ウッドストック (曲)

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ウッドストック (Woodstock) は、1969年ウッドストック・フェスティバルについての楽曲。

作詞作曲したジョニ・ミッチェルは、当時ボーイフレンドだったグラハム・ナッシュからフェスティバルについて聞いた話をもとにこの歌を作った。彼女自身は、ウッドストックには出かけていなかったが、それはマネージャーから(ウッドストックに出るよりも)『The Dick Cavett Show』に出演する方が有利だと言われていたためであった。ミッチェルはニューヨーク市のホテルの部屋で、フェスティバルについて報道するテレビを見ながらこの歌を書いた。直後のインタビューでミッチェルは、「自分は行けなかった、という喪失感が、ウッドストックに対する強烈な見方を私に与えてくれたのよ (The deprivation of not being able to go provided me with an intense angle on Woodstock)」と語った[1]。この曲は、その後1970年にリリースされたミッチェルの3枚目のアルバム『レディズ・オブ・ザ・キャニオン (Ladies of the Canyon)』に収められ、1980年のライブ・アルバム『シャドウズ・アンド・ライト』、1996年のベスト盤『永遠の愛の歌/ジョニ・ミッチェル・ベスト (Hits)』にも取り上げられた。

ミッチェルのオリジナル・バージョンは、冷徹で取り憑かれたようなアレンジが施されており、ソロ・ボーカル、マルチトラック・レコーダーで多重録音された複数のバッキング・ボーカルトレモロのかかったウーリッツァーエレクトリックピアノウーリッツァー・エレクトリックピアノWurlitzer electric piano)と、いずれもミッチェル自身による演奏となっている。ただし、その後の再レコーデョングでは、いずれも全面的にバンド・サウンドの伴奏が付けられるようになった。

アルバム発表より前、ミッチェルはウッドストック・フェスティバルのひと月後にカリフォルニア州ビッグサーで開催された1968年のビッグサー・フォーク・フェスティバル (Big Sur Folk Festival) において、「ウッドストック」を歌った。このときのソロ演奏は、1971年に公開されたフェスティバルのコンサートを記録した映画『Celebration at Big Sur 』の中で見ることができる。この演奏は、その後、大規模なフェスティバルで演奏することを嫌うようになっていったミッチェルにとって、例外的なものとなった[2]

この歌は、その後、クロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングMatthews Southern Comfort による盤がヒットし、後者は1970年10月に全英シングルチャートの首位に3週間とどまり、前者は Billboard Hot 100 の11位まで上昇した。

また、ジ・アセンブルド・マルティテュード (The Assembled Multitude) による1970年インストゥルメンタル盤は、全米チャートの79位に到達した。デヴィッド・クロスビーは、ドキュメンタリー『Joni Mitchell: Woman of Heart and Mind』のインタビューの中で、ミッチェルはウッドストック・フェスティバルの感性と重要性を、実際にその場にいた誰よりも上手に捉えたのだ、と語っている[3]1997年ジェームス・テイラーは、ロックの殿堂第12回殿堂入り授賞式において、殿堂入りしたクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤングを讃えて「ウッドストック」を演奏した。

大衆文化の中で[編集]

コーラスの歌詞にある「We are billion year old carbon(私たちは 10億年経った炭素だ)」という句は、1960年代について書かれたコーリー・メスラー (Corey Mesler) の2006年小説の題名に使われた[4]

先代:
Band of Gold
Freda Payne
全英シングルチャート 1位
Matthews Southern Comfort

1970年10月31日から3週
次代:
Voodoo Child
ジミ・ヘンドリックス

出典・脚注[編集]

  1. ^ William Ruhlmann, "Joni Mitchell: From Blue to Indigo," (1995) republished in Stacey Luftig, ed., The Joni Mitchell Companion: Four Decades of Commentary New York: Schirmer Books, pp. 37-38
  2. ^ Ruhlmann, in Luftig, ed., p. 37; Phil Sutcliffe, "Joni Mitchell," (interview)Q, May, 1988, republished in Lustig, ed.,pp. 141-142.
  3. ^ Joni Mitchell: Woman of Heart and Mind
  4. ^ Deusner, Steven (2006年5月26日). “... With the Memphis Blues Again”. Book review. PopMatters. 2008年8月9日閲覧。