アレクサンドル・ソクーロフ

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アレクサンドル・ニコラエヴィチ・ソクーロフ
Александр Николаевич Сокуров
Александр Николаевич Сокуров
本名 Aleksandr Nikolayevich Sokurov
生年月日 1951年6月14日(62歳)
出生地 ソビエト連邦の旗 ソビエト連邦 イルクーツク

アレクサンドル・ニコラエヴィチ・ソクーロフロシア語: Александр Николаевич Сокуров, アリクサーンドル・ニカラーェヴィチ・サクーラフ; Aleksandr Nikolayevich Sokurov, 1951年6月14日 - )は、ソ連ロシアイルクーツク出身の映画監督である。ゴーリキー大学卒業後、モスクワの全ソ国立映画大学(VGIK)で学ぶ。1986年ペレストロイカが本格化するまで、彼の作品は上映禁止の憂き目を見た。日本で最初に彼の作品が公開されたのは1988年であり、『孤独な声』がコンスタンチン・ロプシャンスキーの『死者からの手紙』と2本立て公開された。

概要[編集]

1978年、まだ映画大学在学中に制作したアンドレイ・プラトーノフ原作による『孤独な声』がアンドレイ・タルコフスキー監督に高く評価され、レンフィルム映画スタジオへの推薦を受ける。『孤独な声』自体は映画大学の卒業制作として作られたものの、大学当局から廃棄命令が出され、ソクーロフはゴーリキー・テレビで制作した短編ドキュメンタリー『マリア・ヴォイノワの夏』(後の追加撮影と再編集により『マリア』となった)を同大学の卒業制作として提出せざるを得なかった。存在自体が違法となった『孤独な声』は、彼と撮影のセルゲイ・ユリズジツキーによって秘かに保管され、ペレストロイカが始まるまでの10年間近く、個人のアパートなどで秘密上映されながら「伝説の映画」となっていた。

1995年に公開されたドキュメンタリー『精神の声』(こころのこえ)は、ロシアで初めてソ連のアフガニスタン侵攻を正面から扱った作品として注目を集めた。ソクーロフは戦争当時、あるソ連国境軍の部隊に同行して撮影を行ったのであるが、彼の映画に登場するこの部隊は撮影後大規模な戦闘に巻き込まれ、ほぼ全滅したという。

2003年サンクトペテルブルク建都300周年を記念して2002年に製作された『エルミタージュ幻想』では、ノンカットの90分間の長回し撮影法で注目された。

2004年製作の『太陽』は、大日本帝国時代の昭和天皇を主人公とした作品である。主役である昭和天皇役をイッセー尾形が演じた。ソクーロフはかねてより日本への関心を持っており、1996年の『オリエンタル・エレジー』、1997年の『穏やかな生活』でも日本を扱っている。2000年の『ドルチェ 優しく』 では作家島尾敏雄の妻島尾ミホの生きざまを描いた。

歴史上の重要人物を正面から扱う作品を製作することにも力を入れており、『太陽』の他に、権力者4部作としてアドルフ・ヒトラーを描いた『モレク神』、ウラジーミル・レーニンを描いた『牡牛座 レーニンの肖像』を公開。2011年には最終章『ファウスト』がヴェネツィア国際映画祭で上映され、最高賞である金獅子賞を受賞した。同年、日本政府より旭日双光章を受ける。

監督作品[編集]

劇映画[編集]

ドキュメンタリー[編集]

  • マリア(1978-88)
  • ヒトラーのためのソナタ(1979-89)
  • ヴィオラ・ソナタ・ショスタコーヴィッチ(1981-86)
  • そしてそれ以上何もない(1982-87)
  • 夕べの犠牲(1984-87)
  • 忍耐、労働(1985-86)
  • エレジー Elegiya(1986)
  • モスクワ・エレジー Moskovskaya elegiya(1986)
  • ペテルブルグ・エレジー Peterburgskaya elegiya(1989)
  • ソヴィエト・エレジー Prostaya elegiya(1989)
  • ザカフカスでのできごとに捧ぐニュース映画 No.5 特別版(1990)
  • 単純なエレジー(1990)
  • レニングラード回想(1957-1990年)(1990)
  • イントネーションの一例(1991)
  • ロシアン・エレジー Elegiya iz Rossii(1993)
  • 精神(こころ)の声 Dukhovnye golosa. Iz dnevnikov voyny. Povestvovanie v pyati chastyakh(1995)
  • オリエンタル・エレジー Vostochnaya elegiya(1996)
  • ロベール・幸せな人生 Robert. A Fortunate Life(1996)
  • 穏やかな生活 Smirennaya zhizn (1997)
  • サンクトペテルブルグ日記 ドストエフスキー記念碑の落成式(1997)
  • サンクトペテルブルグ日記 コージンツェフのアパート(1998)
  • 告白(1998)
  • ソルジェニーツィンとの対話(1998)
  • ドルチェ 優しく Dolce... (1999)
  • 旅のエレジー(2001)
  • サンクトペテルブルグ日記 モーツァルト・レクイエム(2001)

外部リンク[編集]