エンペラー (バンド)

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エンペラー
基本情報
出身地 ノルウェー テレマルク県
ノトデン
ジャンル ブラックメタル
シンフォニック・ブラックメタル
プログレッシブ・メタル(後期)
活動期間 1991年 - 2001年
2005年 -
レーベル キャンドルライト・レコード
ニュークリア・ブラスト
Deathlike Silence Productions
センチュリー・メディア・レコード
ロードランナー・レコード
公式サイト www.emperorhorde.com
メンバー
Ihsahn(Vo,Gu,Ba,Keybord)
Samoth(Gu)
Trym(Drums,Percussion)
旧メンバー
Alver(Ba)
Tchort(Ba)
Faust(Dr)
Mortiis(Ba)
  

エンペラー(Emperor) は、ノルウェーテレマルク県(テレマーク県)で結成された、ブラックメタルを代表するブラックメタルバンド

自ら「皇帝」と名乗る印象的な名前を持つ事も然る事ながら、音楽的な面よりも放火殺人など悪魔崇拝にまつわるコンセプト的要素が強かったブラックメタルシーンにおいて音楽性を強く重視したバンドとして音楽界に大きな影響を与えた。複雑なギターリフと厚いキーボードの音を特徴とし、完成された音楽を展開、初期に製作したEPも既に大きな評価を受けており、後に彼等が活動中にリリースした4枚のアルバムは、ブラックメタルの範囲にとどまらず、世界中のメタルシーンに影響を与えた。またブラックメタルのアーティストの多くが犯罪を起こしていた時期にはIhsahnを除く3人が逮捕された(詳細は→インナーサークル)。バンドは90年代を通して活動していたが、IhsahnとSamothの音楽性の違いから2001年に解散を発表する。2005年には活動を再開し、フェスティバルを中心にライブを行っている。

目次

[編集] 特徴

初期はブラックメタル特有の冷たく、重いサウンドにメロディアスなギターリフキーボードを交えた音楽性を展開、音質も悪いものであったが、2ndアルバムからはキーボードをふんだんに用いた、壮大で、ドラマチックな展開をもつ楽曲が増えた。また当時加入したドラマーTrymによる強烈なブラストのパートも加わるなど、前作に比べて非常に音楽性は変わった。彼等らしいブラックメタルのスタイルがここで完成したとも言える。

3rdアルバム以降は、ブラストビートを多用したドラムビートを主体としつつも、それまでと違い、ギタースタッカートに刻むようになり、またキーボードの使い方も従来より大胆になったことで、映画音楽のような曲が増えた。ブラックメタルに特有の悪い音質も聴かれなくなり、この音楽性の変化については評価が分かれ賛否両論である。

また、(おそらく2ndアルバムをリリースしたあたりの時期から)ブラックメタルバンドに多く見られるファッション(ロングヘアーや「コープス・ペイント」)をしていないのも特徴の1つである。特にIhsahnはオールバック、またはスキンヘッドであり、ブラックメタルシーンの中では非常に珍しいものであったといえる。

[編集] エピソード

  • EP「Emperor」はノルウェーの首都オスロから500km離れたベルゲンにある設備の悪い安いスタジオで収録されたが、その為にメンバーはSamothの父から車を借り、当時メンバー内で唯一自動車免許を持っていたFaustが運転をして行った。
  • 当時19歳だったSamothは、Faustと共に自分の父が所有するフォードの車の中で、ベルゲンに住む隣人を脅迫したことがある。
  • また、Ihsahnを除くメンバーはそれぞれ自分のパートの収録を終えた後ロックパブなどへ赴いて遊んでいたようだが、当時若干17歳だった彼はパブに行くことが出来なかった上、ボーカルギターキーボードのパートも担当しており、またスタジオの機械に興味があった為エンジニアに一晩中学んでいた。
  • アルバムのバックカバーにはメンバーそれぞれの写真が見られるが、「In the Nightside Eclipse」においては当時彼らが写真技術者などとの接触がなかった為、Ihsahn、Samoth、FaustはSamoth宅の敷地内で撮影、Ihsahnの宇宙のような背景とSamothの手前の燃えるヤギは、自ら材料をハサミで切り、で貼り付けたものである。Tchortは墓地墓石の後ろで撮影したが、その上に乗っている血まみれ(血のりか)の天使の石像を撮影後盗み自宅の寝室に置いていたところ、後日逮捕された(おそらく血のりらしきものをかけたのも彼である)。
  • アルバム「In the Nightside Eclipse」のジャケットディセクションの『The Somberlain』のジャケットなどを手がけた画家「Necroload」によるものである。Samothが彼の作品を見て気に入り、元々彼の元カノが描いてくれた絵の中からジャケットの右手に見える塔を、IhsahnとSamothはEPのジャケットに描かれている空を翔る死神などのアイデアを持ち寄り、それらをNecroloadに送りイラストを注文した。結果ジャケットは非常に良い出来となり、メンバーもかなり気に入っているようである。
  • 1993年にはVarg Vikernesによる殺人が起きたが、Emperorのメンバーは彼と親しかったようである。彼がメンバーの家に立ち寄ったり、逆にメンバーが彼の住むアパートでいくらか過ごした事もある(Tchortは風呂場を借りてシャワーを浴び、泡風呂にも入った)。

