イイギリ

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イイギリ
Idesia polycarpa0.jpg
イイギリの果実
分類
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 eudicots
: キントラノオ目 Malpighiales
: ヤナギ科 Salicaceae
: イイギリ属 Idesia
: イイギリ I. polycarpa
学名
Idesia polycarpa
Maxim.

イイギリ(飯桐、学名:Idesia polycarpa)は、ヤナギ科クロンキスト体系など従来の分類ではイイギリ科とされていた)の落葉高木。和名「飯桐」の由来は、昔、葉で飯を包んだためといわれる。果実ナンテンに似るためナンテンギリ(南天桐)ともいう。イイギリ属の唯一の種。

分布[編集]

日本本州以南)、朝鮮中国台湾に分布する[1]

形態[編集]

樹高8-21 m、幹径50 cm程度で、樹皮は滑らかな灰緑色。シュートは灰褐色で太いがある。は互生、枝先に束性し、キリアカメガシワに似て幅広い心形で、長さ8-20cm、幅7-20cm。表は暗緑色、裏は白っぽい。縁には粗い鋸歯がある。葉柄は4-30cmと長くて赤く、先の方に1対の蜜腺がある(アカメガシワもこの点似ているが、蜜腺は葉身の付け根にある)。4-5月頃開花する。花は小さく黄緑色で、香気があり、ブドウの房のように垂れ下がった13-30cmの円錐花序をなす。花弁はなく、萼片の数は5枚前後で一定しない。雌雄異株で雄花は直径12-16mm、雌花は9mmで子房上位。雄花には多数の雄蕊があり、雌花にも退化した雄蕊がある。果実は液果で直径5-10mm。熟すと橙色から濃い赤紫になり、多数の2-3mmの褐色の種子を含む。果実は落葉後も長く残り、遠目にも良く目立つ[1][2][3]

利用[編集]

果実は生食可で、加工して食べられることもある[4]

秋から冬に熟す多数の赤い果実が美しいので、観賞用樹木として、ヨーロッパ等を含む他の温帯域でも栽培される[2]生け花や装飾にも使われる。白実の品種もある。

画像[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b Flora of China: Idesia (genus page), Idesia polycarpa (species page)
  2. ^ a b Rushforth, K. (1999). Trees of Britain and Europe. Collins ISBN 0-00-220013-9.
  3. ^ イイギリ”. 森林総合研究所 九州支所. 2014年12月20日閲覧。
  4. ^ Tanaka, T. (1976). Cyclopaedia of Edible Plants of the World. Keigaku Publishing.