ウランガラス
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ウランガラス(Uranium glass)とは、極微量のウランを着色材として加えたガラスである。美しい蛍光緑色を呈する。ヨーロッパが発祥で、食器やさまざまな日常雑貨が作成された。現在では民間でウランを扱うことが難しいため、新たなものは極少量が生産されているに過ぎないが、骨董・アンティークとしてファンも多く、高値で取引されている。
ガラスにウランを混ぜることによって、黄色や緑色の透明なウランガラスが製造され始めたのは1830年代で、ウランが原子力に利用されるようになる1940年代までの間に、コップや花瓶、アクセサリーなどの各種のガラス器がヨーロッパおよび米国で大量に製造された。
ヨーロッパでは、最初にウランガラスが発明されたボヘミア地方(現在のチェコ)が最も盛んで、その後、英国、フランス、ドイツ、ロシア、イタリア、スウェーデン、フィンランド、などで生産された。米国では、フェントン社、ボイド社などの有名ガラス器メーカーが知られている。 現在では、米国およびチェコで、わずかな量のウランガラス製品が収集家向けに製造されているにすぎない。市場で出回っているのは殆ど骨董品であるので、購入するには骨董市などを巡ることになる。
日本では、岩城硝子、島田硝子などがウランガラスの食器・ガラス工芸品を製造しており、大正から昭和にかけて、国産品が大量に造られた。さらに、小糸製作所は、戦前のSL(蒸気機関車)の前照灯にウランガラスを使用していて、現在、京都の梅小路蒸気機関車館に展示されている機関車にもウランガラスの前照灯が付いている。
日本のウランガラス製造も、第二次世界大戦で終わった。しかし、2003年になって、岡山県・人形峠(旧:上斎原村)で、人形峠の国産ウランを使用したウランガラス「妖精の森ガラス」が開発された。2006年に開館した現地の「妖精の森ガラス美術館」で、所蔵品の美しいウランガラスの数々とともに、国産のウランガラスを見ることができる。
なお「ウランガラス(Uranglas)」はドイツ語の読みで、英語では「vaseline glass(バセリンガラス、または、ワセリンガラス)」と呼んでいる。黄色いウランガラスの色がワセリンクリームの色と似ているから、とされている。
「ウランガラス」というと、放射線障害など危険なイメージで受け取られやすいが、実際のウラン使用率(含有率)は0.1%ほどであり、放射線は0.3マイクロキュリー程度で、人体への危険性はほぼ無いと考えられている。
ウランガラスの最大の面白さは、真っ暗闇の中で紫外線ランプ(いわゆるブラックライト)で照らすと、緑色に妖しく輝き、蛍光を発するという点である。紫外線ランプで照らすと、緑色の強い蛍光が見られる。もちろん、昔は紫外線ランプはなかったが、夜明け前の空が青色のとき、空には紫外線が満ちているので、この時、ウランガラスは蛍光を放つ。
ウランガラスの色は黄色と緑色が殆どであるが、ピンク色、水色、青緑色、茶色、なども存在する。もっとも、紫外線を照らすと、殆ど全てが緑色の蛍光をだすので、見分け方は簡単である。
近年、THE ALFEEの坂崎幸之助が日本のウランガラスの収集家であることを著書で明らかにし、ファンらの間で話題となった。

