アンドレ・ウォード

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アンドレ・ウォード
Andre Ward.jpg
基本情報
本名 Andre Ward
通称 神の子
S.O.G. (Son of God)
階級 スーパーミドル級
身長 183cm
リーチ 180cm
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
誕生日 1984年2月23日(30歳)
出身地 カリフォルニア州サンフランシスコ
スタイル オーソドックス
プロボクシング戦績
総試合数 27
勝ち 27
KO勝ち 14
敗け 0
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獲得メダル
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
男子 ボクシング
オリンピック
2004 アテネ ライトヘビー級

アンドレ・ウォードAndre Ward、男性、1984年2月23日 - )は、アメリカ合衆国プロボクサーカリフォルニア州サンフランシスコ出身。現WBA世界スーパーミドル級スーパー王者。元WBC世界スーパーミドル級王者。アテネオリンピックボクシングライトヘビー級金メダリスト。HBOのゲスト解説も務めている。プロモーターはグーセン・チューター・プロモーションズに所属。

人物[編集]

S.O.G(神の子)」の異名を持つ抜群のスピードと試合の流れを的確に読む洞察力を兼ね備えた万能型のボクサー。ウォードが9歳のとき、アマチュアのヘビー級選手だった父親に連れられてジムに行き、トレーナーのバージル・ハンターと出会いボクシングを始めた。ハンターとは現在もコンビを組み、02年に父親が亡くなってからはウォードの父親的存在となっている。

スピードとテクニックを駆使したボクシングで、早いジャブと巧みなクリンチとフットワークで対戦相手をかく乱して[1] 無敗のまま世界王者となりSuper Six World Boxing Classicでも優勝を果たした。

来歴[編集]

アマチュア時代[編集]

2001年、全米選手権にミドル級(75kg)で出場し優勝する[2]

2003年、全米選手権ライトヘビー級(81kg)に出場、準決勝でカーティス・スティーブンスを破り優勝した[3]

2004年、アテネオリンピック国内代表選考会に出場し優勝する[4]アメリカ合衆国代表としてアテネオリンピックボクシングライトヘビー級に出場し、金メダルを獲得した。アメリカボクシング界にとって1996年のアトランタオリンピック以来8年ぶりの金メダルとなった。

プロ時代[編集]

2004年12月18日、プロデビュー。

2008年6月20日、NABO北米スーパーミドル級王座を獲得。

2009年2月6日、NABO北米スーパーミドル級王座の初防衛とNABF北米スーパーミドル級王座獲得。

2009年5月16日、エディソン・ミランダコロンビア)とNABO・NABF北米スーパーミドル級王座をかけ対戦し、ジャッジ二人が10ポイント差を付ける圧勝でNABOは2度、NABFは初の防衛に成功した。

2009年9月12日、カリフォルニア州テメキュラにてシェルビー・パドウェル(アメリカ合衆国)と10回戦を行い、3回2分16秒でKO勝ち[5]

2009年10月に開始されたSuper Six World Boxing Classicに20戦20勝で参加。

2009年11月21日、カリフォルニア州オークランドオラクル・アリーナにてSuper Sixグループステージ1でWBA世界スーパーミドル級スーパー王者ミッケル・ケスラーデンマーク)と対戦。10回にウォードのバッティングでケスラーが右目上をカットし、11回負傷判定勝ち。21連勝で世界王座を獲得した[6]

2010年6月19日、カリフォルニア州オークランドのオラクル・アリーナにてSuper Sixグループステージ2で挑戦者4位のアラン・グリーン(アメリカ合衆国)と対戦し、3-0(3者一致の120-108)の大差判定勝ちで王座初防衛に成功した[7]

2010年11月27日、カリフォルニア州オークランドのオラクル・アリーナでWBA同級13位のサキオ・ビカ(オーストラリア)と対戦し、3-0(120-108 118-110が2者)の大差判定勝ちで2度目の防衛に成功した。

2011年5月14日、ロサンゼルス近郊カーソンの ホーム・デポ・センター・テニスコートにてSuper Six準決勝が行われ、元IBF世界ミドル級王者でWBA同級3位のアルツール・アブラハムドイツ)と対戦し、3-0(120-108、118-110、118-111)の大差判定勝ちで王座防衛と同時に決勝進出を決めた[8]

