アラジン (映画)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
アラジン
Aladdin
監督 ジョン・マスカー
ロン・クレメンツ
脚本 ジョン・マスカー
ロン・クレメンツ
テッド・エリオット
テリー・ロッシオ
製作 ジョン・マスカー
ロン・クレメンツ
エイミー・ペル
ドナルド・W・エルンスト
出演者 スコット・ウェインガー
音楽 アラン・メンケン
主題歌 ホール・ニュー・ワールド
編集 マーク・A・ヘスター
H・リー・ピーターソン
配給 ブエナ・ビスタ
公開 アメリカ合衆国の旗 1992年11月25日
日本の旗 1993年8月7日
上映時間 90分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $28,000,000[1]
興行収入 $504,050,219[1]
次作 アラジン ジャファーの逆襲
テンプレートを表示

アラジン』(原題:Aladdin)は、1992年ディズニーが製作したアニメーション映画である。続編としてOVAも数本発売され、テレビアニメ『アラジンの大冒険』にもなった。

千夜一夜物語』の『アラジンと魔法のランプ』を元にしている。また、魔法のじゅうたんで世界中を旅するときに流れる曲『ホール・ニュー・ワールド』(A Whole New World)でアカデミー歌曲賞を受賞した。

アメリカでは1993年の年間ビデオ販売数で2400万本を出荷し年間1位の売上となり[2]、日本ではセルビデオで220万本を出荷[3]し歴代1位の売り上げとなった[4]

ストーリー[編集]

砂漠の王国―アグラバーに、貧しくも清らかな心を持った青年―アラジンが住んでいた。ある日、宮殿を抜け出した王女―ジャスミンを市場で助けて心を通わせるが、アラジンは捕まえられて牢屋に入れられてしまう。それは王国の支配を企む国務大臣の魔法使い―ジャファーが、入る者を厳しく選ぶ魔法の洞窟に選ばれたアラジンに、洞窟の奥にある不思議な魔法のランプを取って来させようとする策略だった。ジャファーはみすぼらしい老人の姿で牢へ現れると、自分の為にランプを取って来るのと引き換えに、アラジンを脱獄させる。魔法のじゅうたんの協力で無事にランプを手に入れたものの、ジャファーとの行き違いから、自らランプを擦ったアラジンはランプの魔人―ジーニーの主人となった。どんな願いも三つだけ叶えてやるとジーニーに言われたアラジンは、法律で王子としか結婚出来ないジャスミンとの恋を叶えようと、王子―アリ・アバブアに変身して宮殿に向かった。 その頃、ランプを手に入れそこなったジャファーは、自らの魔力で王―サルタンを操り、ジャスミンと結婚して王位に就こうとしていた。そこへアリ王子として現れたアラジンが、ジャスミンやサルタンに瞬く間に気に入られていくのを邪魔に思ったジャファーは、アリ王子の暗殺を計るが失敗。ジャファーは失脚し、その裏切りを見事に暴いたアリ王子は、ジャスミンの結婚相手として大々的に告知される。順風満帆な未来が待つかに見えるアラジンだったが、ジャスミン達を欺いている事実―“もし今ジーニーの魔法が解け、アリ王子でなくなったら・・・”という自分の立場の危うさに、怯えを感じ始めていた―。

登場人物[編集]

