アース・ウィンド・アンド・ファイアー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
アース・ウィンド・アンド・ファイアー
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
イリノイ州 シカゴ
ジャンル リズム・アンド・ブルース
ファンク
ソウル
ディスコ
活動期間 1969年 -
レーベル コロムビア・レコード
サンクチュアリ・レコード
共同作業者 ジョージ・マッセンバーグ
公式サイト EarthWindandFire.com
メンバー
モーリス・ホワイト
フィリップ・ベイリー
ヴァーダイン・ホワイト
ラルフ・ジョンソン
ジョン・パリス
B. デビッド・ウィットワース
グレッグ・ムーア
モリス・オーコナー
ゲイリー・バイアス
ボビー・バーンズ・ジュニア
クリスタル・ベイリー
キム・ジョンソン
レジー・ヤング

アース・ウィンド・アンド・ファイアー(Earth, Wind & Fire)は、アメリカ黒人によるファンクミュージック・バンドである。

人気を博した1970年代の全盛期は、モーリス・ホワイトフィリップ・ベイリーのツインヴォーカルに重厚なホーンセクションが特徴であった。1980年代前半には、他バンドに先駆けてコンピューターを利用した電子音を採り入れ、実験的な曲創りにも取り組んだ。

来歴[編集]

モーリス・ホワイトは、初期はジャズ・ドラマーとしてラムゼイ・ルイスのバンドに参加していた。彼のバンドを離れた後、1969年シカゴにて、『ソルティ・ペパーズ』を結成、キャピトルからシングル"La La Time"を残す[1]

1970年には、活動拠点をロサンゼルスに変え、バンド名もアース・ウィンド・アンド・ファイアー(以後EWF)と改名。占星術によると、モーリスはEarth, Air & Fire(土と空気と火)の要素があるが、馴染みやすく、Earth, Wind & Fire(土,風そして火)と名づけた(当時の人気バンド、ブラッド・スウェット・アンド・ティアーズの模倣という説もある[2])。ワーナーと契約、モーリスの兄弟のヴァーダインフレッドを含めた10人の大所帯バンドとなる。2作リリースするがヒットはせず、バンドは一度解散する。

1972年にコロムビア・レコードに移籍、フィリップ・ベイリーラルフ・ジョンソンが加入。コロムビアには、以後1990年まで在籍する。1973年に、Head To The Sky(『ヘッド・トゥ・ザ・スカイ』)をリリースし、ゴールド・ディスクを獲得する。1975年には、That's the Way of the World(『暗黒への挑戦』)を、同名の映画のサウンドトラックとしてリリースし全米アルバム・チャート第1位を獲得するが、映画はヒットせず。この映画にはモーリスも出演しており、彼等の貴重なライヴ映像も観ることが出来る。

1976年に、モーリスは自己プロダクション、カリンバ・エンタテインメントを設立。モーリスは、"Boogie Wonderland"に参加している「エモーションズ」等をプロデュースしている。1978年には、CBS/コロムビアの元、ARCレコードを設立。レーベルの第一弾としてベスト盤The Best of Earth, Wind & Fire Vol.1をリリース。ヒット曲"September"の初収録アルバムがこれになる。

1980年に、2枚組の大作Faces(『フェイセス』)を発表した頃から、彼らのサービス過剰とも言える音楽性がリスナーに飽きられ始める。1983年に発表したElectric Universe(『エレクトリック・ユニヴァース』)では、ついに大きな売りであったホーンセクションを捨て、電子楽器中心のサウンドを展開させるが、人気の凋落に歯止めを掛けることは出来ず、活動を一時停止、各メンバーはそれぞれソロ活動に移る。この間、フィリップ・ベイリーは1984年にフィル・コリンズのプロデュースでChinese Wallをリリースし、"Easy Lover"をヒットさせる。彼は以後も不定期ながらソロ活動をしている。モーリスも1985年に唯一のソロ・アルバムとなるMaurice Whiteをリリースし、"I Need You"をヒットさせる。

1987年にTouch the World(『タッチ・ザ・ワールド』)をリリースし、活動を再開。1990年発売のHeritage(『ヘリテッジ』)を最後にコロムビアより離れ、ワーナーへと戻り、1993年にMillennium (『千年伝説』)をリリース。その頃よりモーリスはプロデューサー業を強化するようになり、1994年の全米ツアーには参加せず。モーリスは1995年のライヴ活動もリタイア。1996年に自主レーベル、カリンバ・レコードよりアルバムが制作され、avex traxよりAvatar(『アヴェタ』)のタイトルで日本先行発売された。海外版としては、このアルバムは翌年にIn the Name of Loveとリタイトルと再構成され、ライノより翌年にリリースされる。モーリスはこのアルバムを最後にプロデューサー業に専念するようになり、以後の活動はフィリップが中心となっている。

1997年にモーリスは神経性障害と診断される。「パーキンソン病ではなく、元々神経質であることと、度重なるストレスから、震えが伴うことがある」とモーリスは発言していたが[3]、後にやはりパーキンソン病を患っていたことが明らかになる。2004年の来日公演には同行する。2007年にはスタックス・レコードコンコード・レコードにより復活)より、EWFのトリビュート・アルバムInterpetationsをリリース。モーリスは、エグゼクティヴ・プロデューサーとしてこのプロジェクトに参加。