2011年12月17日、ニュージャージー州ボードウォーク・ホールで自身の持つWBA世界スーパーミドル級スーパー王座とカール・フローチイギリス)の持つWBC世界スーパーミドル級王座の統一王座決定戦がSuper Six決勝のカードとして行われ、3-0(115-113、118-110、115-113)の判定勝ちでWBAスーパー王座の4度目の防衛に成功すると共にWBC王座を獲得しSuper Six優勝を果たした[9]。またリングマガジン世界スーパーミドル級王者に認定された。試合後に試合1週間前のスパーリング中に左手を痛めたことを明かし、その後レントゲン撮影により左手の指を2箇所骨折していたことが判明した[10]

2012年1月30日、BWAA(アメリカ・ボクシング記者協会)の最優秀ボクサー・通称「シュガー・レイ・ロビンソン・トロフィー」に選ばれた[11]

2012年、左手の骨折により防衛戦を行えないため休養王者に認定される[12]

2012年9月8日、ニュージャージー州ボードウォーク・ホールでWBC世界ライトヘビー級王者チャド・ドーソン(アメリカ合衆国)と対戦し、3回と4回にダウンを奪って試合の主導権を握り、最後はドーソンが試合をやめたいとレフェリーに告げ、10回2分45秒TKO勝ちでWBAスーパー王座の5度目の防衛とWBC王座の初防衛に成功した[13]

2013年2月23日、カリフォルニア州ロサンゼルスのガレノスセンターで元WBC・WBO世界ミドル級統一王者ケリー・パブリク(アメリカ合衆国)と対戦する予定だったが、11月のスパーリング中に自身の右肩を負傷したために試合が中止となり手術を受けることになった[14]。ウォードの右肩療養中にパブリクが引退したことでこの試合は行われなかった。

2013年3月23日、WBCがウォードは長期療養中のため指名戦を行えないとしてWBC世界スーパーミドル級王座を剥奪して名誉王座に認定した[15]

2013年5月20日、ウォードがWBC世界スーパーミドル級王座の指名戦をルール規定期間内に行うつもりでいたのにWBCにより剥奪されたとして、WBCへの抗議の意思表示として名誉王座を返上した[16][17]

2013年6月、ウォードが契約の解消を求めてプロモーターを訴えていた問題で、カリフォルニア州アスレチックコミッションがプロモーター支持の判断を下す[18]

2013年11月16日、カリフォルニア州オンタリオシチズン・ビジネス・バンク ・アリーナにて、約1年2ヶ月振りの復帰戦としてWBA同級3位のエドウィン・ロドリゲス(ドミニカ共和国)と対戦。前日計量で対戦相手のロドリゲスが体重超過の失態を犯す。このため試合がロドリゲスが勝っても王座獲得は出来ないがウォードが勝てば王座防衛の変則条件で試合が行われ、3-0(118-106、117-107、116-108)の大差判定勝ちを収め6度目の防衛に成功した[19]

2014年5月、ウォードが契約の解消を求めてプロモーターを訴えていた問題で、カリフォルニア州アスレチックコミッションは再びプロモーター支持の判断を下す[18]。同年8月、ウォードが今度はプロモーターに対して連邦裁判所で訴訟を起こすが、翌週にはプロモーターがウォードを名誉毀損で1000万ドルを請求して反訴し、両者ともに引かない泥沼化の様相を呈している[20]

戦績[編集]