アラジン / アリ・アバブア
アグラバーの町で貧しい暮らしを送る、本作の主人公。
その困窮振りから相棒の猿―アブーとコソ泥をして日々を繋ぐ、赤いトルコ帽に黒髪の青年。これまでの境遇から、宮殿での豪奢な生活に憧れている。盗んだパンを子どもたちに分け与える心優しい性格。市場で出会ったジャスミンとの恋を叶える為、ジーニーの協力でアリ・アバブアと名乗る王子に成り代わる。一時は魔法による力でジャスミン達を欺いている事に苦悩するが、ジャファーとの対決を境に自分に正直になり、自らの素性を告白し、ジャスミンと結婚を誓い合った。ジャファーとの対決後はサルタンから国務大臣に任命されるが、その後も宝探しに出掛けては盗賊から宝を盗み、貧しい人々に分け与える義賊のような生活を送っていた。
父親は盗賊王-カシーム(※幼い時に生き別れたが続編での結婚式当日に再会し、「ミダスの手」を探す旅で親子仲を修復していく)。2度目の結婚式でジャスミンと結ばれた後、旅に出た父親とイアーゴを見送った。一人称は、『僕』か『俺』と作品によってマチマチ。
ジャスミン
本作のヒロイン。アグラバーのサルタンの唯一の王女。
利発でチャレンジ精神も旺盛な、長い黒髪に美しい瞳の美女。ラジャーや小鳥など、動物を愛する優しい性格。法律上、王子との結婚しか認められておらず、求婚して来る他の王子に王女としての価値しか見出されない事に辟易しており、サルタン達に結婚を急かされるのにウンザリしている。また何一つ自由のない生活にも嫌気が差して宮殿を抜け出したが、市場で盗みの疑いを掛けられて危機に陥っていたのをアラジンに助けられた。初めて自分らしさを認めてくれるアラジンに惹かれるようになる。ラストではアラジンと結婚する事を誓った。王女であるがいざというときには衛兵やジャファーに対しても立ち向かう気の強い性格。
ガーゴイルズのコミック版では、ゴライアスが過去に戻り歴史を模造した影響により別世界から飛ばされ、サイラゴ軍団に追い詰められたゴライアスをデライラと共に助けた。
ジーニー
魔法のランプに宿る、青いジン(ランプの精の時もあれば、ランプの魔人とも呼ばれている)。
ランプを擦って自分を起こした人間を主人として、殺人・恋愛の心理操作・死人の蘇生・叶える願いの増加の以外なら3つまでどんな願いも叶える。但し主従関係は、主人がランプを手にしている間に限り有効なものであり、ランプが他者に擦られた時には、ジーニー個人の感情や願いが残っている事には無関係に、新たな主人が絶対となってしまう。1万年間ずっとランプに居たとは思えない程、明るく陽気で、ジョークやショーが大好き。ジャファーによる暗殺からアラジンを救って以来友情が芽生え、時に親友としてアラジンに発破を掛けたり、ジャスミンを偽り続ける事に警告を与えるようになる。イアーゴとはあまり仲は良くないが、時には馬が合う様子。またゲーム勝負ではじゅうたんと勝負しているが、悉く勝てない。
アラジンによりランプから自由になった後は、世界旅行を敢行した。その折にも制約の腕輪やランプは気に入っているのか愛用しており、ランプがなくなると困る。緑色の体をした彼女が居るが、只今遠距離恋愛中らしい。当初は紫色の体の予定だった。作中では55回変身。
魔法の絨毯
アラジンが魔法の洞窟で見付けた、空飛ぶ魔法の絨毯。
自意識を持ち、言葉は話せず表情もないが、ボディ・ランゲージによる感情表現は非常に豊か。アラジンが空を飛ぶ際は、主に前方の房飾りを取っ手&操縦レバー代わりにしている。
アブー
アラジンといつも一緒の、相棒のサル
人語は喋れないものの、独特のキィキィ声でアラジンに忠告したり、おせっかいを焼いたりする愛すべきパートナー。盗みの天才で物欲が強く、魔法の洞窟では赤い宝石への手出しを抑えられず、洞窟の崩壊を呼んでアラジン共々ピンチに陥ってしまう。
TVシリーズ以降、イアーゴとコンビを組む事が多く、アラジンを助ける反面、騒動の発端にもなるなど良くも悪くも相棒同士で、『ハウスオブマウス』でも二人での行動が見られる。
ジャファー
本作のディズニー・ヴィランズ
アグラバーの国務大臣であり、魔法使い。
