イエメンの文化

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イエメン文化は古くよりイスラム教に影響を受けてきた。イエメンはアラビア半島の南西の先端にあり、アフリカとも近いことから付近の国家とは異なる独自の文化が育まれてきた。


サアダ英語版の伝統舞踊

イエメンの音楽界はアラブ世界に有名音楽家を多数輩出している。多くのイエメン・ユダヤ人が20世紀にイスラエルミュージカルで活躍した。アラブ世界では、イエメンは長きに渡り文化の中心地となってきた。

イエメンの国歌はアブドッラー・アブドゥルワッハーブ・ノウマーンアラビア語版作詞の「連合共和国」である。

UNESCOは2003年11月7日にサナアの「アル・ギーナ・アル・サヌアーニー (al-Ghina al-San'ani)」と呼ばれる詩歌の伝統を人類の口承及び無形遺産の傑作に登録した。

宗教[編集]

ザビードのモスク

イエメンの宗教としてはスンナ派シーア派というイスラム教の2大勢力がある。イエメンのムスリムの約52%スンナ派であり、46%がシーア派である。スンナ派内の多数派はシャーフィイー学派だが、マーリク学派ハンバル学派といった学派の者もいる。シーア派内の多数派はザイド派英語版(五イマーム派)であり、他に十二イマーム派イスマーイール派といった学派のものがいる。(シーア派#信徒分布も参照)

スンナ派は南部、南東部に多い。ザイド派は北部、北西部に多く、十二イマーム派やイスマーイール派の支持者はサナアマアリブといった中心地域に多い。大都市では様々な宗派のコミュニティがある。

イエメンの1%以下の人々は非ムスリムであり、その内訳はヒンドゥー教キリスト教ユダヤ教無神論者である。イエメン国内には約3,000人のキリスト教信者、400人のユダヤ教信者がおり、一番信者が少ないのはヒンドゥー教である。憲法を含む一切の法律において信教の自由は保証されていない。しかし、イエメンの国家政策では宗教の自由な実践が黙認されている。

料理[編集]

「ファトゥート」、卵とともにパンを揚げた料理

イエメン料理は広く知られている中東の料理とは全く異なり、イエメン国内でも地域ごとに僅かな差がある。イエメン料理は食習慣全般に渡って、オスマン帝国時代の影響を大きく受けている。

鶏肉羊肉は高価な牛肉よりも頻繁に食される。魚介類もまた料理の対象となり、特に海に面した地域で食卓に上ることが多い。

チーズバター、その他の乳製品はイエメンの食事においてあまり一般的とはいえない。しかし、バターミルクは放牧などが行われ取得が容易な地域では日常的に使用されている。香り付けとして最も一般的に使用されている脂質は植物性脂肪ギーであり、「セムン (semn)」と呼ばれる澄ましバター英語版ペイストリーに頻繁に用いられる。

各地域ごとに独自の食事文化があるなかで、サルタは国民食と呼べるものである。この料理のベースになるのは「マラク (maraq)」と呼ばれるトルコ起源の茶色のシチュー、フェヌグリークを水に漬けペースト状にしたもの、そしてサハーウィク英語版 (唐辛子トマトニンニクハーブをベースにして作成されたサルサソース)である。イモスクランブルエッグ野菜は「サルタ」の材料として一般的な素材である。サルタはイエメンの薄焼きパンのマルージュに浸して手食する。

シャクシューカはイエメンで人気のある料理である。シャクシューカの材料はトマトピーマン玉ねぎ、そして香辛料 (クミンターメリック唐辛子を入れることが多い)であり、通常イエメンの薄焼きパンもしくは白パン英語版とともに供される。

他に人気のあるイエメン料理としては以下のようなものがある: アシード英語版ファハサ英語版サリード英語版、サマク・モファ、マンディー英語版ビリヤニ、ファッターフ、シャフート、ファトゥート英語版

ミルクティー (チャット使用後に飲用), 紅茶 (カルダモンクローブミントを入れた紅茶)、キシュル英語版 (コーヒー豆の殻を絞ったもの)、カフワ (コーヒー)、カルカディン (乾燥したハイビスカス[要曖昧さ回避]の花を煎じたもの), ナケー・アル・ザービブ英語版 (レーズンの入った冷たい飲み物)、ディブア英語版 (ネクターの一種)などがイエメンで人気のある飲み物である。マンゴーグァバジュースもまた人気がある。

マルージュ英語版ラホーハはイエメン料理で最も人気のある薄焼きパンである。マルージュはフール・ミダミス英語版のような料理と共に食べることが多い。 (ライス・アンド・ビーンズと同じ形態で出される) ラホーハはライスと同様、カレーシチュー、イエメンのスープとともに


スポーツ[編集]

サッカーはイエメンで最も人気のあるスポーツである。サッカーイエメン代表FIFAAFCが主催する国際大会に参加している。イエメン国内の最上位サッカーリーグであるイエメンリーグには現在14のプロサッカークラブが所属しており、国内リーグとともに国際大会へも参加している。

イエメンの山はアウトドアスポーツを行う上で良い条件の場所が多数あり、サイクリングロッククライミングハイキングスキー登山といったレクリエーション[要曖昧さ回避]が行われている。標高5000mを超える山がそびえるサラワート山脈英語版ナビー・シュアイブ山への登山・ハイキングツアーは特定のシーズンに行われ、様々な国の登山家が訪れている。

アデン湾ソコトラ島ではウォータースポーツを楽しむことも可能であり、サーフィンボディボードセーリング水泳スキューバダイビングといったレジャーが行われている。ソコトラ島には世界で有数のサーフィンに適した土地として世界中のサーファーが集まる。

教育[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]