イスタンブール・シンバル

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イスタンブール・シンバルは、トルコ共和国イスタンブル市で製造されるシンバルのブランド。

概要[編集]

オーケストラ吹奏楽で使用される「合わせシンバル」、ドラムセットなどに組み入れられる「クラッシュシンバル」等を製造。今日ではイスタンブール・アゴップ (İstanbul Agop) 社とイスタンブール・メフメット(メメット) (İstanbul Mehmet) 社の2社に分かれている。

今日の西洋音楽で使われるシンバルはトルコから伝わったものであり、オスマン帝国時代には、首都イスタンブールでアルメニア人を中心とするシンバル職人の手によって製造されていた。イスタンブール・シンバルを含むトルコのシンバル工房はその伝統を継承することをうたい、今日も職人が完全手作業でハンマー打ちによってシンバルをつくっている。

歴史[編集]

イスタンブール・シンバルは、イスタンブールのアルメニア人シンバル職人、ジルジャン(ズィルジアン)一族の系統に属する。ジルジャン一族のシンバルメーカーは、20世紀の始めにアメリカのA・ジルジャンとトルコのK・ジルジャン(K・ジルジャン・イスタンブール)に分かれたが、1970年代にK・ジルジャンがA・ジルジャンに買収された上、トルコ工場は閉鎖され、K・ジルジャンブランドの製品(K・ジルジャン・コンスタンチノープル)の生産もアメリカに移された。

このとき、K・ジルジャンのシンバルをつくっていたトルコ在住の職人アゴップ・トムルジュック (Agop Tomurcuk) とメフメット・タムデエル (Mehmet Tamdeğer) は、K・ジルジャン・イスタンブールの職人を集めてイスタンブール・シンバル社を設立し、イスタンブールでK・ジルジャン社の技術を受け継いだシンバル製造を再開した。同社のシンバルはすぐに海外へ輸出され、イスタンブールのブランド名で有名になった。

1996年7月、共同経営者のひとり、アゴップ・トムルジュックが亡くなったのをきっかけに、メフメット・タムデエルは自分の名前を冠したイスタンブール・メフメットをブランド名とした。一方、アゴップ・トムルジュックの遺族も職人を集めて独立、イスタンブール・アゴップを設立、イスタンブール・シンバルのブランドは2社に分かれて現在に至る。

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