長身痩躯で、黒や暗い赤と他のムーディな色をしたローブをいつも着用している。その高い 知能と魔力でサルタンを度々操っては影から王国を支配していたが、脳天気なサルタンに頭を下げる事を内心では苦々しく思っており、大臣就任時から王位を狙っている。一度はランプの入手に失敗し、ジャスミンとの結婚で王位に就こうと画策するが、逆に裏切りを露見されて失脚。その後アラジンから見事にランプを奪取し、二つの願いでアグラバーの支配者と世界一の魔法使いとなって、アラジンを追放にまで追いやるが、ラストではアラジンに「ジーニーはジャファーより強い」と聞かれ、三つ目の願いでジーニーの姿に変わり、ジーニーの運命を引き継いだ上にジャファー専用のランプに閉じ込められた。
続編『アラジン ジャファーの逆襲』では横柄な態度を取り続けてイアーゴから愛想を尽かされ、ランプごと水道に放り出されるも、ジーニーより強力なレッド・ジーニーとしてケチな盗賊―アビス・マルに召喚された。その後主人のアビス・マルを達者な口回りで誑かし、アグラバーのアラジンへの復讐に向かう。一度はイアーゴを脅して味方につけ、アラジン達をあと一歩のところまで追い詰めるが、“殺人は出来ない”“主人が願わなければ自由にはなれない”“ランプを破壊すれば倒せる”の制約が仇となり、最後はイアーゴの裏切りによりランプを破壊され消滅する。
イアーゴ
ジャファーのペット兼参謀役である、極彩色のオウム。普段はごく普通のオウムを装っているが、実際は流暢に人間の言葉を話すことができる。
口の悪い毒舌家だが憎めない性格。悪知恵も働くようで、ジャファーがジャスミンの夫となって王位についた後、彼女とサルタンを殺害することを提案している。ジャファーには信頼されているが、うるさがられたり、都合が悪くなると八つ当たりされることも多い。サルタンに食べさせられるクラッカーが大嫌い(かびている為)。物語のラストでジャファーと共に黒いランプに封じ込められる。
『ジャファーの逆襲』では命令ばかりのジャファーに愛想を尽かして、宮殿での優雅な暮らしの為にアラジンを利用しようと近付くが、アラジン達との生活で「いい奴になるのも悪くない」と思い始め、自分が原因で揉めているアラジンとジャスミンを和解させたり、彼とサルタンの仲介をしたことで信頼を取り戻していく。(国務大臣になる野心はあった)。一度はジャファーの脅しでアラジン達を騙すが、自分の味方をしてくれた彼らを裏切ったことに罪悪感を感じ、最終的にはアラジン達に協力。ジャファーの魔法で重症を追いながらも、最後の気力を振り絞ってジャファーのランプを破壊し、正式に仲間として受け入れられた。『盗賊王の伝説』では、仲良くなったカシームと旅に出た(本人曰く「新婚さんと暮らすよりハードボイルドな生き方をしてみたいとのこと)。TVシリーズでは、過去のこともあり周囲と上手く行かずに騒動を起こす事もしばしばあるが、お互い助け合ったり、イアーゴなりに気を遣うなど、主役の回が意外に多い。また恋人―サンドラにも恵まれ、かなりラブラブである。
サルタン
アグラバー国王で、ジャスミンの父。
非常に小柄でポッチャリ体型の、白髪と髭に顔を覆われた老人。ジャスミンの母である妻を亡くし、ジャスミンの将来を案じて、結婚を急かしている。動物や玩具が好きで、人をすぐ信じる好々爺。度々ジャファーの催眠術で操られては、言いなりになっている。「ジャファーの逆襲」ではジャファーの手下だったことなどもあってイアーゴの事を快く思っておらず、クラッカーを食べさせられたことを根にもっている。
ラジャー
ジャスミンのペットの巨大な虎。
ペドラー
本作の冒頭で登場する行商人。胡散臭い商品ばかりを扱っているように見えたが、何らかの経緯によって、ジーニーの魔法のランプを手に入れている。
ストーリーの虚言回し的な存在であり、彼のお店を訪れたお客(つまりはストーリーを見ている視聴者たち)をアラジンのストーリーに引き込んでいく。
三部作最終話である『アラジン 盗賊王の伝説』では、最後のシーンのみ登場し、歌を歌いながら空飛ぶ絨毯に乗るアラジンとジャスミンに手を振って見送っていた。