  • アマチュアボクシング: 120戦 115勝 5敗
  • プロボクシング: 27戦 27勝 (14KO) 無敗
日付 勝敗 時間 内容 対戦相手 国籍 備考
1 2004年12月18日 2R 0:40 TKO クリス・モリーナ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 プロデビュー戦
2 2005年2月10日 6R 判定3-0 ケニー・コスト アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
3 2005年4月7日 3R 2:56 反則 ロイ・アシュワース アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
4 2005年6月18日 3R 0:59 TKO ベン・アラゴン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
5 2005年8月18日 3R 3:00 TKO クリストファー・ホルト アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
6 2005年10月1日 1R 2:59 KO グレン・ラプランテ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
7 2005年11月19日 6R 判定3-0 ダーネル・ブーン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
8 2006年2月23日 6R 判定3-0 ケンドール・グールド アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
9 2006年4月29日 6R 3:00 TKO アンディ・コール アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
10 2006年11月16日 6R 判定3-0 デリック・ファインドレー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
11 2007年3月29日 3R 2:04 TKO フリオ・ジェーン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
12 2007年5月17日 6R 2:47 TKO ダフィール・スミス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
13 2007年7月14日 3R 2:59 TKO フランシスコ・ディアス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
14 2007年11月16日 5R 1:56 TKO ロジャー・カントレル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
15 2008年3月20日 7R 2:51 TKO ルビン・ウィリアムス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
16 2008年6月20日 8R 2:37 TKO ジェルソン・ラベロ ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 NABO北米スーパーミドル級王座獲得
17 2008年12月13日 3R 2:46 TKO エステバン・カマウ メキシコの旗 メキシコ
18 2009年2月6日 12R 判定3-0 ヘンリー・ブキャナン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 NABF北米スーパーミドル級王座獲得・NABO防衛1
19 2009年5月16日 12R 判定3-0 エディソン・ミランダ コロンビアの旗 コロンビア NABO防衛2・NABF防衛1
20 2009年9月12日 3R 2:16 KO シェルビー・パドウェル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
21 2009年11月21日 11R 負傷判定
3-0
ミッケル・ケスラー デンマークの旗 デンマーク Super Six World Boxing Classicグループステージ1
WBAスーパー・世界スーパーミドル級タイトルマッチ
22 2010年6月19日 12R 判定3-0 アラン・グリーン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 Super Sixグループステージ2
WBA防衛1
23 2010年11月27日 12R 判定3-0 サキオ・ビカ オーストラリアの旗 オーストラリア WBA防衛2
24 2011年5月14日 12R 判定3-0 アルツール・アブラハム ドイツの旗 ドイツ Super Six準決勝
WBA防衛3
25 2011年12月17日 12R 判定3-0 カール・フローチ イギリスの旗 イギリス Super Six決勝/WBA・WBC王座統一戦
WBA防衛4・WBC獲得・リングマガジン王座獲得
26 2012年9月8日 10R 2:45 TKO チャド・ドーソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 WBA防衛5・WBC防衛1
27 2013年11月16日 12R 判定3-0 エドウィン・ロドリゲス ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 WBA防衛6

獲得タイトル[編集]

表彰[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 「現代スーパーボクサー」【14】アンドレ・ウォード(米国) 時事ドットコム 2012年9月10日
  2. ^ US National Championships - Colorado Springs - March 13-17 2001”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  3. ^ 113.Unites States National Championships - Colorado Springs - March 24-28 2003”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  4. ^ US Olympic Trials Tunica February 17-21, 2004”. Amateur.Boxing.Strefa.pl. 2013年12月1日閲覧。
  5. ^ ケスレル、ウォード対決に向けて勝つ ボクシングニュース「Box-on!」 2009年9月14日
  6. ^ スーパー6に異変 ワードがケスレル攻略 ボクシングニュース「Box-on!」 2009年11月23日
  7. ^ ウォード強し グリーンを完封 ボクシングニュース「Box-on!」 2010年6月21日
  8. ^ ウォード王座防衛 スーパー6ファイナルへ ボクシングニュース「Box-on!」 2011年5月17日
  9. ^ ウォード、スーパー6制す フロッチに3-0判定 ボクシングニュース「Box-on!」 2011年12月19日
  10. ^ Andre Ward fought with broken hand”. ESPN.com (2011年12月23日). 2013年11月27日閲覧。
  11. ^ 米国記者協会MVPにウォード ボクシングニュース「Box-on!」 2012年2月1日
  12. ^ Dirrell-Sjekloca For WBC Title, Ward is Champion in Recess”. BoxingScene.com (2012年4月26日). 2014年1月28日閲覧。
  13. ^ ワードが防衛!10回TKO/ボクシング 日刊スポーツ 2012年9月10日
  14. ^ Andre Ward starts rehab after surgery”. ESPN.com (2013年1月15日). 2013年11月27日閲覧。
  15. ^ WBC Statement on Andre Ward”. Fight.News (2013年5月22日). 2014年1月28日閲覧。
  16. ^ ウォードがWBCへ抗議 名誉王座を返上 ボクシングニュース「Box-on!」 2013年5月21日
  17. ^ Andre Ward tells the WBC to get lost, and hopefully he is the first of many”. Yahoo.Sports (2013年5月21日). 2014年1月28日閲覧。
  18. ^ a b Andre Ward contract declared valid”. ESPN.com (2014年5月1日). 2014年7月10日閲覧。
  19. ^ ウォードが14ヶ月ぶりに復活、ロドリゲスに完勝 Boxing News(ボクシングニュース) 2013年11月17日
  20. ^ Goossen Files $10 Million Defamation Suit at Andre Ward”. BoxingScene.com (2014--). 2014年8月15日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

前スーパー王者
ミッケル・ケスラー
WBA世界スーパーミドル級スーパー王者

2009年11月21日 - 現在

次スーパー王者
N/A
前王者
カール・フローチ
第22代WBC世界スーパーミドル級王者

2011年12月17日 - 2013年4月16日(名誉王座認定)

空位
次タイトル獲得者
サキオ・ビカ