アフリカ開発会議

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第4回アフリカ開発会議(TICAD IV)の街頭垂れ幕

アフリカ開発会議(アフリカかいはつかいぎ、英語名:Tokyo International Conference on African Development:アフリカ開発における東京国際会議、通称TICAD)は、日本が主催する、アフリカの開発をテーマとする国際会議。

概要[編集]

日本政府国際連合アフリカのためのグローバル連合世界銀行との共催で開催する。

1993年に初めて開催された。TICAD閣僚レベル会合なども経て、5年ごとに会議が行われている。

名称[編集]

略称は「TICAD」だが馴染みが薄いため、外務省事務次官薮中三十二は「日アフリカサミット」と呼ぶよう提唱している。

議論[編集]

TICAD I[編集]

第1回アフリカ開発会議は、1993年10月5日10月6日東京都で開催された。

外務省政務次官東祥三が共同議長を務め、「アフリカ開発に関する東京宣言」を採択した。

TICAD II[編集]

第2回アフリカ開発会議は、1998年10月19日10月21日、東京都で開催され、「東京行動計画」を採択した。

TICAD閣僚レベル会合[編集]

アフリカ開発会議閣僚レベル会合は、2001年12月3日12月4日、東京都港区で開催された。

外務大臣田中眞紀子が開会式、閉会式などで議長を務め、議長声明を発表した。

この会合以降、世界銀行が共催者に加わった。

TICAD III[編集]

第3回アフリカ開発会議は、2003年9月29日10月1日、東京都で開催された。

衆議院議員森喜朗が議長を務め、「TICAD10周年宣言」を発表した。

内閣総理大臣小泉純一郎は、会議のため来日した23ヶ国の首脳全員と個別に会談したが、スケジュールが過密だったため「こんなに疲れたのは初めて。もうこりごりだ」[1]と感想を述べた。

TICAD-AATIC[編集]

アフリカ開発会議のアジア・アフリカ貿易投資会議(TICAD-AATIC; TICAD Asia-Africa Trade and Investment Conference)は、2004年11月1日11月2日、東京都港区で開催された。

内閣総理大臣補佐官川口順子が議長を務め、「アジア・アフリカ間の貿易投資促進のための政策に関するTICAD-NEPAD共同枠組」への署名がなされた。

TICAD平和の定着会議[編集]

アフリカ開発会議の平和の定着会議は、2006年2月16日2月17日エチオピアアディスアベバで開催された。

外務副大臣塩崎恭久が全体議長を務め、議長総括を発表した。

TICAD「持続可能な開発のための環境とエネルギー」閣僚会議[編集]

アフリカ開発会議の「持続可能な開発のための環境とエネルギー」閣僚会議は、2007年3月22日3月23日ケニアナイロビで開催された。

外務副大臣の岩屋毅が全体議長を務め、議長総括を発表した。

TICAD IV[編集]

第4回アフリカ開発会議は、2008年5月28日5月30日神奈川県横浜市で開催された。

内閣総理大臣の福田康夫が議長を務め、「横浜宣言」や「横浜行動計画」を採択した。

会議では、日本の途上国支援策への歓迎とクールアース推進構想への評価がなされ、食料価格の高騰への懸念が示された。

福田康夫は、会議のため日本を訪れた40人以上の首脳と個別に会談し、レアメタルなどの資源確保や常任理事国改革について日本への協力を要請した[2]。また、10ヶ国委員会との首脳会談を初めて行った[1]。それらの会談が行われている間は、衆議院議員の森喜朗が議長代理を務めた。

神奈川県庁森林課の試算によると、出席者が搭乗する航空機、会場の照明や空調などによる二酸化炭素発生量はおよそ1万1300トンと見積もられている[3]。神奈川県庁では植林など森林整備を新たに行うことで排出量を相殺し、会議による二酸化炭素発生量を事実上ゼロにするとしている。各国の首脳に対し一村一品運動の紹介も行われた。

会議にあわせ、第1回野口英世アフリカ賞授賞式が横浜市で行われ、ブライアン・グリーンウッドミリアム・ウェレに対し同賞が授与された。

第5回アフリカ開発会議(TICAD V)の街頭垂れ幕

TICAD V[編集]

第5回アフリカ開発会議は2013年6月1日6月3日、神奈川県横浜市で開催された[4]。会議にはアフリカ54カ国のうち51カ国が参加し、うち39カ国は首脳が出席した[5]。議長は安倍首相がつとめ、安倍は国際機関の要人も含めて約50の首脳会談を行なった[5]

