オオダイガハラサンショウウオ

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オオダイガハラサンショウウオ
保全状況評価
VULNERABLE

(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
Status iucn3.1 VU.svg

分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
: 有尾目 Urodela
上科 : サンショウウオ上科
Cryptobranchoidea
: サンショウウオ科 Hynobiidae
: サンショウウオ属 Hynobius
: オオダイガハラサンショウウオ H. boulengeri
学名
Hynobius boulengeri
(Thompson, 1912)
シノニム

Pachypalaminus boulengeri
Thompson, 1912

和名
オオダイガハラサンショウウオ
英名
Odaigahara salamander

オオダイガハラサンショウウオHynobius boulengeri)は、サンショウウオ科サンショウウオ属に分類される有尾類

分布[編集]

日本固有種(本州:奈良県三重県和歌山県、九州:大分県熊本県宮崎県)。なお、四国の個体群はイシヅチサンショウウオという新種として認められた。

形態[編集]

全長14-20cm。一般のサンショウウオ類より一回り大きく、日本産ではハコネサンショウウオに並ぶ。背面の色彩は黒一色。体側面に入る皺(肋条)は左右に13本ずつ。尾は長く先端は側偏し鰭状になる。

上顎中央部に並ぶ歯の列(鋤骨歯列)はアルファベットの「U」字に近い「V」字状。趾は5本。

分類[編集]

涙骨が外観から見えることからPachypalaminus属として記載されたが、現在はサンショウウオ属との差異はないとしてサンショウウオ属の構成種とする説が有力。

生態[編集]

標高200-1,750mにある落葉広葉樹林照葉樹林で、渓流やその周辺に生息する。主に林床に生息するが、繁殖期以外でも成体が水中で発見された例もある。

食性は動物食で、ミミズ昆虫類クモなどを食べる。幼生は昆虫類、甲殻類環形動物などを食べ、共食いもする。

繁殖形態は卵生。2-5月に渓流の岩や倒木の下などに8-25個の卵を1対の卵嚢に包んで産む。卵は5月以降に孵化する。幼生は孵化した翌年の9月に変態し幼体になるが、孵化した年に変態する個体やさらに翌年(孵化してから2年目)に変態する個体もいる。そのため、生息地域では周年にわたって幼生が観察され、この種の分布調査の手助けとなる。同時に、このことはこの種の生息には、その地域の渓流が周年にわたって水が涸れない環境であることを必要とする、と言うことでもある。

人間との関係[編集]

開発による生息地破壊、水質汚染などにより生息数は減少している。大分県、奈良県、三重県では県の天然記念物に指定されている。

絶滅危惧II類(VU)環境省レッドリスト

Status jenv VU.png

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 千石正一監修 長坂拓也編著 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、294頁。
  • 『小学館の図鑑NEO 両生類・はちゅう類』、小学館2004年、19頁。

外部リンク[編集]