エナント酸

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
エナント酸
構造式
分子模型
IUPAC名ヘプタン酸
分子式C7H14O2
分子量130.18
CAS登録番号111-14-8
形状無色液体
密度0.9 g/cm3, 液体
融点−7.5 °C
沸点223 °C
SMILESCCCCCCC(O)=O
出典ICSC 1179

エナント酸(エナントさん、enanthic acid)は炭素数7のカルボン酸で、末端にカルボキシル基を持つ。IUPAC名ヘプタン酸 (heptanoic acid) である。腐敗物のような悪臭を持つ油状液体で、腐った油のにおいの成分の一部である。水には溶けにくいが、エタノールエーテルには良く溶ける。消防法による第4類危険物 第3石油類に該当する[1]

香料として使われるヘプタン酸エチルなどのエステルの合成に用いられる。銀杏では酪酸と並ぶ腐臭の主成分である。

タバコの添加物のひとつでもある。

C6:
カプロン酸
飽和脂肪酸 C8:
カプリル酸

脚注[編集]

  1. ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)