エルデーディ四重奏曲

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エルデーディ四重奏曲 Op.76(全6曲)は、フランツ・ヨーゼフ・ハイドンの作曲した弦楽四重奏曲のなかでも最もよく演奏される作品のひとつであり、6曲中4曲に呼び名(『五度』、『皇帝』、『日の出』、『ラルゴ』)がある。

エルデーディ伯爵の依頼で作られ、同伯爵に献呈されたため「エルデーディ四重奏曲」と呼ばれている。

作曲の背景[編集]

この曲集は、ハイドンが1791-92年、1794-95年の2度にわたるイギリス旅行から、ウィーンに帰ってから最初に書かれた主要な作品である。当時ハイドンは64歳となっており、すでに作曲家として揺るぎない評価を得ていたが、まだまだ創作意欲に溢れており、この作品76の6曲の弦楽四重奏曲を世に出すことになる。そしてさらに高度な書法で書かれたこの6つの四重奏曲は、直前に書かれた作品71,74の6曲の弦楽四重奏曲(第1アポーニー四重奏曲第2アポーニー四重奏曲)を上回る評価を得て、当時の作曲家たちに多大な影響を与えることになる。

エルデーディ四重奏曲 Op.76の6曲[編集]

  1. 弦楽四重奏曲第75番 ト長調 Hob.III:75 op.76-1
  2. 弦楽四重奏曲第76番 ニ短調 Hob.III:76 op.76-2『五度』
    『五度』という呼び名は、冒頭の五度下降動機にもとづいている。
  3. 弦楽四重奏曲第77番 ハ長調 Hob.III:77 op.76-3『皇帝』
    『皇帝』という呼び名は、第2楽章の主題がハイドン作曲のオーストリア国家(現ドイツ国歌)「神よ、皇帝を護り給え」から取られていることに由来する。
  4. 弦楽四重奏曲第78番 変ロ長調 Hob.III:78 op.76-4『日の出』
    『日の出』という呼び名は、冒頭の緩やかに上昇する第1主題が日の出をイメージさせるということから来ている。
  5. 弦楽四重奏曲第79番 ニ長調 Hob.III:79 op.76-5『ラルゴ』
    『ラルゴ』という呼び名は、第2楽章のラルゴが美しく印象的であることから来ている。
  6. 弦楽四重奏曲第80番 変ホ長調 Hob.III:80 op.76-6

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