Emotion Engine

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Emotion Engine CXD9615GB

Emotion Engine(エモーションエンジン)はソニー・コンピュータエンタテインメント(SCEI)と東芝が共同開発し、プレイステーション2に搭載された128bit CPUである。

命令セットミップス・テクノロジーズ社のMIPSアーキテクチャのひとつであるMIPS IVをベースに107個のマルチメディア拡張命令を追加している。

CPUコアに搭載された浮動小数点演算ユニット(FPU)以外に、VLIWを採用した2系統のベクトル演算ユニット(Vector Unit:VU)を搭載する。FPU及び2系統のVUを合計した浮動小数点演算能力は、ピーク時で6.2GFLOPSとなり、スーパーコンピュータマイクロプロセッサに匹敵する性能を実現した。

このCPUには、DMAコントローラも統合され、CPU内部の各ユニットを128bit 内部バスで接続した、世界初の完全128bit MPUでもある。 メインメモリとは、ラムバス社のDirect RDRAMインターフェイス2チャネルにより3.2GB/秒のメモリ帯域で接続されている。また、イメージプロセッシングユニットと呼ばれるMPEG-2デコーダユニットを内蔵し、MPEG-2形式のビデオを単体で再生する能力を持つ。

プレイステーション2発売前に久夛良木健SCEI社長(当時)は、ゲーム機であるプレイステーション2だけではなくEmotion EngineをベースとしたCPUによるマルチメディアワークステーションを開発する構想を明らかにしていたが[1]、結果としてソニー製品としてはプレイステーション2とPSXWEGA[2]以外での採用は特になかった。ちなみに久夛良木はプレイステーション3のCPUであるCellでも同様の構想を明らかにしている[3]

また、ナムコ(ゲームメーカー)と山佐(パチスロメーカー)がパチスロ用基板「P264」を共同開発する際、PS2用グラフィックシンセサイザーと共にEmotion Engineも採用された。

[編集] CPUの概要

Emotion Engine CXD9542GB
Emotion Engine CXD9708GB(SCPH-70000 に実装されていたもの)
Emotion Engine CXD9832GB(SCPH-70000 CW に実装されていたもの)
  • MIPS R5900ベースCPUコア(MIPS IV命令セットにマルチメディア拡張命令107を追加)
    • スーパースカラ 64bit整数演算ユニット×2
    • 8KBデータキャッシュ
    • 16KB命令キャッシュ
  • クロック周波数: 294.912MHz
  • 16KBスクラッチパッドRAM(SPRAM)
  • ベクトル演算ユニット: VU0/VU1 128bit 150MHz(浮動小数点積和演算ユニット×9 + 浮動小数点除算ユニット×1)×2
  • DMAコントローラ: 10チャネル
  • MPEG-2デコーダ
  • メモリインタフェース: 16bit×2 400MHz Direct Rambusチャネル(Direct RDRAM
  • メモリ帯域幅: 3.2GB/秒
  • 集積トランジスタ数: 1050万個
  • 半導体製造プロセス: 0.25μm(のちに0.09μmまで縮小)
  • ダイサイズ: 240平方mm(初期型)
  • 浮動小数点演算能力: 6.2GFLOPS
    • FPU : 0.64GFLOPS
    • VU0 : 2.44GFLOPS
    • VU1 : 3.08GFLOPS
  • 頂点演算性能(SCE公表値) 6600万頂点/秒(座標変換+透視変換のみ)

[編集] 脚注

  1. ^ PlayStation2ベースのワークステーションが登場!、PC Wacth、1999年10月7日
  2. ^ テレビのさらなる高画質・高音質と新しい操作性を実現した<ベガ>HVXシリーズ 計6機種 発売、ソニーマーケティング、2004年8月19日
  3. ^ IBM/SCE/ソニーのCellプロセッサワークステーション、PC Wacth、2004年5月14日

[編集] 外部リンク

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