オトッキー

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オトッキー
ジャンル 横スクロールシューティング
対応機種 ファミリーコンピュータ
ディスクシステム
開発元 サイトロン・アンド・アート
セディック
発売元 アスキー
デザイナー 岩井俊雄
プログラマー デジタルエンタテインメント
人数 1人
メディア ディスクカード両面
発売日 日本 198703271987年3月27日
その他 型式:ASC-OTO
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オトッキー』は、1987年3月27日に発売されたディスクシステム用の横スクロールシューティングゲームである。

セディックにより開発され、アスキーから発売された。開発にはのちにニューメディアアートの第一人者となる岩井俊雄、現株式会社ポケモン社長の石原恒和が関わっている。キャンペーンガールには、当時のアイドル小沢なつきが起用されている。

概要[編集]

STGの内容としてはオーソドックスなものであるが、8方向に撃てるショットの音に音階を持たせてあるのが特徴である。当時としては前衛的であるが、音楽ゲームとしての要素を含めたシューティングゲーム(代表作で言えば『Rez』等)の原点ともいえるものである。

ゲーム内容[編集]

ゲームには3つのモードがある。

GAME MODE
通常のモード。音符を獲得したり敵を攻撃したりしてステージを進めていくモード。
B.G.M MODE
既にクリアしたステージをプレーし、音楽を楽しむだけのモード(敵と思われる球体に触れてもダメージを受けない)。
MUSIC MAKER
後半ステージまで到達しないと選択できないモード。ステージ自体はB.G.Mモードと変わらないが(但し通常のBGMは流れない)、プレー中にボタンを操作してメロディを記録するモードと、EDITモードで編集できるモードの2種類がある。ここで作成した曲はBGMとしても使用できる。

ショットは、メインとなるヨーヨーのように放って戻るAショット(ミュージックボール:音符を取ったり敵を攻撃できる)と、特殊ショットゲージを消費して放つBショット(敵を攻撃するのみ)の2つ。Aショットは8方向に放つことができる。AショットはAアイテムを入手することで楽器が変化し(ステージによって楽器が異なる)、ショット音と飛距離が変化するようになる。同様にBアイテムを取る事により、Bショットの性能やSEも変化する。

ゲームの進行については、ステージ中に散らばっている音符(八分音符1つで1オンプル、2連符で2オンプル、3連符で5オンプルとし、10オンプルで1ゲージとする)を5ゲージ分まで集めることでボス戦へ。ボスである巨大音符(サウンドモニュメント)にできた穴に音符をショットで入れて、5ゲージ分全部消費できればクリアとなる。

アイテムは前述のAアイテムやBアイテムの他、動きが速くなったり遅くなったりするアイテムや、直前までに放ったミュージックボールの挙動を再現するRECアイテムやスクロール及び自分以外のキャラクターが一定時間停止するSTOPアイテムもある。

敵は様々な動きをするが、大別すると4通りある。スクロールの進み具合に関係なく出現するタイプ、一切動かないタイプ、地形などに依存して移動するタイプ(音符を取ってループすると、その音符の動きに沿って移動する敵に変わる)、音符マークのブロックを撃つと出現するタイプがある。サウンドモニュメントでは音符を撃った穴から敵が4匹(ある程度ステージが進むと8匹)湧出する。

敵に触れるとダメージを受け、同時にミュージックボールが縮小し、直前に獲得した音符も吸い取られる。最小の状態で敵に触れるとゲームオーバーになる(但し、コンティニュー機能で復活できる)。

また、一定スコアに達するとミュージッくん楽団(特定のステージでは固定で出現する)が出現し、取るとダメージを受けて縮小したミュージックボールが1段階大きくなる。

ステージは全部で11。ステージ後半は難易度が高く、最終面は音符が隠されている(他の面は音符が見えているか、音符マークを撃つと出現)。また、前半では取得できるオンプルに余裕があるが、ステージ9や11はオンプル数きっかり取得しないと、サウンドモニュメントに突入できない数量に制限されている。

登場する楽器・音源[編集]

スタッフ[編集]

  • セディック
  • アスキー
    • はまだよしふみ、もりたつねお、あきもとしゅうじ、うえきょうよういち、やすだまさあき
  • ゲーム・デザイン:岩井俊雄
  • プログラム:デジタルエンタテインメント

評価[編集]

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミリーコンピュータMagazine15.58/25点[1]
ユーゲー肯定的[2]
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合
得点 3.01 3.83 2.61 2.73 - 3.40 15.58
  • ゲーム誌『ユーゲー』では、「ボタンを押すたびに奏でられる自分だけのメロディーは、音こそ貧弱なものの現在の音ゲーに引けを取るものではない」、「完全にクリアすると、自分の好きなように音楽を作ることも可能になるが、最終面が非常に難しくそれだけが少々残念な点である」と評している[2]

脚注[編集]

  1. ^ a b 「5月24日号特別付録 ファミコンディスクカード ゲームボーイ スーパーファミコン オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第10号、徳間書店、1991年5月24日、64頁。 
  2. ^ a b 「総力特集 フォーエバー DISK SYSTEM」『ユーゲー 2003 Vol.09』第7巻第18号、キルタイムコミュニケーション、2003年10月1日、63頁、雑誌17630-10。 

外部リンク[編集]