イエローカード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

イエローカードを提示する審判

イエローカードとは一部のスポーツにおいて悪質な反則、行為を行った選手に対して審判が警告を宣するときに提示する黄色カードの事である。単にイエローと言って表すこともある。

主にサッカーで見られるが、他のスポーツでも同様に「警告」の意味付けで用いられることがある。また「イエローカード」の語自体が一般化して「次に同じ事を行えば何らかの措置をとる」というニュアンスを持って使われることも多い。

かつては同様の警告・退場処分は主審の口頭によって行われていたが国際試合の多いサッカーでは言葉が通じないことがままある。退場処分を下したにも関わらず、その意図が理解されずにプレーを続行する選手がいたというミスが生まれた。そこで見てすぐに理解できるようにカードが導入された。

目次

[編集] サッカー

[編集] ルール上の規定

警告者に対してイエローカードを提示する規定はサッカーのルールとなるLaws of the Game日本サッカー協会では「サッカー競技規則」)の第12条、ファウルと不正行為Fouls and Misconduct)の中で規定されている。ファウル (サッカー)も参照の事。

[編集] イエローカードが提示される反則

競技者が次の7項目の違反を犯した場合、警告を与えイエローカードを示すと規定している。

  1. 反スポーツ的行為を犯す
  2. 言葉または行動によって異議を示す
  3. 繰り返し競技規則に違反する
  4. プレーの再開を遅らせる
  5. コーナーキック、フリーキックでプレーを再開するとき、規定の距離を守らない
  6. 主審の承認を得ずにフィールドに入る、または復帰する
  7. 主審の承認を得ずに意図的にフィールドから離れる

[編集] 警告とイエローカード

イエローカードは前述の通り主審が警告を与えた時に示される物であって、警告自体ではない。当該選手やその他の選手、監督、コーチ、副審、観客などはこれにより明確に当該選手が警告されたことを知るのである。

ただしサッカーの話題で「イエローカード」という言葉は「警告」と同義で扱われることが殆どである。

例えばリーグ戦など複数の試合で構成される大会では通常、各試合で受けた警告の数を累積してカウントし一定数(大会によって異なる)に達すると出場停止処分などが課せられる。規則上カウントされるのは警告でありイエローカードではない。ただし、一般的な会話やテレビ解説などでは「何々選手は、何枚目のイエローで次節出場停止」の様に言われる。

また、「同じ試合の中で2つ目の警告を受ける」と「退場を命じ」られ「レッドカードを示」されるが(競技規則第12条)、これも「2枚目のイエロー」などと言われることが多い。尚、この場合、主審は一方の手でイエローカードを示した後、もう一方の手でレッドカードを上にあげて示し2つ目の警告による退場であることを示す。

[編集] その他のスポーツ

[編集] ラグビー

ラグビーでは悪質な反則や同じ反則を繰り返した選手に対して、イエローカードが提示される。サッカーとは異なり10分間の退出を命じられ、これをシンビン(Sin Bin。Sin=違反+Bin=置場)と呼ぶ。同一試合で2度またはレギュレーション内で3度繰り返すと、レッドカード(退場)となる。

なお、ゼブラカードが設けられて以降はゼブラカードを提示された側のチームの全選手がカード提示を受けたと看做される。

[編集] バレーボール

バレーボールでは審判に暴言をはいたり、行動が悪意な行為とみなされた選手・監督・コーチなどのベンチスタッフに対してイエローカードが提示される。意味はサッカーのルールと同じく警告を意味する。また相手チームには1点が加算され、サーブ権も相手に移るルールとなっている。レッドカード(一時退場)も同様に存在する。イエローカードとレッドカードが同時に提示された場合は、永久退場となる。

[編集] ビーチバレー

バレーボールと類似のスポーツであるビーチバレーでも、反スポーツ的行為に対してイエローカードが用いられる。ただしイエローカードはあくまで警告の意味で提示され、罰則はない。

[編集] ホッケー

フィールドホッケーでは危険・不当な行為もしくは故意の反則があった場合、反則の度合いに応じてイエローカードが提示されることがある。イエローカードは5分間以上(審判が指定した時間)の一時退場を意味する(この他に警告を示すグリーンカード、永久退場を示すレッドカードが用いられる)。

[編集] バドミントン

バドミントンでは、公式競技規則において「不品行な振舞い」が定義されている。これに最初に違反した場合、警告となり主審がイエローカードを提示する。罰則はない。不品行の度合いに応じて、レッドカード(フォルト)およびブラックカード(失格)も用いられる。

[編集] 卓球

卓球では定められた時間以外でコーチが選手に対してアドバイスを与えた場合、審判がイエローカードを提示して警告する。レッドカード(退場)も用いられる。

[編集] ハンドボール

ハンドボールでは4種類の罰則(警告、退場、失格、追放)のうち警告で出され、危険な反則やスポーツマンシップに反する行為と審判が判断した場合に提示される。

[編集] フットサルとビーチサッカー

サッカーに類似したスポーツであるフットサルおよびビーチサッカーでも、同様にイエローカードのルールが定義されている。運用方法はサッカーとほぼ同様である。

[編集] K-1

K-1においてもイエローカードのルールが定義されている。

当初は警告処分を表し1試合で2枚もらうとレッドカードを提示され減点となっていたが、2005年のルール改正後は減点を表し3枚もらうとレッドカードを提示され失格となる。

[編集] 関連項目