アレッポトウガラシ

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アレッポトウガラシ
アレッポトウガラシの粉末
辛さ 中くらい
スコヴィル値 10,000 SHU
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アレッポトウガラシ(Aleppo pepper、アラビア語: فلفل حلبي‎)は、特に中近東料理英語版地中海料理でスパイスとした用いられるトウガラシである。ハラビートウガラシ(Halaby pepper)としても知られ[1]ワインレッド色に熟したものを半乾燥させ、種子を取り除いてから粗挽きにして用いる[2]シリア北部の古い都市であるアレッポに因んで名付けられ、シリア及びトルコで見られる。

20世紀になるまで、アメリカ合衆国ではアルメニア、シリア、トルコからの移民コミュニティの中以外ではほとんど見られなかった。Los Angeles誌によると、アメリカ合衆国で広く見られるようになったのは、1994年のポーラ・ウルファートの著書The Cooking of the Eastern Mediterraneanがきっかけとされる[3]

特徴[編集]

アレッポトウガラシの辛さは穏やかで、スコヴィル値は約10,000である[4][5]。果物やクミンのような風味を持つ。味はポブラノに近いが、油分が多く、乾燥過程で用いる食塩の味を感じる[2]。辛さはゆっくりと感じ始め、レーズンのような風味も持つ。「乾燥トマトのような香り」であるとも言われる[6]

利用[編集]

一般的には、粗挽きの粉末状にして用いる。他の粉末赤唐辛子とは異なり、辛さを和らげるために内果肉や種子は含まない。赤唐辛子やパプリカ粉末の代用として用いる。

メゼの料理に良く用いられる[7]

関連項目[編集]

出典[編集]

  1. ^ Spices or Herbs or Seasoning Terms”. Ockerman's International Food Information. Ohio State University Cooperative extension service. 2010年10月20日閲覧。
  2. ^ a b David Floyd (2010年6月10日). “The Aleppo Pepper”. United Kingdom: The ChileFoundry. 2010年10月20日閲覧。
  3. ^ Hot Stuff”. Connoisseur Corner. Los Angeles (2002年5月). 2010年10月20日閲覧。
  4. ^ Aleppo Pepper: Silk Roads and Subpar Steaks”. Spice World (blog). Riverfront Times (2010年7月27日). 2010年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年10月20日閲覧。
  5. ^ Pepper Heat Ratings in Scoville Units”. Penzeys Spices. 2010年10月20日閲覧。
  6. ^ Bluefish and Aleppo Pepper”. Diner's Journal (blog). The New York Times (2008年6月27日). 2010年10月20日閲覧。
  7. ^ Bank holiday special: A picnic with a twist”. Metro (2009年4月27日). 2010年10月20日閲覧。