イェジー・セムコフ

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イェジー・セムコフ(Jerzy Semkow, 1928年10月12日 ラドムスコ - )は、ポーランド人指揮者。現在はフランス帰化パリに住んでいる。

1954年から1956年までレニングラードにおいてエフゲニー・ムラヴィンスキーの助手ならびに側近だった。ボリショイ劇場の指揮者に任命されるまでに、エーリヒ・クライバーブルーノ・ワルターにも師事している。その後は西欧のさまざまなオーケストラの常任指揮者や芸術監督を歴任し、ポーランド国立歌劇場デンマーク王立劇場ローマ・イタリア放送管弦楽団を指揮した後、渡米してロチェスター・フィルハーモニー管弦楽団セントルイス交響楽団を結束させた。ヨーロッパの最も栄れある舞台においても、時にオペラを、時に交響楽を指揮している。

セムコフは、フランス政府から芸術勲章を、ワルシャワ・ショパン音楽院からは名誉博士号を、ポーランド政府からは芸術栄誉賞メダル(pl:Medal Zasłużony Kulturze Gloria Artis)を授与された。

イェール大学ニューヨークマンハッタン音楽学校においてマスタークラスを主宰し、後進を指導してきた。

演奏曲目はかなり幅広く、モーツァルトからシマノフスキにまで及ぶ。ベートーヴェンシューマンブラームスといったドイツロマン派音楽だけでなく、ロシア国民楽派も得意としている。モーツァルトの解釈は精彩に富み、推奨に値する。セムコフの棒さばきは堅牢で精確で力強いが、ソ連の大指揮者の系譜にあって、音色ニュアンスについて優れた感覚を発揮している。