[編集] 略歴

現在・過去のメンバー、バンド名及びリリースした作品については太字で表示する。

  • 1988年、当時13歳だった「Ihsahn」が、(ロックの)音楽スクールで「Samoth」と出会う。彼はアイアン・メイデンのギターを弾いてSamothを惹きつけ、2人はすぐに親しくなり共にバンドをはじめる。バンド名は「Dark Device」、「Xerasia」、「Embryonic」と次々変わっていく。
  • 1991年、最終的にバンド名は「Thou Shalt Suffer」となる。しかしSamothはMayhemのメンバー「Euronymous」に影響を受けこのバンドを解体する(Ihsahnが唯一のメンバーとして現在も存在している)。また彼はこの頃から、自身がドラムを務めるバンドに向けて曲を書き始め、新たにベースの「Mortiis(Ba)」を加えてIhsahnと共にバンド「Emperor」が結成される。
  • 1992年、EP『Call From the Grave』、『Wrath of the Tyrant』を録音し、レーベル「Candle Light Records」と契約。その後、Samothは自分に合ったギターへとポジションを変え、「Faust」が新たなドラマーとして加入する。
  • 1993年、EP『Emperor』、バンド「Enslaved(エンスレイヴド)」 とのスプリットアルバム『Hordanes Land』をリリースし、さらにアルバムの録音に移るが、ノルウェーブラックメタルバンド「Burzum」のメンバー「Varg Vikernes(ヴァーグ・ヴァイカーネス)」の逮捕に端を発する「インナーサークル」のメンバーの相次ぐ逮捕により、Samoth、Faust、Mortiisらも懲役刑を科せられ、一時期はIhsahnが唯一のメンバーとなってしまう。
  • 1994年、EP『As the Shadows Rise』、1stアルバム『In the Nightside Eclipse』をリリース。このアルバムで彼等は大きな賞賛を得、多くのファンを獲得する。
  • 1995年、しばらくは活動の休止を余儀なくさせられていたが、出所したSamothと、元Enslavedの「Trym」をドラムに、「Alver」をベースに迎え、活動を再開。
  • 1997年、EP『Reverence』、2ndアルバム『Anthems to the Welkin at Dusk』をリリース。前作よりもずっとプログレッシブさを強めたこの作品は、世界中のメタル雑誌において「アルバム・オブ・ザ・イヤー(Album of the Year)」投票で勝利を勝ち取った。
  • その後すぐにAlverが脱退した事で、以後はIhsahnがベースも兼任するようになる。この頃からIhsahnはより芸術的でプログレッシブな音楽性を求め、彼の妻である「Ihriel」と共に「Peccatum」を、SamothとTrymはデスメタルの方向へ転換し、「Zyklon(ザイクロン)」を結成し活動を開始する。
  • 1998年、3rdアルバム『IX Equilibrium』をリリース。
  • 2001年、Ihsahnによって4thアルバム『Prometheus: The Discipline of Fire and Demise』をリリース後バンドを解散することが決定された。
  • 2005年9月30日オスロのコンサートホール「Rockefeller」にて、わずか数人しか事情を知らされなかった極秘のサプライズライブ出演によって、解散時のメンバーのまま再結成を果たす(この時演奏したのは3曲のみであった)。以後アメリカやヨーロッパでコンサートツアーを行ったほか、「Wacken Open Air」などのフェスティバルにも出演をしている(アメリカでのライブは、Samothが放火・暴行の罪で捕まっていた為彼が出演することが出来ず、そこではSamothがいない状態でライブ行なった。

