

幼魚は甲殻類、成魚は魚類を捕食する。マグロカジキなどに捕食される[1]

近縁種[編集]

オニキンメ属には本種の他に Anoplogaster brachycera Kotlyar, 1986 、英名 Shorthorned fangtooth が所属する。この種は幼体しか発見されておらず、詳しい形態・生態は不明である[3]

脚注[編集]

  1. ^ a b Froese, Rainer, and Daniel Pauly, eds. (2006). "Anoplogaster cornuta" in FishBase. April 2006 version.
  2. ^ Froese, Rainer, and Daniel Pauly, eds. (2006). "Anoplogastridae" in FishBase. April 2006 version.
  3. ^ Froese, Rainer, and Daniel Pauly, eds. (2006). "Anoplogaster brachycera" in FishBase. April 2006 version.