2009年12月、4年ぶりの来日公演が東京と大阪、札幌で行われた。この時、翌2010年は結成40周年目の記念としてモーリスを加えての記念ライヴが行われるとアナウンスされたが、バンドでのライヴは叶わず、日本ではフィリップ・ベイリーのソロライヴのみが行われた。

2013年には22年ぶりにソニー・ミュージック(コロムビア)に戻り、9月にNow, Then & Foreverをリリース。ラリー・ダンが復帰し、原点回帰をテーマにしたサウンドとなる。限定版にはボーナスCDが付録する。[4]

ディスコグラフィー[編集]

アルバム[編集]

  • Earth, Wind and Fire (デビュー, 1971, Warner Bros.) (US 200 #172/US R&B #24)
  • The Need of Love (愛の伝道師, 1971, Warner Bros.) (US 200 #89/US R&B #35)
  • Last Days and Time (地球最後の日, 1972, Columbia) (US 200 #87/US R&B #15)
  • Head to the Sky (ブラックロック革命→ヘッド・トゥ・ザ・スカイ, 1973, Columbia) (US 200 #27/US R&B #2)
  • Open Our Eyes (太陽の化身, 1974, Columbia) (US 200 #15/US R&B #1)
  • That's the Way of the World (暗黒への挑戦, 1975, Columbia) (US 200 #1/US R&B #1)
    EWFが出演した同名の映画のサウンドトラックとなる。全米アルバム・チャート3週間第1位。プラチナ・ディスクを獲得。
  • Gratitude (灼熱の狂宴, 1975, Columbia) (US 200 #1/US R&B #1)
    ライブアルバム。
  • Spirit (, 1976, Columbia) (US 200 #2/US R&B #2)
  • All 'N All (太陽神) (1977, Columbia) (US 200 #3/US R&B #1)
  • The Best of Earth, Wind & Fire Vol.1 (ベスト・オブ・EW & F VOL.1)(1978, ARC) (US 200 #6/US R&B #3)
  • I Am (黙示録, 1979, ARC) (US 200 #3/US R&B #1)
  • Faces (フェイセス, 1980, ARC) (US 200 #10/US R&B #2)
  • Raise! (天空の女神, 1981, ARC) (US 200 #5/US R&B #1)
  • Powerlight (創世記, 1983, Columbia) (US 200 #12/US R&B #4)
  • Electric Universe (エレクトリック・ユニヴァース, 1983, Columbia) (US 200 #40/US R&B #8)
    大きな転換となったアルバム。ホーンセクションを捨て、電子ドラムやシンセサイザーなどを多用したのが特徴。
  • Touch the World (タッチ・ザ・ワールド, 1987, Columbia) (US 200 #33/US R&B #3)
  • The Best of Earth, Wind & Fire Vol.2 (1988, Columbia) (US 200 #190/US R&B #74)
  • Heritage (ヘリテッジ, 1990, Columbia) (US 200 #70/US R&B #19)
    同アルバムから"Heritage"及び"Gotta Find Out"がタモリ倶楽部空耳アワーで取り上げられ高い評価を受けた。なお、これがコロムビア・レコードからリリースされた最後のアルバムである。
  • Millennium (千年伝説, 1993, Reprise/Warner Bros.) (US 200 #39/US R&B #8)
    ワーナー復帰後の第1弾。プリンス等外部のミュージシャンを呼んでいる。
  • Live in VELFARRE (1995, Karimba Records)
    1995年4月20日に行われたヴェルファーレでのライヴ模様を収めたライヴ・アルバム。国内盤はavex traxから。
  • Greatest Hits Live (1996, Pyramid/Rhino) (US 200 #--/US R&B #75)
  • In the Name of Love (1997, Pyramid/Rhino) (US 200 #--/US R&B #50)
    自主レーベル、カリンバ・レコード制作。1996年にavex traxよりAvetar(アヴェタ)のタイトルでリリースされ、翌年にライノより構成を変えてリイシュー。2003年にも自主レーベル、カリンバよりオリジナル・タイトルでリイシュー。
  • The Essential Earth, Wind & Fire (2002, Columbia) (US 200 #--/US R&B #91)
  • The Promise (2003, Kalimba Records) (US 200 #89/US R&B #19)
    国内盤は前作に続き、avexより。
  • Illumination (2005, Sanctuary Records) (US 200 #32/US R&B #8)
  • Now, Then & Forever (フォーエバー, 2013, Legacy Recordings) (US 200 #11/US R&B #5)
    国内盤はソニー・ミュージックより。

シングル[編集]

1970年

  • "Love Is Life" (US HOT100 #93 /US R&B #43)

1971年

  • "I Think About Lovin You" (US HOT100 - /US R&B #44)

1973年

  • "Evil" (US HOT100 #50 /US R&B #25)
  • "Keep Your Head to the Sky" (US HOT100 #52 /US R&B #23)

