イタリアのスポーツ

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ここでは、主にイタリア国内のスポーツ事情について記述する。なお、競技そのものに関する詳細な記述に関しては個別の項目を参照の事。

サッカー[編集]

サッカーにおいては、一時「世界最強リーグ」の異名を取り、現在もプレミアリーグイングランド)、リーガ・エスパニョーラスペイン)と並ぶ世界トップレベルのリーグであるセリエAを抱えるだけに、サッカーイタリア代表は欧州の中でもトップクラスの実力を持つ。FIFAワールドカップでは過去4回優勝(1934年1938年1982年2006年)・2回準優勝(1970年1994年)を飾っている。しかしUEFA欧州選手権では優勝は1968年の1回のみ、準優勝も2000年2012年の2回と、ワールドカップと比べるとあまり相性が良くない。

ただ一方でスキャンダルや事件も少なくない。特に2006年には「カルチョ・スキャンダル」として世界的な話題となる事件に発展し、ユヴェントスが二部リーグのセリエBに降格、ACミランフィオレンティーナラツィオの3チームが勝ち点を剥奪されるといった結果となった。また近年はサッカーの試合中やその前後にスタジアムやその周辺でサポーターによる暴動が起きることがあり、中には死者が出るケースに発展するものもある。

自転車競技[編集]

サッカーに次ぐ人気を誇り[1]、後述する通り、数多の名選手を輩出している。

ジロ・デ・イタリア(以下、ジロ)を開催していることで名高い。とりわけ山岳コースにおいては、ツール・ド・フランスよりも難度が高いと言う声もあるほどである[2]。したがって、同一年度において、ジロとツールを制した選手は、カンピオニッシモ[3]と讃えられ、また日本では、両方のレースを制覇した場合には、ダブルツール[4][5]といって讃えている。

そのダブルツールを最初に達成したのがファウスト・コッピ1949年1952年に達成。また同一年度でこそないが、コッピの宿命のライバルであり、また良き友でもあったジーノ・バルタリも両方のレースで総合優勝を果たしている。

また、ジロにおけるイタリア国籍選手の優勝回数は実に65回を数え、2位のベルギーの7回を大きく上回っている。したがって、グランツール全体における優勝回数については、当国がトップである[6]。また、世界自転車選手権・エリート個人ロードレースの優勝回数も19回を数え、ベルギー(25回)に次ぐ。

上記2人以外にも著名選手が目白押し。史上初のジロ総合3連覇を達成したカルロ・ガレッティコスタンテ・ジラルデンゴ、ジロ初の総合5回制覇を達成したアルフレッド・ビンダ、ツール総合連覇を果たしたオッタビオ・ボテッキアなど、世界的名選手が各年代で次々に登場。またアントニオ・マスペスの出現により、トラックレースにおいても、1950年代から1970年代前半頃まで世界トップクラスの実力を堅持し続け、またこの当時、ロードレースも含めて、世界最強の自転車競技王国とも謳われた[7]

その後、ベルギーエディ・メルクス[8]フランスベルナール・イノースペインミゲル・インドゥラインら、他国の選手の後塵を拝するケースが多くなったが、メルクス黄金時代にしばしジロや世界選手権で撃破したフェリーチェ・ジモンディは、史上2人目のグランツール完全制覇を果たした。またマルコ・パンターニ1998年にジロ、ツールのダブルツールを達成するなど、節目節目でビッグタイトルを獲得している。

そして1997年から2007年まで、11年連続でジロについては当国国籍選手が総合優勝を果たした。一方で、ドーピング違反による出場停止例は枚挙にいとまない。したがって、イタリア自転車競技界ではドーピング違反選手に対する制裁措置が厳しく、例えば、アレハンドロ・バルベルデはスペイン国籍選手でありながら、スポーツ仲裁裁判所(CAS)から2年間の出場停止処分が下されるきっかけとなったのは、イタリアオリンピック委員会から受けたイタリア領域内レース出場停止処分である。

モータースポーツ[編集]

イタリアではモータースポーツ人気も高く、かつては本来「1国1開催」が原則のF1においても、イタリアGP以外に隣国のサンマリノの名義を借りたサンマリノGPが開催され、例外的に実質的な「1国2開催」が定着していたほか[9]ロードレース世界選手権(MotoGP)に代表される二輪ロードレース人気も高い。

選手個人としては二輪ライダーに有名選手が多く、古くはカルロ・ウビアリジャコモ・アゴスチーニマルコ・ルッキネリフランコ・ウンチーニなど、最近ではマックス・ビアッジルカ・カダローラロリス・カピロッシなどの世界チャンピオンを輩出している。特にバレンティーノ・ロッシはMotoGPの最高峰クラス(GP500クラス→MotoGPクラス)で過去6回の世界タイトルを獲得しており「史上最強のライダー」と称される。

