ウサギ跳び

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

ウサギ跳び(ウサギとび)とは、膝を深く曲げてしゃがんだ姿勢(手を後ろに組むことが多い)のまま、主に足首の曲げ伸ばしのみで、跳躍を繰り返す遊戯または運動、トレーニング法。マット運動にも「ウサギ跳び」と呼ばれるものがあるが全く別の物。

日本のスポーツ指導者が特に好み、学校教育において頻繁に行われていたが、ある時期を境に禁忌されるようになったため世代によって認知状況に差がある。動作に苦痛を伴うため、懲罰目的で階段の昇降やグラウンド周回などのノルマを課して行われることがあった。1980年代の頃から、医学的見地から身体に与える有害性が指摘され、禁止の呼び掛けが行われている。

下肢や下腿を鍛えるエクササイズはスクワットランジカーフレイズ等に取って代わられている。

[編集] ウサギ跳びの有害性

ウサギ跳びが有害な理由として次が挙げられる。

  • 姿勢に無理がある。股関節膝関節を常時深く曲げたままで、飛び上がる動作としては非常に不自然である。ちなみにウサギの足長は脛の長さと同じであり、姿を人間が真似ただけである。脚を深く折り曲げた状態では下半身の瞬発力を効果的に引き出す事は出来ない。

このため、以下の点が指摘されている。

  • 特に膝関節に危険な方向の加重が加わる。近年ではスクワットのフォームは膝への過度の負担を防ぐ為、膝を前に突き出さないことを強く推奨されているが、うさぎ跳びは正反対に膝を大きく前へ突き出すフォームになってしまう。
  • 大腿四頭筋の他、下肢末端近辺の細かい筋肉に硬直的緊張を強いる。その結果、柔軟性の低下を招く。
  • 股関節や膝関節の伸展がないため、運動能力に支配的な筋群を鍛えられない。
  • 下腿を重点的に鍛えるという発想自体が前時代的な誤解に基づく物である。同じ労力をかけるならば大腿や股関節の筋群を鍛えた方が運動能力、動き作りの両面で有効である。

また、この運動はアキレス腱を鍛える効果があると信じられていたようだが、この種のエクササイズで腱を強化する事は不可能である。

従って、トレーニングとしての効果は期待できず、むしろ関節や筋肉を傷めるスポーツ傷害を引き起こす可能性が高い。特に成長期の子供は避けなければならないとされる。

このようなことが一般に知られるようになった現在でも、張本勲は「ウサギ跳びをやらないから今の選手はダメ」とウサギ跳びを推奨する発言をしている(伊集院光 日曜日の秘密基地にゲスト出演した際の発言)。

北京オリンピック・柔道金メダリストの石井慧は練習にウサギ跳びを取り入れている。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス