イノセント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
イノセント
L'innocente
監督 ルキノ・ヴィスコンティ
脚本 スーゾ・チェッキ・ダミーコ
エンリコ・メディオーリ
ルキノ・ヴィスコンティ
原作 ガブリエーレ・ダヌンツィオ
製作 ジョヴァンニ・ベルトルッチ
出演者 ジャンカルロ・ジャンニーニ
ラウラ・アントネッリ
ジェニファー・オニール
音楽 フランコ・マンニーノ
撮影 パスクァリーノ・デ・サンティス
編集 ルッジェーロ・マストロヤンニ
配給 イタリアの旗 チネリッツ
日本の旗 日本ヘラルド映画
公開 イタリアの旗 1976年5月18日
日本の旗 1979年3月31日 (修正版)
上映時間 129分
製作国 イタリアの旗 イタリア
フランスの旗 フランス
言語 イタリア語
テンプレートを表示

イノセント』 (イタリア語: L'innocente) は、ルキノ・ヴィスコンティ監督による1976年イタリアフランス合作映画である。フランス語題は L'Innocent である。

日本語タイトルは「イノセント:(形容詞)無垢な」と英語読みになったが、オリジナルタイトルは(イタリア語にしろフランス語にしろ)形容詞に定冠詞がついているのでこの形容詞は名詞化されている。意味としては原作同様「罪なき者」である。つまり、この物語では主人公に殺される幼子を指している。

概要[編集]

ガブリエーレ・ダヌンツィオの長編小説『罪なき者』(L'innocente )が原作。映画の冒頭で捲られている書物は刊行当時の同書。『ルートヴィヒ』撮影中に心臓発作で倒れたヴィスコンティが、その後残った左半身マヒのまま車椅子に乗りながら演出を手掛け、ダビングの完成を待たずに逝去したため、遺作となった。

脚本を共同執筆したスーゾ・チェッキ・ダミーコは『ベリッシマ』以来のヴィスコンティの協力者である。途中『地獄に堕ちた勇者ども』、『ベニスに死す』には不参加であったが、『ルートヴィヒ』からは再び共同執筆に加わった。『若者のすべて』以来のエンリコ・メディオーリも、途中『異邦人』、『ベニスに死す』には不参加であったが、ヴィスコンティの最終作である本作まで、脚本への協力を惜しまなかった。

近年、同作のオリジナルネガは保存状態が悪く経年劣化が見られたが、『山猫』同様ジュゼッペ・ロトゥンノの監修により復元が行われ、2002年に作業が完了した。

日本ではヴィスコンティ没後の1979年に公開されるが、男性性器などに修正が加えられていた。2006年にヴィスコンティの生誕百年祭特集として上記の修復版が『イノセント【完全復元&無修正版】』として公開された。

相違[編集]

この映画は、ヴィスコンティやスーゾ・チェキ・ダミーコの意図によって施された原作との相違が見られる。

  • 不倫相手
トゥリオの不倫相手テレーザ、及びジュリアーナの不倫相手フィリッポは、映画と比べると小説では殆ど出番がない。特にテレーザは、小説では物語の冒頭で別れたことになっている。また、映画ではトゥリオがフィリッポの裸体を嫉視する場面があるが、小説では彼の肉体は貧弱なものとして描かれている。
  • 子供
ジュリアーナは自分が産んだ赤子に、小説では深い愛を注いでいるが、映画ではわざと邪険に扱っている。
  • 結末
小説はトゥリオが子供を殺し、その葬式の描写で物語が終わる。しかし、映画では彼がジュリアーナとテレーザの両方から見捨てられ、ピストル自殺を遂げるという最期になっている。

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

関連書籍[編集]

ヘラルド・エンタープライズ刊、1979年/ヘラルド映画文庫、1982年

外部リンク[編集]