一方で四輪のレーシングドライバーとしては、1950年に初代F1チャンピオンに輝いたジュゼッペ・ファリーナ1952年1953年のF1チャンピオンであるアルベルト・アスカリといった人材を輩出しF1草創期をリードしたが、その後F1チャンピオンは現れていない。ただF1ドライバー自体の数は非常に多く、2009年現在もヤルノ・トゥルーリジャンカルロ・フィジケラの2人がレギュラードライバーとしてF1に参戦している。

またマシンの開発面でも、F1の歴史をリードしてきたスクーデリア・フェラーリや、「最弱チーム」と揶揄されながらも20年以上に渡りF1に参戦し続けたミナルディ、そしてそのミナルディを買収した後身チームであるスクーデリア・トロ・ロッソなど多くのチームがイタリアを本拠地としている。F3において寡占的地位を占めているダラーラフォーミュラ・ルノー用シャシーの製造で知られるタトゥースなどもイタリア企業であり、モータースポーツにおけるイタリアの重要度は高い。

競馬[編集]

イタリアは競馬も盛んな国である。イギリス・フランス等と比べると近代競馬の開始は遅れたものの、現在も国内で複数のGI競走が開催されており、ジョッキークラブ大賞ミラノ大賞典等は日本でも比較的知られた競走である。

ただし近年は不況の影響から売上が減少傾向にある。運営母体の杜撰な組織運営も問題視され、2010年にはサンシーロ競馬場カパネッレ競馬場というイタリアの二大競馬場での開催が一時困難な状況に追い込まれた[10]2012年1月にはイタリアの競馬統括機関(日本のJRAに相当する機関)であるASSI(Agenzia per lo sviluppo del settore ippico)が、イタリア国内の全競走について一律40%賞金をカットする方針を打ち出したが、これに反発する騎手調教師・競馬場職員らがストライキを起こし、競馬の開催が全面ストップ[11]。その後競馬開催は再開されたものの、賞金の支払いが全面ストップするなど問題は依然継続している(詳細はイタリアの競馬#経営問題を参照)。

バレーボール[編集]

イタリアはバレーボールも盛んで、特にトップリーグであるセリエAは、世界的に見ても非常に珍しい「バレーボールのプロリーグ」である。この他カップ戦であるコッパ・イタリアなど多くの大会が行われている。日本からも大林素子吉原知子などといったトップ選手がイタリアに渡りプレーしていたことがある。

イタリア代表も男子女子共に世界選手権や欧州選手権の優勝経験があり、欧州の強豪チームの一角を占める。

登山[編集]

北にはアルプス山脈、本島にはアペニン山脈、その他エトナ山などイタリアは様々な山岳地域に恵まれているので登山も盛んである。モンブラン初登頂をし、近代登山を築いたJ・バルマM・G・パカールなどをはじめ、ラインホルト・メスナーやスキー登山家でもあるマッテォ・ペドリアーナグイド・ジャコメッリなどが有名。日本ではマイナーな山スキーの大会が冬頻繁に行われており、南チロルアオスタを中心に上記の山脈に近い地域では山スキーのメッカである。上記のペドリアーナ、ジャコメッリもその中の一人。

脚注[編集]

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  1. ^ テレビ等の視聴者数等を踏まえると、モータースポーツのほうが人気が高いという声もある。
  2. ^ 2007年のジロ・デ・イタリアは第17ステージで距離10km、平均斜度11.9%、最大斜度22%というゾランコン山への登り坂が設定された。これはツール・ド・フランスで有名なラルプ・デュエズと比較して距離こそやや短いものの、平均斜度は1.5倍、最大斜度は約2倍となっている。
  3. ^ 参考文献:名選手たちの物語
  4. ^ 例えば、かつてベースボールマガジン社より発刊されていた、「自転車競技マガジン」において、ベルナール・イノーが1985年のジロ・デ・イタリアとツール・ド・フランスを制した際の表紙の表記としても用いられていた。
  5. ^ 参考文献:サイクリングタイム2005年12月6日号
  6. ^ イタリア国籍選手のグランツール総合優勝回数は、2008年現在76回(内訳、ジロ65、ツール9、ブエルタ4)。2位フランスの51回(内訳、ジロ6、ツール36、ブエルタ9)大きく上回る。
  7. ^ 例えば、第二次世界大戦後に開催された夏季オリンピックにおける金メダル数を例に取ると、ロンドン2、ヘルシンキ2、メルボルン3、ローマ5、東京3となっており、ロンドン以外の大会では、金メダル獲得数国別ランキングではトップだった。
  8. ^ メルクス自身の黄金時代、イタリア籍チームのモルテニに在籍していた。
  9. ^ ただしサンマリノGPは2006年を最後に開催を終了している。
  10. ^ 【コラム】日本だけじゃない競馬不況の波が… - UMAJIN・2010年2月23日
  11. ^ イタリア競馬、予算削減に抗議するストライキで開催停止 - ジャパン・スタッドブック・インターナショナル 2012年1月26日

関連項目[編集]

執筆の途中です この「イタリアのスポーツ」は、イタリアに関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正等して下さる協力者を求めていますP:イタリア/PJイタリア)。