[編集] メンバー

[編集] 現在のメンバー

  • Ihsahn(イーサーン)(Vo/Gu/Ba/Keybords) 1975年生まれ
本名:Vegard Sverre Tveitan
妻にプロジェクト「Peccatum」で共に活動しているボーカリスト「Ihriel(本名:Heidi Solberg Tveitan)」がいる。
数多くのの楽曲において作詞作曲を務め、またマルチ・プレーヤーとして活躍。
現在では既に悪魔崇拝は行っておらず、悪魔主義者でもないことを発言している。
現在でもノトデンに家族と暮らしている彼は、地方の学校で音楽の講師を務めている。
2002年12月、彼の住む街ノトデンで、彼が「偉大な音楽家であり、音楽の講師も勤めており、無名のバンドのコンサートの手配も行う、ノトデンで最も知られた住民である」という理由から、文化賞「Notodden Kommunes Kulturpris」を受賞した。
本名:Tomas Thormodsæter Haugen
Ihsahnと共に彼等の楽曲の作詞・作曲を務める。
バツ一である。前妻「Andrea Haugen(「Nebelhexë」という名前でアーティストとして活動している)」との間に娘が1人、再婚した妻「Erin」との間にも1人娘がいる。
「Samoth」とは、ロシア語で「悪魔」の意味。
Trymと共に、バンド「ザイクロン」を結成し、現在も活動中。
90年代初頭、Varg Vikernesと共にノルウェーの教会を放火し逮捕、懲役16ヶ月の判決を受けた。
自身は「悪魔主義者でもオカルティストでもないが、基本反キリスト・反宗教である」と主張している。


  • Trym(Trym Torson)(タリム)(Dr,Percussion) 
本名:Kai Johnny Mosaker
Samothと共に、バンド「ザイクロン」を結成し、現在も活動中。
ブラストを用いた激しいプレーをライブ中も終始全く表情を変えることなくこなすテクニカルなドラマーとして有名である一方、タトゥー師としての一面も持っており、タトゥーショップ「Emperial Tattoo」を経営している。

[編集] 元メンバー

カッコ内は活動期間。

  • Alver (アルヴァ) (Ba) (1995-1998)
本名:Jonas Alver
  • Tchort (チョルト) (Ba) 1974年生まれ (1993-1994)
本名:Terje Vik Shei
不法侵入暴行などの罪で逮捕されたことがある。
現在では既に結婚し、息子も1人生まれている。
  • Mortiis (モルティス) (Ba) (1991-1992)
本名:Haavard Elefsen
現在はソロアーティストとして活動中。
本名:Bård G. Eithun
1992年に起きた事件で逮捕、殺人・放火の罪で懲役14年の判決を受けるが、9年4ヵ月の監禁を経て2003年に釈放。

[編集] ディスコグラフィー

  • インナーサークル」での事件によって死亡したMayhemのユーロニモスに関して、アルバム『In The Nightside Eclipse』(ボックスセット)のジャケットの見返し部分には、「In Memory Of Euronymous (ユーロニモスを偲んで)」と記されている。

[編集] EP

1. I Am the Black Wizards
2. Wrath of the Tyrant
3. Night of the Graveless Souls
4. Cosmic Keys to My Creations and Times
5. Introduction
6. Ancient Queen
7. My Empire's Doom
8. Forgotten Centuries
9. Night of the Graveless Souls
10. Moon Over Kara-Shehr
11. Witches Sabbath
12. Lord of the Storms
13. Wrath of the Tyrant
1.I Am the Black Wizards
2.Wrath of the Tyrant
3.Night of the Graveless Souls
4.Cosmic Keys to My Creations and Times
1.The Ancient Queen
2.Witches Sabbath
3.Lord of the Storms (Evil Necro Voice from Hell remix)
1.The Loss and Curse of Reverence
2.In Longing Spirit
3.Opus a Satana (instrumental version of "Inno A Satana")

[編集] スタジオアルバム

1. Into the Infinity of Thoughts
2. Burning Shadows of Silence
3. Cosmic Keys to My Creations and Times
4. Beyond the Great Vast Forest
5. Towards the Pantheon
6. Majesty of the Nightsky
7. I Am the Black Wizards
8. Inno a Satana
9. Fine Day to Die [*]
10. Gypsy [*]
1. Alsbartr (The Oath)
2. Ye Entrancemperium
3. Thus Spake the Nightspirit
4. Ensorcelled by Khaos
5. Loss and Curse of Reverence
6. Acclamation of Bonds
7. With Strength I Burn
8. Wanderer
9. In Longing Spirit [*]
10. Opus a Satana [*]
11. Loss and Curse of Reverence [Live][*]
1. Curse You All Men!
2. Decrystallizing Reason
3. Elegy of Icaros
4. Source of Icon E
5. Sworn
6. Nonus Aequilibrium
7. Warriors of Modern Death
8. Of Blindness & Subsequent Seers
9. Curse You All Men! [Live]
10. Sworn [Remix]
1. Eruption
2. Depraved
3. Empty
4. Prophet
5. Tongue of Fire
6. In the Wordless Chamber
7. Grey
8. He Who Sought the Fire
9. Thorns on My Grave
10. Empty [Multimedia Track]