声の出演[編集]

役名 原語版声優 日本語吹き替え
1992年版 2008年版
アラジン スコット・ウェインガー 羽賀研二 三木眞一郎
歌:ブラッド・ケイン 石井一孝
ジャスミン リンダ・ラーキン 麻生かほ里[5]
歌:リア・サロンガ
サルタン王 ダグラス・シール あずさ欣平
アブー フランク・ウェルカー 原語版流用
ラジャー
不思議の洞窟 飯塚昭三
イアーゴ ギルバート・ゴットフリード 神谷明
大川透(特典映像)
ジーニー ロビン・ウィリアムズ 山寺宏一
ジャファー ジョナサン・フリーマン 宝田明
大木民夫(老人の変装時)
アクメッド王子 コーリー・バートン 安原義人
衛兵隊長ラズール ジム・カミングス 屋良有作
果物屋 辻親八
ペドラー ロビン・ウィリアムズ 松尾貴史
歌:ブルース・アドラー 三浦慎也
ガジーム チャーリー・アドラー 山下啓介
ファザール 八代駿
宝石屋
その他 ジャック・エンジェル
フィリップ・プロクター
安西正弘
牧野和子
沢りつお
林一夫
沖恂一郎
市村浩佑
井上彩

スタッフ[編集]

主題歌[編集]

ピーボ・ブライソンレジーナ・ベルのデュエット曲『ホール・ニュー・ワールド』。全米No.1ヒット、アカデミー賞最優秀主題歌賞やグラミー賞ソング・オブ・ザ・イヤーなどを受賞。

2006年倖田來未がオリジナル歌手のピーボ・ブライソンと共にカバーした。

挿入歌[編集]

  • アラビアン・ナイト(Arabian Nights)
  • 一足お先に(One Jump Ahead)
  • フレンド・ライク・ミー(Friend Like Me)
  • アリ王子のお通り(Prince Ali)
  • ホール・ニュー・ワールド(A Whole New World)
  • アバヨ、王子様 Prince Ali (Reprise)

舞台[編集]

2014年3月にブロードウェイで『Aladdin』のタイトルで上演。第68回トニー賞では作品賞を含む5部門にノミネートされ、最優秀助演男優賞を獲得。日本では、劇団四季にて2015年5月24日から上演が予定されている。訳詞は高橋知伽江が担当[6]。キャストはすべて公開オーディションで決定する予定で、公開オーディションは劇団外からの参加も可能となっている[7]

関連作品[編集]

過去のディズニー作品の登場人物が度々、作品中に顔を見せる。

コンピュータゲーム[編集]

下記の他に、キングダム ハーツシリーズにも登場する。

  • アラジン
    • 1993年11月12日、メガドライブセガから7,800円で発売。
    • 同じ映画を題材にしたアクションゲームが2週間後にスーパーファミコンでも発売されたが、それぞれ全く別のゲームである。そのためステージ構成からシステム面まで違いがあり、アラジンやアブー(ボーナス面のみ)が剣を装備している、キャラクターがより滑らかな動きをしているなど違いがある。メガドライブ版アラジンの売上は600万台の売上本数を記録している。
  • アラジン
  • アラジン
    • 1994年3月25日、ゲームギアでセガから3,800円で発売。
    • 横スクロールのアクションゲームになっており、メガドライブ版とは別の内容である。メガドライブ版と違い、文字説明だけでなく会話シーンが用意されゲーム構成も映画に近いものになっている。
  • アラジン
    • 2003年8月1日、ゲームボーイアドバンスでカプコンから4,800円で発売。
    • スーパーファミコン版の移植でありステージなどが追加されているが、音楽が一部差し替えられている。

脚注[編集]

  1. ^ a b Aladdin (1992)” (英語). Box Office Mojo. 2010年5月1日閲覧。
  2. ^ 「ブエナ・ビスタ発売のビデオ 『キツネと犬』快調」『日経産業新聞』1994年4月6日付、7面。
  3. ^ 日経BP社技術研究部 『進化するアニメ・ビジネス―世界に羽ばたく日本のアニメとキャラクター』日経BP社、2000年、42頁。ISBN 4822225542
  4. ^ 「ブエナ・ビスタ 「アラジン」220万本 「白雪姫」は180万本」『日経産業新聞』1995年1月23日 付、7面。
  5. ^ 声優としてのデビュー作。
  6. ^ 劇団四季 来年「アラジン」上演へ(2014年9月29日、デイリースポーツ
  7. ^ 劇団外からも参加可能 劇団四季×ディズニー『アラジン』で全キャストオーディションを実施(シアターガイド、2014年10月6日)

関連項目[編集]

外部リンク[編集]