1974年

  • "Mighty Mighty" (US HOT100 #29 /US R&B #4)
  • "Kalimba Story" (US HOT100 #55 /US R&B #6)
  • "Devotion" (US HOT100 #33 /US R&B #23)

1975年

  • "Shining Star" (US HOT100 #1 /US R&B #1)
    初の全米No.1曲。
  • "That's the Way of the World" (US HOT100 #12 /US R&B #5)
    邦題「暗黒への挑戦」。
  • "Sing a Song" (US HOT100 #5 /US R&B #1)

1976年

1977年

1978年

1979年

1980年

  • "Let Me Talk" (US HOT100 #44 /US R&B #8)、
  • "You" (US HOT100 #48 /US R&B #10)
  • "And Love Goes on" (US HOT100 #59 /US R&B #15)

1981年

  • "Let's Groove" (US HOT100 #3 /US R&B #1)
    スタンダードなディスコナンバー。元WBC世界バンタム級王者薬師寺保栄が現役時代に入場曲として使用。
  • "Wanna Be with You" (US HOT100 #51 /US R&B #15)

1982年

  • "Fall in Love with Me" (US HOT100 #17 /US R&B #4)
  • "Side by Side" (US HOT100 #76 /US R&B #15)

1983年

  • "Spread Your Love" (US HOT100 - /US R&B #57)
  • "Magnetic" (US HOT100 #57 /US R&B #10)

1987年

  • "System of Survival" (US HOT100 #60 /US R&B #1)
  • "Thinking of You" (US HOT100 #67 /US R&B #3)
  • "Evil Roy" (US HOT100 - /US R&B #22)
  • "You and I" (US HOT100 - /US R&B #29)

1988年

  • "Turn on (The Beat Box)" (US HOT100 - /US R&B #26)

1990年

  • "For the Love of You" (US HOT100 - /US R&B #19)
  • "Heritage" (US HOT100 - /US R&B #5)
  • "Wanna Be the Man" (US HOT100 - /US R&B #46)

1993年

  • "Sunday Morning" (US HOT100 #53 /US R&B #20)
  • "Spend the Night" (US HOT100 - /US R&B #42)
  • "Two Hearts" (US HOT100 - /US R&B #88)

1997年

  • "Revolution" (US HOT100 - /US R&B #89)

2003年

  • "All in the Way" with The Emotions (US HOT100 - /US R&B #77)

2005年

  • "Pure Gold" (US HOT100 - /US R&B #76)

日本での活動[編集]

日本での人気の高さは、アメリカ本国のそれに「勝るとも劣らない」とも言われるほどで、1970年代~1980年代初頭のディスコ世代にとってはカリスマ的存在となっており、現在に至るまで幾度となく来日公演を行っている。

また、DREAMS COME TRUE(特にベーシストの中村正人)が強く影響を受けていることで有名で、『決戦は金曜日』など、同グループの曲をモチーフに作られたと思われる曲が多数存在するほか、『WHEREVER YOU ARE』ではモーリス・ホワイトがバックボーカルに参加している。

日本公演[編集]

3月26日~28日 日本武道館、30日九電体育館、31日 京都府立体育館、4月1日 名古屋国際展示場、2日 大阪府立体育館、3日 大阪厚生年金会館

 

6月2日 日本武道館、4日 横浜文化体育館、5日 大阪城ホール 8日 NHKホール、9日,10日 国立代々木競技場第一体育館
10月25日 東京ドーム
4月1日,2日 国立代々木第一体育館、11日 大阪城ホール、12日 東京ベイNKホール
4月21日,22日,25日 日本武道館
9月21日 東京ベイN.K.ホール、23日,24日 日本武道館
9月26日,27日 東京国際フォーラム ホールA
11月2日 神戸国際会館こくさいホール、7日 大阪厚生年金会館、9日 日本武道館、12日 北海道厚生年金会館
11月27日~29日 東京国際フォーラムホールA、12月2日 フェスティバルホール、3日 福岡国際センター
9月3日,4日 日本武道館、5日 名古屋レインボーホール、7日 福岡国際センター、9日 大阪城ホール、10日 愛媛県民文化会館メインホール
1月14日,15日 フェスティバルホール、18日,19日 日本武道館、20日 愛知県芸術劇場大ホール
12月7日,9日 なんばHatch、 11日,12日 東京国際フォーラム ホールA、 14日 Zepp Sapporo

関連項目[編集]

  • モーリス・ホワイト
  • 長岡秀星(アース・ウィンド・アンド・ファイアーのレコードジャケットのイラストを担当)
  • Morito Suzuki(アース・ウィンド・アンド・ファイアーのThe Promise (2003) CDジャケットデザイン)

その他[編集]

  • 「in the stone」は、世界屈指の16ビート音楽といわれている。

脚注[編集]

  1. ^ The Salty Peppers - Overview”. allmusic.com. 2012年7月27日閲覧。
  2. ^ ベストヒットUSAにおける小林克也の発言
  3. ^ アルバムgratitude(2004年、日本再発盤)のウィリアム・C・ローデンによるライナー
  4. ^ インフォメーション | Sony Music

外部リンク[編集]