オリジナル盤発売後、現在までにいくつかのリマスター盤がリリースされている。 2007年には、ボックスセット(インタビュー・歌詞付きポスター入り)も発売されている。

[編集] ベストアルバム

  • 2001年 Emperial Vinyl Presentation EPやスタジオアルバム、ライブアルバムを収めたものである。限定3000セットで販売された。
Disk 1 Emperor / Wrath of the Tyrant
1.I Am the Black Wizards
2.Wrath of the Tyrant
3.Night of the Graveless Souls
4.Cosmic Keys to My Creations and Times
5.Introduction
6.Ancient Queen
7.My Empire's Doom
8.Forgotten Centuries
9.Night of the Graveless Souls
10.Moon over Kara-Shehr
11.Witches Sabbath
12.Lord of the Storms
13.Wrath of the Tyrant
Disk 2 In the Nightside Eclipse
1.Intro
2.Into the Infinity of Thoughts
3.The Burning Shadows of Silence
4.Cosmic Keys to My Creations and Times
5.Beyond the Great Vast Forest
6.Towards the Pantheon
7.The Majesty of the Night Sky
8.I Am the Black Wizards
9.Inno a Satana
Disk 3 Anthems to the Welkin at Dusk
1.Alsvartr (The Oath)" – 4:18
2.Ye Entrancemperium" – 5:14
3.Thus Spake the Nightspirit" – 4:30
4.Ensorcelled by Khaos" – 6:39
5.The Loss and Curse of Reverence" – 6:09
6.The Acclamation of Bonds" – 5:54
7.With Strength I Burn" – 8:17
8.The Wanderer" – 2:54
Disk 4 IX Equilibrium
1.Curse You All Men!
2.Decrystallizing Reason
3.An Elegy of Icaros
4.The Source of Icon E
5.Sworn – 4:30
6.Nonus Aequilibrium
7.The Warriors of Modern Death
8.Of Blindness and Subsequent Seers
9.Outro (hidden track)

Disk 5 Emperial Live Ceremony

1.Curse You All Men
2.Thus Spake The Nightspirit
3.I Am the Black Wizards
4.An Elegy Of Icaros
5.With Strength I Burn
6.Sworn
7.Night Of The Graveless Souls
8.Inno A Satana
9.Ye Entrancemperium
Disc 1
1. I Am the Black Wizards
2. Wrath of the Tyrant
3. Night of the Graveless Souls
4. Cosmic Keys to My Creations and Times
5. Introduction
6. Ancient Queen
7. My Empire's Doom
8. Forgotten Centuries
9. Night of the Graveless Souls
10. Moon Over Kara-Shehr
11. Witches Sabbath
12. Lord of the Storms
13. Wrath of the Tyrant
Disc 2
1. Fine Day to Die
2. �rie Descent
3. Cromlech
4. Gypsy
5. Funeral Fog
6. I Am
7. Sworn [Remix]
8. Lord of the Storms
9. My Empire's Doom
10. Moon Over Kara-Shehr
11. Ancient Queen
12. Witches Sabbath
13. In Longing Spirit
14. Opus a Satana

[編集] ライブアルバム

1. Curse You All Men!
2. Thus Spake the Nightspirit
3. I Am the Black Wizards
4. Elegy of Icaros
5. With Strength I Burn
6. Sworn
7. Night of the Graveless Souls
8. Inno a Satana
9. Ye Entrancemperium
10. Empty[*]
11. Loss and Curse of Reverence[*]

[編集] 映像作品

1. I Am the Black Wizards
2. Curse You All Men!
3. Thus Spake the Nightspirit
4. I Am the Black Wizards
5. Elegy of Icaros
6. With Strength I Burn
7. Sworn
8. Night of the Graveless Souls
9. Inno a Satana
10. Ye Entrancemperium

[編集] 外部サイト