イリジウム・ジャズ・クラブ

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イリジウム・ジャズ・クラブ
Iridium Jazz Club.jpg
イリジウム・ジャズ・クラブ(画像中央)
情報
種別 ジャズ・クラブ
開館 1994年12月
運営 シュトゥルム・ファミリー[1]
所在地 ニューヨークブロードウェイ
公式サイト www.iridiumjazzclub.com/
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座標: 北緯40度45分43秒 西経73度59分01秒 / 北緯40.761828度 西経73.983566度 / 40.761828; -73.983566

イリジウム・ジャズ・クラブの位置
イリジウム・ジャズ・クラブ
ニューヨーク市内の位置

イリジウム・ジャズ・クラブ(Iridium Jazz Club)は、ニューヨークブロードウェイジャズ・クラブ(Jazz club)。現在の店はブロードウェイの一等地にあり、数多くの一流ジャズ・ミュージシャンが出演してきたことで知られる。晩年のレス・ポールは、ここに毎週出演を続けていた[2]。このほか、ジョン・コリアーニ(John Colianni)やミンガス・ビッグ・バンドなどが毎週出演していたことがある[3]

歴史[編集]

イリジウム・ジャズ・クラブは、カバー・チャージ(Cover charge)を抑えた店として、1994年1月に、63丁目と8番街の交差点で開店した[4]。この最初の場所では、イリジウム・ルーム・ジャズ・クラブ(Iridium Room Jazz Club)として知られていたが、これはリンカーン・センターの筋向かいにあるイリジウム・レストランの地下だったことから付いた名だった。開店当初は、「第一線ではなく、それに次ぐレベルのトラディショナルやスウィング・ジャズのミュージシャンたち」をブッキングしていた。自らブッキングも行うクラブの経営者ロナルド・スタームは『ニューヨーク・タイムズ』紙に、「トランペットのマーカス・プリンタップ(Marcus Printup)や、(ピアノの)サイラス・チェストナット(Cyrus Chestnut)、(ドラムの)カール・アレン(Carl Allen)のような人たちに出演してもらえるようになりたい」と述べていた。目的は、「伝説的なミュージシャンたちにも登場してもらいつつ、若い、主流のミュージシャンたちに」チャンスを与えることにあった[5]。開店当初には、地元の無名なジャズ・グループやソロ・アーティストにも、聴衆の前で演奏する機会を与えられていた[6]。この最初の場所では、3回の改装が行われた後、2001年8月に、クラブは現在地であるブロードウェイ1650番地(51丁目角)に移転した[4]

ニューヨークの他のジャズ・クラブとは異なり、現在も営業を続けていられるのは、観客数の拡大に合わせて大規模な改装を重ねてきたことが一因になっている[6]。イリジウムでのライブ録音盤がリリースされる例も、ケニー・ギャレット(Kenny Garrett)、ジャッキー・テラソンチャーリー・ヘイデンケニー・バロン(Kenny Barron)、ベニー・カーター(Benny Carter)、ザ・ジャズ・メッセンジャーズ(アート・ブレイキーの創始したグループで、ブレイキーの死後も活動を続けている)、スウィーツ・エディソンクラーク・テリー(Clark Terry)[6]、さらにはジャン=ミシェル・ピルク(Jean-Michel Pilc)など、多数ある。ランディ・ブレッカーは、2005年に、弟マイケル・ブレッカーと共演したイリジウムでのライブ盤『Some Skunk Funk』を発表している(ブレッカー・ブラザーズ名義ではないが、公式盤では最後の共演)。

伝説のギタリスト、レス・ポールは、1995年から[4]94歳で亡くなった2009年まで[7]毎週月曜日に、イリジウムで「レス・ポール・ナイト」と題したライブを続けていた。このライブでは、しばしば有名ミュージシャンが飛び入りで参加することがあった(レスポール#エピソード)。レス・ポールの死去後、月曜日には「レス・ポール・ギター・マンデイズ」と称して、ギタリストをフィーチャーしたイベントが続けられている[8]

ミンガス・ビッグ・バンドは、2004年11月から2008年9月まで、イリジウムに毎週出演していたが、その後は別のジャズ・クラブ「ジャズ・スタンダード」に移動した[9]

批評界からの評判[編集]

ニューヨーク』(New York)誌の評「イリジウムは1920年代や1930年代の平穏なジャズの時代を再現しようと最善の努力をしている。確かに、空気はもはや煙草の煙でくすんではいないが、装飾にはかつてあった時代の影が落ち、たとえ隣席のヨーロッパから来た観光客と膝がすり合っても、本物のジャズ好きたちはそんな細かいことは気にもとめず、この業界で最も名の売れた手練の演奏を熱心に聴くのである。ヴォーカルのジミー・スコット(Jimmy Scott)、ギターのマイク・スターン、サキソフォンのファラオ・サンダース、そしてミンガスのレガシー・バンド。まだまだ他にもいる。[10]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ Weddings: Kimberly Nguyen, Ronald Sturm”. The New York Times (1998年9月27日). 2009年11月15日閲覧。 “The bridegroom, ... his parents and his brother, Kenneth Sturm, own four restaurants in New York, including Merlot and Iridium, a jazz club.”
  2. ^ Guitar hero Les Paul ready for Rock Hall tribute”. AP Recording News. the Insider (2008年11月7日). 2010年3月1日閲覧。
  3. ^ Calendar from allaboutjazz.com
  4. ^ a b c Iridium Jazz Club”. All About Jazz-New York. allaboutjazz.com (2002年11月). 2009年11月15日閲覧。 “Iridium is perhaps most famous for its relationship with guitar legend Les Paul, who has been performing Monday nights at Iridium since April 1995.”
  5. ^ Peter Watrous (1994年4月15日). “Critic's Notebook: Jazz With Pizazz — A New Generation of Clubs”. The New York Times. 2009年11月15日閲覧。 “The booking policy is enlightened, if not yet so well executed, and the roster includes traditional, swinging jazz musicians of the second or third level. Mr. Sturm said he was dedicated to bringing in younger musicians who are less well known but on their way up. "I want to hire people like the trumpeter Marcus Printup, or Cyrus Chestnut or Carl Allen, because I owe it to jazz to present younger, mainstream musicians and give them a chance," he said. "I'll be booking the legends, but the majority will be the young, exciting players who will attract both an audience of knowledgeable jazz fans and also give the tourists who come in a real show."”
  6. ^ a b c History from the Iridium Jazz Club website
  7. ^ Les Paul & His Trio (from 06/14/04 to 08/17/09)”. Eventsource. The New York Times. 2009年11月15日閲覧。
  8. ^ Les Paul Guitar Mondays
  9. ^ Mingus Big Band
  10. ^ Iridium Jazz Club: Critic's Pick”. New York magazine. 2009年11月15日閲覧。

外部リンク[編集]