インドホシガメ

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インドホシガメ
インドホシガメ
インドホシガメ Geochelone elegans
保全状況評価[a 1][a 2]
LOWER RISK - Least Concern
(IUCN Red List Ver.2.3 (1994))
Status iucn2.3 LC.svgワシントン条約附属書II
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 爬虫綱 Reptilia
: カメ目 Testudines
亜目 : 潜頸亜目 Cryptodira
上科 : リクガメ上科 Testudinoidea
: リクガメ科 Testudinidae
亜科 : リクガメ亜科 Testudininae
: リクガメ属 Geochelone
: インドホシガメ G. elegans
学名
Geochelone elegans (Schopff, 1795)
シノニム

Testudo elegans Schopff, 1795

和名
インドホシガメ
ホシガメ
英名
Indian starred tortoise

インドホシガメGeochelone elegans)は、爬虫綱カメ目リクガメ科リクガメ属に分類されるカメ。リクガメ属の模式種。単にホシガメとも呼ばれる。

分布[編集]

インド南東部および西部(アーンドラ・プラデーシュ州東部、カルナータカ州南部、グジャラート州ケーララ州北東部、タミル・ナードゥ州マディヤ・プラデーシュ西部、ラージャスターン州南部)、スリランカパキスタン南東部(シンド州東部)[1][2]

形態[編集]

最大甲長38.1センチメートル[2]体重7キログラムに達した例がある[2]。オスよりメスの方が大型になり、オスは甲長20センチメートル以上になることはまれ[2]。スリランカの個体群は周年植生の豊かな環境に生息するため大型化するとされる[2]背甲はドーム状に盛り上がり、上から見るとやや細長い[2]。背甲の頂部は盛り上がる[2]。野生下では孵化直後からある甲板(初生甲板)が盛り上がる(野生個体では不明瞭な一方、飼育下では顕著に盛り上がる個体もいる)[2]。背甲の色彩は黒や暗褐色で、椎甲板肋甲板ごとに放射状に灰褐色や黄褐色の斑紋が入る[2]。この放射状の斑紋が星の様に見えることが、和名や英名(star=星)の由来になっている[2]。種小名elegansは「優雅な」という意で、背甲の斑紋に由来すると考えられている[2]。椎甲板や肋甲板に入る放射状の斑紋の数は6-12[2]縁甲板には放射状に灰褐色や黄褐色の筋模様が1-4本入る[2]腹甲の色彩は黒や暗褐色で、甲板ごとに放射状に灰褐色や淡黄褐色、黄褐色の斑紋が入る[2]

頭部は中型[2]。上顎の先端は二股か三又に分かれる(一尖の個体や尖らない個体もいる)[2]。四肢はやや頑健で、前肢には先端が尖った大型鱗が5-7列で並ぶ[2]。後肢と尾の間には円錐形の小型鱗が並ぶ[2]。頭部や頸部、四肢、尾の色彩は黄色や黄褐色で、不規則に細かい黒色斑が入る[2]。顎を覆う角質(嘴)や鼓膜、喉の色彩は褐色や灰褐色[2]

卵は長径3.8-5.3センチメートル、短径2.7-3.9センチメートルの楕円形だが、直径3.5-4センチメートルの球状の卵を産むこともある[2]

生態[編集]

主に乾季雨季が明瞭な標高200メートル以下にある環境に生息し、インド南東部ではサバンナや藪地、インド西部とパキスタン南東部では砂漠の周辺にあるステップや藪地、スリランカではサバンナや熱帯雨林に生息する[2]。食物があれば前述した環境を開発した畑、牧草地、プランテーションにも生息する[2]

食性は植物食で、主に、木の、多肉植物、果実などを食べるが、陸棲の巻貝、動物の死骸、家畜の糞などを食べた例もある[2]

繁殖形態は卵生。繁殖期にオス同士が出会うとお互いに体当たりをして争う[2]。雨期に交尾を行う[2]。交尾から産卵まで90日かかることもある[2]。1回に1-10個の卵を年に2-4回に分けて産み[1]、年に23個の卵を産んだ例もある[2]。土壌が堅いため雨期に産卵し、後肢で地面に10-15センチメートルの穴を掘ってその中に卵を産む[2]。卵は主に110-150日で孵化するが、約50日で孵化することもある[2]。これは発生が完了しても周囲の環境が孵化に適するまで幼体が卵の中で待機するためで、雨期になると孵化した幼体が一斉に地表に現れることもある[2]

人間との関係[編集]

カボチャなどを食害する害獣とみなされることもある[2]。一方で住民に餌を与えられたり、野菜の残飯を漁る個体もいる[2]。食用とされることもあるが、一部の民族によって自家採集のみで一般的ではない[2]

都市や農地開発、伐採による生息地の破壊、ペット用の乱獲などにより、生息数は減少している[2]。分布する3国では1970年代半ばに国内法で輸出も厳しく制限し、1970年代後期にはワシントン条約を批准しているため、1980年代には生息地からの正規輸出はほぼ停止(1992年にスリランカから学術用10頭、商業用958頭の輸出例、パキスタンから飼育下繁殖個体、もしくは他国経由で輸出例は3件ある)している[2]。上述のように孵化した幼体は雨期に一斉に現れるため、捕獲が容易だと考えられている[2]。生息地やインドネシア、タイ、日本において密輸が摘発された例もある[2]

ペットとして飼育されることもある。上記のように1980年代には生息地からの正規輸出はほぼ停止しているが、日本国内ではペットショップで見かけられる(2002年に関東、中部、近畿地方の専門店32店舗で行われた調査ではカメ目全種で最も多く30店舗で販売されていた)[3]。 一方で本種の1996-2001年にかけての日本への正規輸入個体数は5,228頭と少なく(1996-2001年にかけての日本へのワシントン条約に掲載されたカメ目の総正規輸入個体数は186,719頭<ヨツユビリクガメが最も多く次いでケヅメリクガメ、ヒョウモンガメ、ギリシャリクガメ、ベルセオレガメ 5種で総正規輸入個体数の約72%に達する>)、密輸・不正取引が続いていることから密輸された個体が流通しているおそれがある[3]。 加えて正規輸入とされる個体も1990年代にはスーダン、マレーシア、ミャンマー、台湾などから、2000-2008年(2009-2010年は正規輸入個体がいない)にはアフガニスタン、ウクライナ、カザフスタン、ブルガリア、ヨルダンなどから輸出されているが、本来分布していないはずの第三国へ密輸された個体がその国での野生個体、もしくは飼育下繁殖個体として流通しているおそれがある[2]

参考文献[編集]

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  1. ^ a b 千石正一監修 長坂拓也編 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、193頁。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al am 安川雄一郎 「旧リクガメ属の分類と自然史1」『クリーパー』第59号、クリーパー社、2011年、51-59頁。
  3. ^ a b 清野比咲子「トラスティック イーストアジア ジャパンレポート -どこに問題があるのか-日本と世界の淡水ガメ・リクガメとの密接な関係-」『ハ・ペトロジー』Vol.3、誠文堂新光社、2005年、132-136頁。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

  1. ^ CITES homepage
  2. ^ The IUCN Red List of Threatened Species
    • Asian Turtle Trade Working Group 2000. Geochelone elegans. In: IUCN 2013. IUCN Red List of Threatened Species. Version 2013.1.