イギリス王室

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イギリス王室(イギリスおうしつ、British Royal Family)は、イギリス国王とその家族・親族(王族)で構成される集団を言う。

目次

[編集] 王族

王族の範囲に関する明確な法的定義は存在しないが、少なくとも His/Her Majesty(HM, 陛下)や His/Her Royal Highness(HRH, 殿下)の敬称を持つ人は、一般的に王族であると考えられている。そこで有力な指針のひとつとされているのが、1917年11月にジョージ5世により発表された、王子・王女の身分と陛下・殿下の敬称の運用方針を定めた勅許状である。これによると、王子・王女の身分と陛下・殿下の敬称は、国王、国王の子供、国王の息子の子、プリンス・オブ・ウェールズの長男の長男に与えられるものとされている。

また、これらの敬称を持つ男性王族と結婚した女性は、夫の爵位称号に対応する夫人としての称号を与えられ、陛下や殿下の敬称を冠して呼ばれる。一方、女性王族と結婚した男性は、特別に爵位・称号を賜らない限り、称号や王族特有の敬称を名乗ることができない。エリザベス2世の夫であるフィリップは、結婚時にエディンバラ公爵位と殿下の敬称をエリザベス2世の父、ジョージ6世から賜り、エリザベス2世から「prince」の称号を授けられたため、His Royal Highness The Prince Philip, The Duke of Edinburgh(エディンバラ公爵フィリップ王子殿下)と呼ばれる。しかし、アン王女の夫であるティモシー・ローレンスは、結婚時に特別の爵位や敬称を賜っていないため、結婚後も軍人としての肩書きであるVice-Admiral(海軍中将)で呼ばれている。

これらの敬称の使い分けは次のようになる。

  • His Majesty - 男王
  • Her Majesty - 女王、男王の妻
  • His Royal Highness - 王子(国王の息子、国王の息子の息子、ウェールズ公の長男の長男)
  • Her Royal Highness - 王女(国王の娘、国王の息子の娘)、王子の妃

[編集] 狭義の王族のリスト

英国で2008年2月現在、陛下または殿下の敬称を名乗っている、もしくは名乗る権利がある人々は、次の通りである。女王のみが Her Majesty を冠して呼ばれ、その他はウェセックス伯爵嬢ルイーズを除き His/Her Royal Highness の敬称を冠して呼ばれている。エディンバラ公爵は、1917年の勅許状が定めるプリンスではないが、特別に出された勅許状により1947年に殿下の敬称を、1957年にプリンスの身分を賜った。

ウェセックス伯爵夫妻の長女ルイーズは、1917年の勅許状によると、王女の身分と殿下の敬称を名乗る権利を持っているが、The Lady Louise Windsor(ルイーズ・ウィンザー令嬢)という一般的な伯爵の娘としての呼称で呼ばれている。これは、ウェセックス伯爵夫妻の結婚時に、夫妻の希望を汲む形で、女王が「ウェセックス伯爵夫妻の子供は、王子・王女の身分と殿下の敬称を名乗らない」と宣言したからである。

なお、ウェセックス伯爵夫妻には12月17日にジェームズ・ウィンザーが誕生。Viscount Severn(セヴァン子爵)を襲爵した。上記の宣言に従えば、ジェームズも王子・殿下と呼ばれることはない。

王子・王女と結婚したが、その後離婚した人々は、以下の通り。

なお、チャールズ(ウェールズ大公)の最初の妻で1996年に離婚したダイアナ(故人)は、離婚後もイギリス王室の一員であるとみなされ、王族としての責務を果たした。王室は、彼女が「ウェールズ大公妃」(プリンセス・オヴ・ウェールズ)を名乗り続けること、そしてケンジントン宮殿に住み続けることに同意した。

[編集] 広義の王族のリスト

次の人々は、1917年の勅許状によると、王子・王女の身分が与えられず、殿下の敬称を名乗る権利がなく、実際に名乗っていないが、王族として扱われることがある。

  • リチャード王子(グロスター公爵)の子供とその家族

[編集] 関連項目

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