アンダーソン・ヴァレジャオ

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アンダーソン・ヴァレジャオ
Anderson Varejao
クリーブランド・キャバリアーズでのヴァレジャオ (2021年)
引退
ポジション PF/C
基本情報
愛称 "Wild Thing"
ポルトガル語 Anderson França Varejão
国籍 ブラジルの旗 ブラジル
生年月日 (1982-09-28) 1982年9月28日(41歳)
出身地 エスピリトサント州の旗エスピリトサント州サンタテレサ
身長(現役時) 211cm (6 ft 11 in)
体重(現役時) 121kg (267 lb)
ウィングスパン(現役時) 225cm  (7 ft 5 in)
キャリア情報
出身 ブラジルの旗 フランカBC
ドラフト 2004年 30位
選手経歴
2000-2002
2002-2004
2004-2016
2016-2017
2018-2019
2021
ブラジルの旗 フランカBC
FCバルセロナ FCバルセロナ
クリーブランド・キャバリアーズ クリーブランド・キャバリアーズ
ゴールデンステート・ウォリアーズ
ブラジルの旗 CRフラメンゴ
クリーブランド・キャバリアーズ
受賞歴
Stats ウィキデータを編集 Basketball-Reference.com
Stats ウィキデータを編集 NBA.com 選手情報 NBA.Rakuten
代表歴
キャップ ブラジルの旗 ブラジル 2001年-現在
獲得メダル
FIBAアメリカ選手権
2001 ネウケン
2005 サントドミンゴ
2009 サンフアン
パンアメリカンゲームズ
2003 サントドミンゴ

アンダーソン・ヴァレジャオAnderson Varejao)ことアンデルソン・フランサ・ヴァレジャンポルトガル語: Anderson França Varejão,英語: Anderson Franca Varejao1982年9月28日 - )は、ブラジルの元プロバスケットボール選手NBAクリーブランド・キャバリアーズなどに所属していた。エスピリトサント州サンタテレサの出身。ポジションはパワーフォワード/センター

経歴[編集]

NBA[編集]

クリーブランド・キャバリアーズ

地元のクラブでプロデビューし、FCバルセロナユーロリーグ優勝を経験したヴァレジャオは、2004年のNBAドラフトで2巡目30位指名でオーランド・マジックから指名され、7月23日にドリュー・グッデンスティーブン・ハンターとともにトニー・バティ、翌ドラフトの選択権とのトレードでクリーブランド・キャバリアーズに入団した。

ヴァレジャオは、リバウンドやルーズボールをデニス・ロッドマンのように積極的に絡み、ボールへの執着心を見せ観客を興奮させ人気を獲得した。スティールやオフェンスファウルを獲ることにも積極的である ルーキーのシーズンでは平均14分の出場時間でしかなかったが、1.58という高いターンオーバーレシオをマークした。

2006年のプレーオフではデトロイト・ピストンズとの第4戦で48分に11.7リバウンドを獲得し、キャバリアーズの勝利に大いに貢献した。

2014-15シーズンの開幕前に、キャブスと3年3000万ドルの延長契約を結んだものの、12月23日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦で、左足アキレス腱を断裂する重傷を負うなど、ここ数年は怪我に悩まされており、ここ4シーズンで150試合以上の欠場を余儀無くされた。

ゴールデンステート・ウォリアーズ

2015-16シーズンまでNBA入り以来12年間一途にキャバリアーズに所属していたが、前述のアキレス腱断裂以降精彩を欠き、2016年2月18日にポートランド・トレイルブレイザーズに放出され、その日の内に解雇された[1]。2月20日にゴールデンステート・ウォリアーズと契約。ウォリアーズに所属しているリアンドロ・バルボサとのブラジル人コンビとなった。ブラジル人コンビはトロント・ラプターズブルーノ・カボクロルーカス・ノゲイラ以降NBA史上2組目となった。チームは2年連続でNBAファイナルに勝ち進み、ヴァレジャオは今度はウォリアーズの一員として古巣キャバリアーズとの対決に挑んだ。ウォリアーズは3勝1敗から3連敗を喫し連覇達成とはならず、ヴァレジャオは皮肉な形で古巣の優勝を見届けるしかなかった。レギュラーシーズン後半でキャバリアーズから放出されたため、ヴァレジャオにはキャバリアーズの優勝リングをもらう権利があったが、ウォリアーズの一員としてプレーしシーズンを終えたのでリングをもらうつもりはないと明言した[2](キャバリアーズ側も本人から要望がない限り授与する意向はないとしている)。

2016年7月14日、ウォリアーズと最低保証額で再契約した[3]が、2017年2月3日に解雇された[4]。因みにウォリアーズは2014-15シーズンに続くNBAチャンピオンに就いたことで、ヴァレジャオは2年連続でチャンピオンチームからシーズン途中で放出された選手となってしまった。

シーズン終了後、ウォリアーズはチーム内投票によってバレジャオにリングを贈呈することを決定し本人も了承。初の優勝リング授与となるが、バレジャオは”優勝時にロスター登録されていなかったので厳密には優勝を経験しておらず、優勝メンバーでもない”というのが現状である。

キャバリアーズに復帰

2018年以降は母国リーグでプレーしていたが、2021年5月4日にキャバリアーズと10日間契約を結び、38歳にしてNBAに電撃復帰[5]。その後2度目の10間契約を経て現役を引退した。

世界選手権[編集]

ヴァレジャオは2006年に日本で行われたバスケットボール世界選手権ではブラジル代表としてプレーをしていた。 8月23日に行われた対ギリシャ戦では、激しいコンタクトプレーで相手のポイントガードニコラス・ジシスの顎を折ってしまう怪我を負わせ物議を醸した。[6]

特徴[編集]

ディフェンスでの評価が高く、数字に残らない泥臭いプレーをひたすらこなすタイプである。そんなヴァレジャオの最大の得意技がテイクチャージ(相手のオフェンスコースに入りチャージングを取ること)で、ポジショニングの良さと演技力はNBA随一と言える。2011年4月にNBA選手152人に対して行われたアンケートでは22%の票を集め、No.1フロッパー(接触の際に故意に倒れるのがうまい選手)に選ばれている[7]。ハッスルプレーが売り物であり、独特のカーリーヘアーの髪型を揺らしてボールに対して突進する。そのファイトプレーは時としてチームメイトやファンの気持ちを大いに盛り上げ、試合の流れを変えてしまう人気のある選手である。

その他[編集]

  • 2006年2月21日にホームゲームで「ヴァレジャオの日」が設けられ、ファンが皆ヴァレジャオを模したカツラをかぶって応援した。20,562人がカツラをかぶり、ギネスブックに「一会場で最も多くカツラをかぶった人数」の最高記録として登録された。
  • NBAファイナルに進出する2チームの両方に同一シーズン中に所属しプレーしていたことがあるのはヴァレジャオが史上初である(2015-16シーズン、キャバリアーズとウォリアーズ)。

参照[編集]

外部リンク[編集]