会議では「横浜宣言2013」、および2017年までの支援方針を示す「横浜行動計画」が採択された[5]。「横浜宣言2013」では「アフリカ大陸を世界成長の原動力に変容させる」ことを目標として掲げ[6]、アフリカに対する支援の原則として、被支援国の意思を尊重する「オーナーシップ」と国際社会の「パートナーシップ」を強調し[5]、既にアフリカ支援で先行しているが現地の産業育成につながっていないとの批判もある中国との差別化を図った[5]。具体的には、現地の日本企業で働く人材3万人を育成するなど[5]、インフラ整備や農業開発などの支援による民間セクター主導の経済成長を促し、貧困の解消と幅広い中間層の創出を目指すとした[6]

「援助から投資へ」を目指すこの会議で[7]安倍は、21世紀半ばにかけて世界の経済成長の中心になるであろうアフリカへの投資の重要性を訴え[5]、この後5年間で3兆2千億円の資金(うち ODA が1兆4千億円)を官民共同でアフリカに出資すると表明した[5]。またインフラ整備に6500億円の円借款を供与するとした[5]。また安倍は、アフリカの成長にはまずテロ対策などよる治安安定が必要だとした上で、同年1月に起きたアルジェリアでの人質拘束事件を踏まえ[6]、日本としては南スーダンでの PKO 活動ソマリア沖での海賊対策に取り組むと述べた[8]

会議一覧[編集]

会合 議長 開始 終了 開催地 会場等
1 第1回アフリカ開発会議 東祥三 1993年10月5日 1993年10月6日 日本の旗東京都
2 第2回アフリカ開発会議 1998年10月19日 1998年10月21日 日本の旗東京都
3 閣僚レベル会合 田中眞紀子 2001年12月3日 2001年12月4日 日本の旗東京都港区 赤坂プリンスホテル
4 第3回アフリカ開発会議 森喜朗 2003年9月29日 2003年10月1日 日本の旗東京都
5 アジア・アフリカ
貿易投資会議
川口順子 2004年11月1日 2004年11月2日 日本の旗東京都港区 赤坂プリンスホテル
6 平和の定着会議 塩崎恭久 2006年2月16日 2006年2月17日 エチオピアの旗アディスアベバ
7 持続可能な開発のための
環境とエネルギー閣僚会議
岩屋毅 2007年3月22日 2007年3月23日 ケニアの旗ナイロビ
8 第4回アフリカ開発会議 福田康夫 2008年7月7日 2008年7月9日 日本の旗神奈川県横浜市 横浜国際平和会議場
9 第5回アフリカ開発会議 安倍晋三 2013年6月1日 2013年6月3日 日本の旗神奈川県横浜市 横浜国際平和会議場

会場[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b 「首相マラソン会談へ、3日間で17時間…アフリカ開発会議」『首相マラソン会談へ、3日間で17時間…アフリカ開発会議 : 政治 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)読売新聞2008年5月19日
  2. ^ 「首相『マラソン会談』完走――アフリカ諸国首脳――常任理入り支持あいまいな回答」『日本経済新聞』43953号、日本経済新聞社2008年5月30日、2面。
  3. ^ 「アフリカ開発会議で排出のCO2、緑化30年で相殺…神奈川県」『アフリカ開発会議で排出のCO2、緑化30年で相殺…神奈川県 : 環境 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)読売新聞2008年5月19日
  4. ^ 第5回アフリカ開発会議(TICAD Ⅴ)のロゴの発表” (2012年8月22日). 2012年8月29日閲覧。 - 外務省
  5. ^ a b c d e f g h i アフリカ成長「民間が原動力」 開発会議が閉幕”. 日本経済新聞 (2013年6月3日). 2013年6月30日閲覧。
  6. ^ a b c アフリカ開発会議が閉幕 横浜宣言を採択”. 朝日新聞 (2013年6月3日). 2013年6月30日閲覧。
  7. ^ 投資拡大へ治安も議論 アフリカ開発会議開幕へ”. 日本経済新聞 (2013年5月31日). 2013年6月30日閲覧。
  8. ^ アフリカ支援「最大3.2兆円」 首相、開発会議で表明”. 朝日新聞 (2013年6月1日). 2013年6月30日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]