アメリカーノ (カクテル)
アメリカーノ(Americano)とは、冷たいタイプのロングドリンク(ロングカクテル)に分類される、カクテルの1種である。名称がイタリア語であることからも判るように、イタリアで誕生した。なお、このカクテルには、大きく分けて2種類のレシピがある。スイート・ベルモット(イタリアン・ベルモット) を使用する点は共通しているのだが、一方はビター・ベルモット(アマロ・ベルモット)を使い、他方はカンパリを使う。その内、ビター・ベルモットを使うレシピが正式なものである [1] 。 つまり、カンパリを使うレシピは、ビター・ベルモットをカンパリで代用したレシピであるということだ。このように、正式なレシピではワイン系の酒のみを使うカクテルなので、アメリカーノは、ワインをベースとするカクテルだと考えることができる。 なお、食前酒(アペリティフ)に分類されるカクテルであり、食前に飲むのに適するカクテルとされてはいるものの、別に食前以外に飲んではならないという決まりがあるわけではない。
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レシピ [編集]
以下に、ビター・ベルモットを使うレシピの例と、カンパリを使うレシピの例を紹介する。なお、ビター・ベルモットを使うレシピが正式とされているので、そちらを先に記載する。
レシピその1 [編集]
作り方 [編集]
氷を入れたタンブラー(容量240〜300ml)か、オールド・ファッションド・グラス(容量180〜300ml)に、ビター・ベルモットを注ぎ、次にスイート・ベルモット、最後に適量の炭酸水を注ぐことでグラスを満たして、軽くステアする 。 最後に、レモンの果皮より精油を絞りかければ完成である。
備考 [編集]
- レモンは果皮から精油を振り掛けるのではなく、スライスして飾ってしまうこともある[2]。なお、これは言わずもがなだが、レモンのスライスを飾ることでも、結果的にレモンを香りを付けられるため、スライスしたレモンを飾った時に、さらにレモンは果皮から精油を振り掛けるようなことは、通常行わない。
- レモンではなく、スライスしたオレンジを飾ることもある[1]。
- レモンもオレンジも、一切使用しないこともある。
- 蛇足な説明ながら、ドライ・ベルモット(フレンチ・ベルモット)と、ビター・ベルモット(アマロ・ベルモット)は、別な酒であることを断っておく。ドライ・ベルモットは用いない点に注意。ドライ・ベルモットを用いると、アディントンという全く別のカクテルになってしまう。
このレシピの主な参考文献 [編集]
- 稲 保幸 『カクテル こだわりの178種』 新星出版 1998年7月15日発行 ISBN 4-405-09640-6
- 稲 保幸 『カクテルガイド』 新星出版 1997年4月15日発行 ISBN 4-405-09629-5
- アンテナハウス 編集 『カクテル物語』 同文書院 1991年12月18日発行 ISBN 4-8103-7043-7
レシピその2 [編集]
- カンパリ = 30ml
- スイート・ベルモット = 30ml
- 炭酸水 = 適量
- レモンの果皮 (香り付け用)
作り方 [編集]
氷を入れたタンブラー(容量240〜300ml)か、オールド・ファッションド・グラス(容量180〜300ml)に、カンパリを注ぎ、次にスイート・ベルモット、最後に適量の炭酸水を注ぐことでグラスを満たして、軽くステアする 。 最後に、レモンの果皮より精油を絞りかければ完成である。
備考 [編集]
レシピその1と同様に、レモンの果皮から精油を絞りかける以外にも、レモンのスライスを飾ったり、オレンジのスライスを飾ることもある。これらは、どれかが選択されたり、または、どれも選択されないこともある。つまり、完全に飲む人の好みによるということ。
このレシピの主な参考文献 [編集]
- 上田 和男 『カクテル Handy Book』 西東社 2001年3月15日発行 ISBN 4-7916-0977-8
- 上田 和男 監修 『カクテル・ブック』 西東社 1988年12月30日発行 ISBN 4-7916-0926-3
- 稲 保幸 『洋酒とカクテル入門』 日東書院 1987年2月10日発行 ISBN 4-528-00361-9
- 福西 英三 『カラーブックス 563 カクテル入門』 保育社 1982年3月5日発行 ISBN 4-586-50563-X
- 今井 清 『たのしむカクテル』 梧桐書院 1988年1月改訂版 ISBN 4-340-01204-1
- オキ・シロー 『カクテル・コレクション』 ナツメ社 1990年3月24日発行 ISBN 4-8163-0857-1
- 岡 純一郎 監修 『カクテルベスト100』 西東社 1991年7月30日発行 ISBN 4-7916-0927-1
日本での扱い [編集]
どのようなレシピで作られていたのか詳細は不明だが、1920年代には、日本でも知られていたカクテルだと言われている [3] 。
最近 では、上記にある「このレシピの主な参考文献」の節を見比べれば一目瞭然なように、ビター・ベルモットの代わりにカンパリを使用するレシピが、日本で多いのが判る。
なお、このカクテルを供するのに使用するグラスは、海外では、オールド・ファッションド・グラスがしばしば使用されるのに対し、日本では、圧倒的にタンブラーを使用することが多い [1] 。
このカクテルが登場する作品 [編集]
ジェームズ・ボンドが主人公の短篇『バラと拳銃』に出てくることで知られている [4] 。
出典 [編集]
- ^ a b c 稲 保幸 『カクテル こだわりの178種』 p.176 新星出版 1998年7月15日発行 ISBN 4-405-09640-6
- ^ アンテナハウス 編集 『カクテル物語』 p.101 同文書院 1991年12月18日発行 ISBN 4-8103-7043-7
- ^ 福西 英三 『カクテルズ』 p.166 ナツメ社 1996年9月1日発行 ISBN 4-8163-1744-9
- ^ 福西 英三 『カクテルズ』 p.28 ナツメ社 1996年9月1日発行 ISBN 4-8163-1744-9
主な参考文献 [編集]
- 稲 保幸 『カクテル こだわりの178種』 新星出版 1998年7月15日発行 ISBN 4-405-09640-6
- 福西 英三 『カクテルズ』 ナツメ社 1996年9月1日発行 ISBN 4-8163-1744-9
- 澤井 慶明 監修 『カクテルの事典』 成美堂出版 1996年12月20日発行 ISBN 4-415-08348-X
- 今井 清 『たのしむカクテル』 梧桐書院 1988年1月改訂版 ISBN 4-340-01204-1
- 花崎 一夫 監修 『ザ・ベスト・カクテル』 永岡書店 1990年6月5日発行 ISBN 4-522-01092-3