インクカートリッジ

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インクカートリッジInk cartridge)とは、インクを詰めた詰め替え容器のこと。かつては万年筆用のインクタンクのことを指していたが、万年筆の需要低迷と相反するようにインクジェットプリンターの需用量が増加。現在では、プリンターのインクを詰めた容器のことをいうことが多い。レーザープリンターのインク(粉体)はトナーボックスと使い分けられる。日本国内で寡占状態となっているエプソンキヤノン製の多くは、単にインクの容器となっているが、他社製ではプリンターヘッドの機能を付加したカートリッジも見られる。カートリッジは色別に、黒とカラーで別体となっているものが多い。カラーは高機能機種になるほど4~5色と増える傾向にある。

プリンターのインクカートリッジ

目次

[編集] 純正品とサードパーティー品の争い

[編集] 背景

インクカートリッジには、プリンターを製造したメーカーの純正品と不要になった空のカートリッジをリユース(詰め替え)して造られるサードパーティー品がある。純正品は比較的高価と感じられる価格で販売されているが、これはプリンターの販売価格を抑える代わりに、インクの代金に製造コストを上乗せして販売するためとされる。この価格差を埋めるように、廃カートリッジを収集し、インクを詰め替える再生業者が多数発生している。

プリンターメーカーは、サードパーティー品を利用した場合には、たとえ新品の保証期間内においても保証の対象から外すと警告を発しているが、2~3割の価格差(数百円。但し、詰め替え可能な回数などを考慮すると倍以上になる。)は埋めがたく、保証期間経過後はサードパーティー品を利用するというユーザーも多い。

[編集] インクカートリッジ裁判

キヤノンは2002年、東京都豊島区の某業者を特許侵害で提訴した。これは、カートリッジにインクを詰め替える特許を侵害しているとしたものである。2004年に一審判決でキヤノンが敗訴したものの、2006年の二審ではキヤノンが一転して勝訴している。

[編集] コンピューターチップの装着

プリンター製造各社はインクカートリッジ裁判を横目で見るように、インクカートリッジにインク残量を検出するICチップを装着。これはインクを使い切った後に詰め替えたとしても、プリンター側でインクの残量0と判断するため、再利用できない仕組みとして登場した。これに対してサードパーティー側は、ICチップの設定を満タンに戻すリセッターをセットで販売して抵抗している。また、エプソン製のインクカートリッジはICチップに今までに印刷したドット数を記録し、その数でインクの残り残量を算出しており、自然消滅分などを相当多く考慮しているのか、プリントヘッドに気泡が入るのを防ぐため普通に使っているとインク切れの警告が出ても2割、場合によっては3割以上のインクが残っており、空にはならないようになっている、その点で利用者から批判がある。

[編集] リサイクルボックス設置競争

回収箱

サードパーティー品の製造は、不要になった純正インクカートリッジをいかに確保するかが勝負となる(再生業者に零細業者が多いのもこの理由)。

このため、サードパーティー品の駆逐を目指すプリンター製造メーカーも入り乱れて、量販店の店頭ではリサイクルボックス(空きカートリッジ回収箱)の設置競争が行われている。

[編集] プリンターメーカーのインクカートリッジ回収活動

使用済みインクカートリッジ回収に関しては、各メーカーが販売店店頭に回収ポストを設置したり、キヤノンやエプソンではベルマーク運動への参加で教育機関からの回収を行っていたが、2008年4月からはプリンターメーカー6社が協同して「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」を始めることとなった。

この背景には、推定年間2億個が消費されるカートリッジの回収率が10%に満たないといったことや、横浜の電気量販店やパソコンショップにおいて、ネット販売の詰め替えインク専門業者らがプリンターメーカーの設置したインクカートリッジ回収箱から使用済みカートリッジを大量に持ち去ったという一件などがある。こういったことから、プリンターメーカーは日本郵政との協力で全国約3,600の郵便局で使用済みインクカートリッジを回収できるように、この運動を行うこととなった。

参加メーカー 6社
  • エプソン
  • キヤノン
  • ブラザー
  • レックスマーク
  • デル
  • hp


カートリッジは回収後、セイコーエプソンの障がい者雇用施設で仕分け作業を行う。回収、仕分け後のカートリッジの再利用に関しては各社で対応がまちまちであり、例としてキヤノンでは「再び同じインクカートリッジにリサイクルする」(すなわち、純正品としてのリユース)とし、エプソンでは「インクカートリッジに限らず、新しい製品の材料とするマテリアルリサイクル」を行うとしている。

[編集] 外部リンク