エリュトゥラー海案内記

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エリュトゥラー海案内記』(エリュトゥラーかいあんないき、: Periplus Maris Erythraei: Periplus of the Erythraean Sea)は、古代のインド洋近辺における南海貿易について記された航海案内書。10世紀の版がハイデルベルク大学図書館に、14・15世紀の写本が大英博物館に所蔵される。

名称[編集]

「エリュトゥラー」(ερυθρα) とはギリシア語で「赤」の意味。すなわち、「エリュトゥラー海」とは「紅海」という意味である。ただし、古代においては、紅海、アラビア海ベンガル湾インド洋を含めた海のことを広く指していた。

概要[編集]

ギリシア語で著述されている。紀元後40年から70年ごろに成立したと推定され、著者はエジプトに住んでいたギリシア人航海者であったと言われる。この書は、インド洋に吹く季節風を利用した遠洋航行を行う貿易業者のために書かれた。当時、インド洋においては、ローマ帝国と南インドのサータヴァーハナ朝の間で季節風貿易が行われており、そのためこの書には航海の状況のみならず、各港での貿易品や各地の特産品などについての記述も詳しい。アラビアから東南アジアにいたるまで広い範囲をカバーしているため、1世紀ごろのインド洋周辺という、情報の少ない地域・時代の様相を知るための貴重な史料である。

『エリュトゥラー海案内記』に見られる地域は以下のとおり。

中国について、「」の名にもとづいて Thinai という呼称で紹介している。

関連項目[編集]

参考文献[編集]