アンフィスバエナ

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アンフィスバエナ。
アンフィスバエナの絵。

アンフィスバエナ古希: Αμφισβαινα, : Amphisbaena)は、ローマエチオピア博物誌関連の書物などに登場する伝説生物。名称はギリシア語で「両方」を意味する「アンフィス」と「行く」を意味する「バイネイン」に由来し、「両方向に進める」という意味を持つ[1]。ギリシャの詩人ニカンドロスはこの名前を、身体の頭と尻尾に双方の顔を持つアンフィスバエナを体現した名前と評している[2]。古代ローマの詩人マルクス・アンナエウス・ルカヌスの『内乱』(Pharsalia)にも登場する。「蟻の母」とも呼称され、神話の世界では頭と尻尾にある両方の口でを食べる蛇として描かれる。

ギリシャ神話によれば、ペルセウスが首を斬りおとして殺したメデューサの首を片手にリビア砂漠を渡り歩いた時、彼女の生首から零れ落ちた血液からアンフィスバエナは生まれたと伝わる。

身体の両端に頭のついている、双頭のの姿をしている。紋章では2本の前足と後ろ足、背中には蝙蝠のような翼が生えているように表現される。寒さに強く、口からは猛毒を噴き出す。

アンフィスバエナは、ワイバーンリントヴルムと同じく、ヨーロッパの紋章に描かれている事が多く、その中には、双頭の毒蛇の姿をしたものも存在する。メドゥーサの血から誕生したとされ、前方の頭が後方の頭にかみついてタイヤのように転がって移動するという。

アンフィスバエナは詩にもその名前を多数見せる。ニカンドロスジョン・ミルトンアレキサンダー・ポープパーシー・ビッシュ・シェリーアルフレッド・テニスンアルフレッド・エドワード・ハウスマンなど、多くの詩人が、自ら作った詩の中でアンフィスバエナに言及している。

プリニウスは著書『博物誌』において、アンフィスバエナが双頭を持つ理由として、「毒を吐き出すのに、一つの口では足りないようだ」[3]と言及している。また『博物誌』においては、アンフィスバエナは生息地をエチオピアとされている[4]

古い時代では、アンフィスバエナは毒々しい双頭の蛇として描かれる傾向があったが、中世以降になると、のような、鱗に覆われた脚や羽根がついた格好で描かれることが増えた。

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 幻想動物事典・26頁
  2. ^ 幻想世界幻獣事典・143頁
  3. ^ 幻想動物事典・26頁、幻想世界幻獣事典・143頁
  4. ^ 幻想動物事典・26頁、幻想世界幻獣事典・143頁

関連項目[編集]

外部リンク[編集]