ウラノケントロドン

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ウラノケントロドン
リストロサウルスを捕らえるウラノケントロドン Uranocentrodon senekalensis (想像図)
保全状況評価
絶滅(化石
地質時代
約2億5,380万 - 約2億5,100万年前
古生代ペルム紀最末期)
もしくは
約2億5,100万 - 約2億4,970万年前
中生代三畳紀最初期)
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 両生綱 Amphibia
亜綱 : 迷歯亜綱 Labyrinthodontia
: 分椎目 Temnospondyli
上科 : リネスクス上科 Rhinesuchidea
: リネスクス科 Rhinesuchidae
: ウラノケントロドン属 Uranocentrodon
学名
Uranocentrodon
van Hoepen, 1915
  • ウラノケントロドン・セネカレンシス
    U. senekalensis (van Hoepen, 1911) (模式種

ウラノケントロドンUranocentrodonウラノセントロドン)は、古生代ペルム紀最末期、もしくは中生代三畳紀最初期[1]の、ゴンドワナ大陸(現在のアフリカ南部や南アメリカを含む)に生息していた原始的両生類分椎目 リネスクス科に分類される。 化石南アフリカ共和国[2]、および、南アメリカから発見されている。

知られている最大個体で全長3.75mに達するという、大型の両生類である。

呼称[編集]

属名 UranocentrodonUranocentradon と記す文献があり、一部ではあるがこの名も一般に用いられている。しかし、ラテン語の用法などから考えて後者は誤記と思われる。

また、日本では ce のみを [se] と英語読みした「ウラノントロドン」が用いられることもあるので、異名として挙げておく。他に「ウラノセントドン」との表現もあるが、先の文献に起源すると思われ、その正誤については言うまでもないであろう。

特徴[編集]

リネスクス科中の最大種であり、頭骨長約50cm、全長は最大3.75mに及ぶ。

頭部の形態はきわめて扁平で、は非常に大きい。 肢帯は頑丈で、より原始的なエリオプス上科のそれに酷似するものの、四肢は脆弱(ぜいじゃく)であり、肢関節は真の陸生には適さない。このことから本種は、必要に応じて陸上を移動することも可能な、しかし、生活の中のほとんどの時間を水中で過ごす動物であったことが窺い知れる。

1977年に再分類されるまでは、ラッコケファルスブローミステガとともに、独立したウラノケントロドン科として分類されていた。この古い(あるいは、伝統的な)分類区分は、一部ではまだ活きている。

脚注[編集]

  1. ^ 詳しくは、約2億5,380万- 約2億5,100万年前(古生代ペルム紀最末期〈Changhsingian期〉)、もしくは、約2億5,100万- 約2億4,970万年前(中生代三畳紀最初期〈Induan期〉)。
  2. ^ 発見地の詳細:南アフリカ共和国オレンジ自由州カルー盆地内のビューフォート岩床、リストロサウルス群集帯Lystrosaurus assemblage zone)。
    cf. Beaufort Group - Karoo Supergroup.

関連項目[編集]

外部リンク[編集]